松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

森林林業技術センター その4

2007-02-14 19:54:48 | 復活奮闘日記
たった一箇所しか
確認されていない『伝・松山櫨』
私がその在りかを尋ねると、
Iさんは、その『伝・松山櫨』の実を取り出しました。

「朝倉市の寺内ダムの近くにある櫨の木だけが
今のところ松山櫨だと言われています。」

これこそが本当の松山櫨…。
私はじっとその『伝・松山櫨』を見つめましたが、
どうもさっきの宇佐市産松山櫨が
「松山櫨じゃない。」
と否定されてしまったショックで、
これも本当に松山櫨なのか?と
疑念の方が先に立ってしまいました。

それで、さっきの宇佐市産松山櫨と
『伝・松山櫨』や他の品種とを
丹念に比べていくことにしました。
すると、次の事が判明。
○サンプルの宇佐市産松山櫨は、
明らかに昭和福櫨よりも大きいので、
昭和福櫨ではない。
○伊吉櫨は実の粒が大小あるのが特徴で、
宇佐市産は比較的粒が揃っていることから、
伊吉櫨でもない。
○朝倉市の『伝・松山櫨』より若干大きいので、
同じ松山櫨でもない。
○結論・どうやら宇佐市産松山櫨は葡萄櫨に一番近い。

葡萄櫨に恨みはありませんが、
まるで我が子だと思ってたら
実は他人だったとわかった時のようで、
喉に苦いものがこみ上げてきました。
これ以上、この宇佐市産にはこだわらない方が良さそうです。
その時、Iさんがふと、
「これ、緑化センターの櫨の木なんですか?」と
急に何かを思い出したような顔をしました。

↓押してくださると励みになります。

人気blogランキングへ