TVアニメ版『少年陰陽師』は原作どおり、真の主人公・紅蓮(騰蛇)が“人柱”にされるといういう最悪な形で葬り去られ、中途半端に幕を下ろされました。それにしても、天狐編の序盤にされている「真紅の空を翔けあがれ」は、風音編と天狐編を繋ぐ紅蓮復活編とすべきではないでしょうか?
紅蓮が真の意味で復活する「真紅の空を翔けあがれ」では高龗神の口車に乗せられて紅蓮を殺した揚げ句、《紅蓮》としての彼を殺した術を掛けたのは他ならぬ昌浩なのに、皆が寄ってたかって騰蛇を罵倒し、騰蛇を唯一気にかけていたとされる勾陣までもが騰蛇を悪者扱いしたのには呆れました。他にも数多の紅蓮に対する酷い仕打ちがそこかしこにあるので、結城光流先生の紅蓮に対する悪意は疑いようがありませんね。青龍の一方的な紅蓮に対する敵意は結城先生の心の反映なのです。
アニメで終始“もっくん”だけで紅蓮は出番なしのお話が幾つかあり、原作でも紅蓮よりも“もっくん”の方が出番が多いのが私は不満です。アニメの続編が制作され、アニメ&原作で紅蓮だけしか出ないエピソードが描かれることを切に願っています。紅蓮ファンの私としては、是非とも紅蓮だけというのが欲しいですし、紅蓮の心の具現である“もっくん”の心の声は小西さんであるべきだと思います。これは、アニメ版のOPナレーションで“たった1つの真実見抜く、見た目は子供、頭脳は大人、その名は名探偵コナン”とある、体は小学生くらいでも心は高校生「工藤新一」である『名探偵コナン』の主人公・江戸川コナンとてコナン役の高山みなみさんではなくて新一役の山口勝平さんんであるべきなのと同じことです。