松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

荒木製蝋へ その1

2007-02-04 19:26:36 | 復活奮闘日記
1月28日に福岡県緑化センターで
四種類の櫨の実を採取した後、
2月2日、待ちに待った荒木製蝋へ行く日がきました。
九州地方はこの冬一番の寒気が来ました。
よりによってみやま市高田町へ行く日に。
雪のため高速道路が使えなかったので
とろとろと209号線を下ります。
8時半に出発して着いたのは10時半でした。

荒木製蝋の創業は嘉永年間(1848?54年)。
150年以上の歴史を持つ会社です。
さっそく荒木社長と面会しました。
すぐに持参した櫨の実を判別することになりましたが、
松山櫨の他にも櫨は様々な品種があります。
判別の結果をお伝えする前に、良質とされる櫨の
代表的な4品種を簡単に説明しておきます。

○昭和福櫨
長崎県島原の原産。
茎房が短く、果実は中粒で核が細い。果肉豊富で色はよい。
○葡萄櫨
和歌山県原産。茎房が長く、実は最大。
蝋質は硬く粘靱性に乏しい。隔年豊凶の差あり。
○伊吉櫨
小郡市原産。松山櫨からの品種改良。
葡萄櫨に次いで硬質、色づきが良好の製品に。
山本町の櫨並木は伊吉櫨。
○松山櫨
ご存じ田主丸町原産。
上記4品種のうち最も古く発見された。
果肉が多く、蝋分も多い。やせ地の栽培にも適する。

荒木社長によると、伊吉櫨が松山櫨からの
品種改良だからといって、
伊吉櫨の方が優れているというわけではなく、
特徴が変わったというだけのようです。
もし松山櫨がその生まれ故郷で復活できるのなら、
それは非常に喜ばしいとのことでした。

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