筱を殺したことを悔い改め、結城光流が彼の復活を描くのはいつなのかしら?最初から篁の身代わりに死ぬ「身代わり人形」&物語を盛り上げるための「スケープゴート(生け贄)」として創造され、予定通りに闇から闇に葬り去られました。
生まれてすぐに死んだ筱はその存在を父により抹消され、楓や融のように篁の欠けた魂を補う役割は与えられず、結城光流によって都合のよい存在として利用され、死んでも元から存在しないという位置づけにされたのです。
そんな結城光流の思惑により、生まれて一刻(=約4時間)も生きられずに死んだ最初の死、人の定めを捨て我が身を鬼に堕とした2度目の人としての死、弟・篁の命と幸せを守るために「狭間の谷底」で無惨に殺された3度目の死により“禁鬼の定めである魂の消滅”という「永劫の終焉」を迎えました。
如何に本来の道筋とは異なる定めであろうとも歩まねばならぬとはいえ、最初から最後まで犠牲になり続け、最後は魂の消滅という完全なる死です。弟と共に生きる筈だった定めを断ち切られたならば、その後の歩みに筱が味わった苦悩を遙かに上回り、本来の人生を断ち切った罪を…あんな酷い死に方をさせた罪を結城光流が償って余りある生を筱は得て当然です。
全てを捨てても守りたいと願った愛する弟・篁の永劫の生を共に生きる永遠のパートナーという至福を筱に与える日まで私は結城光流を許さない。
『キン肉マン』の最終章である「王位争奪編」で突如として主人公・キン肉マン<スグル>に兄がいたという事実が発覚し、フェイス・フラッシュというキン肉マンの奇跡の力で復活するものの、死ぬべくして登場したアタルのようです。筱は最初から死ぬべく設定され、物語を盛り上げるためのスケープゴート(生贄)として結城光流に謀殺されたことは明白です。
しかし、北斗の力ゆえでも他の北斗の星々は赤ちゃんの頃のことなんか覚えていないのに、特別な存在とするためでも生まれたばかりの赤ちゃんで既に或る程度は成長した人間のように思考し、弟を守ると己の魂に誓ったというのは無理があり、キン肉アタルのように年齢差がある兄にした方が良かったのではないかと思います。
現時点で。
雷信<小野筱>野島健児、小野篁
谷山記章、今上(後の嵯峨帝)<神野>
三木眞一郎、閻羅王子・陸幹
今井由香、小野岑守
野島昭生、橘融
鳥海浩輔、波凛
佐々木瑶子。…殆ど、ドラマCDのキャストのままです。
雷信(筱)の幼少のシーンはドラマCDではなかったけれど、多分、そのシーンが作られるとしたら健児さんがそのままやることになっていたのは明白ですね。流石に幼少の頃の篁と融をそのままのキャストで演じるのはやめて欲しかった。ドラマCDを聞いてチビの頃の篁と融の不気味なことと言ったら。
閻羅王太子・燎琉の声は、現在、2人の間を揺れ動いています。何故かTVアニメ版『強殖装甲ガイバー』のDVDを見ていたらクロノス総帥アルカンフェル役の松本保典さんに燎琉役をやって欲しいなと思いました。千葉進歩(ちば・すすむ)さんも好演していますが、何故かそう思ったのです。
人間離れしたと思わざるをえない生まれてすぐに死んだ赤子の時の記憶を持つ雷信こと小野篁の双児の兄・筱。彼はその時の両親の死にゆく自分に対する嘆き哀しむ姿に心を痛め、その記憶に縛られて自分は篁にその存在を知られないように、自分の後を追うように絶命した母をも失った父が自分のことを忘れるようにと願い、弟を守るために凄まじい見鬼の才を持つ篁の眼を掻い潜り彼の傍らに寄り添っていました。
その存在を知っていたのは篁の母親代わりの女房・珠貴、篁に魔弓(或いは神弓)「破軍」を与えて力の制御を教えた修験者・太慎、今上であり術者・神野の顔を持つ帝、筱を「禁鬼・雷信」とした閻羅王太子・燎琉と父王(つまり閻羅王)と燎琉の弟王子・陸幹のみ。詳しい事情を知らないという点を除けば、筱と同じ禁鬼の同朋たち。何しろ、冥界では仮面をつけてはいなかったので、篁と同じ素顔と筱が禁鬼になった時期が篁が冥官に任ぜられたのと重なることを考えれば、察しがつきますから。
それにしても、朱焔を倒して魂を完全なるものにした篁と共におぞましい亡者の蠢く谷に足を踏み入れ、楓の魂と人界の平穏のために谷に残ろうとした篁を融に託し一度開けたら内側からしか閉じられない扉を残って閉めた筱は亡者たちに殺されてしまいます。全ては篁を生かすためにと作者はあとがきに書いていますが、それと筱のことを篁に隠蔽することに…筱を殺すことに何の意味があるのでしょうか?誰よりも幸せになるべき筱を殺さないで欲しかったと思うのは私だけ?
亡者の谷に楓が誰にも気づかれずに入り込んだことも不自然ですが、彼女は希望を残すために谷に篁を誘ったというのは変です。生者が足を踏み入れたら嬲り殺しにされて生きては出られない谷に誘うことの何処が“希望を残す”ためなのでしょうか?明らかに筱を何が何でも殺すための策略でしかありません。結城光流のバカタレが
但し、この作品は朝月美姫氏の脇役贔屓により失敗した作品です。途中から、その作者が贔屓している卓を登場させ、彼の恋人・圭介と2人で主人公カップルの座を裕也たちから奪い、ドラマCDでさえも主人公カップルの座を脇役カップルのモノにしてしまった呆れた駄作です。
確かに、濡れ衣で流罪になった親友・勝長の忘れ形見である楓とその母である勝長の妻・春日を妻子という形で庇護するには筱やその母・園生の存在はなかったことにした方が都合が良いかもしれませんが、あまりにも身勝手すぎます。
『少年陰陽師』のキャストはアニメ&ドラマCDの通りで“ほぼ”文句なしです。しかし、一部に誰とは浮かばなくても他の人が良いなぁとか、ハッキリとあの人だ!と思うキャラもチラホラと。
紅蓮<本名☆騰蛇>&(もっくんの時の心の独白)
小西克幸+物の怪のもっくん
(紅蓮の変化)
野田順子、安倍昌浩
甲斐田ゆき、安倍晴明
麦人+20代&“離魂の術”の時の晴明
石田彰、六合<二つ名☆彩>
杉田智和、風音
折笠冨美子、青龍<二つ名☆宵藍>
森川智之、安倍成親
神奈延年、《なよ竹のかぐや姫》安倍篤子
天野由梨、藤原敏次
福山潤、藤原行成
関俊彦、窮奇
若本規夫
勾陣はTV版<日本テレビ(金曜ロードショー)&テレビ朝日(土曜プレミアム)>『S.W.A.T.』のクリス・サンチェス役+NHKアニメ『精霊の守り人』で短槍使いのバルサ役の安藤麻吹さんがいいなと思います。
Wikipediaの『少年陰陽師』で晴明も若かりし頃には腹を立てたが今は勝てないものは勝てないとそれなりに悟っていても、十二神将は未だに姿を見れば主である晴明の制止も蹴散らして瞬時に臨戦態勢にはいるほどに凄まじく嫌っている「冥府の官吏」として小野篁のことが投稿されてから、どれだけの月日が経ったのか?
最近になって「その正体は同作者の作品「篁破幻草子」の主人公「小野篁」である。史実では、紅蓮と同じ身長らしい。」という箇所に“要出典”となっているのに気がつきました。どの部分を指して出典を求めているのかがわかりません。
他の人もそのように書いているかもしれませんが、結城光流は《少年陰陽師》シリーズの風音編で智鋪の宮司の戯言を真に受けて紅蓮(騰蛇)と晴明を父を殺し母を生きながら黄泉に堕とした仇だと思い込んだ単純馬鹿の風音が、道具として穂積諸尚を都に放ちました。諸尚は藤原一門ではなかったがゆえに頭角を現して罠に嵌められ憤死した男でした!同じ藤原の親兄弟でさえ殺し合い、罠に嵌めて己が欲望を満たす藤原なのですから、一門以外の立身出世を黙って見ている筈がない腐れ外道が揃っています。
主人公・昌浩の加冠役を彼の祖父・晴明への恩返しに道長に願い出て後見人となった藤原行成。彼も所詮は腐れ外道揃いの藤原一門にすぎないと言えるかもしれませんね。何故なら、彼の祖父が諸尚を罠に嵌めて死に追いやった張本人なのです!それを行成が知らなかったとは信じられません。知っていながら、罪の償いに冤罪を晴らして償うとかしなかったのは所詮は我が身可愛さゆえに保身を図り祖父の罪を隠匿することを選んだからでしょう。
昌浩も、如何に罠に嵌められた被害者とはいえ都を脅かし、生きている人間を脅かすのは悪と決め付け、諸尚の心の闇を癒して浄化するのではなくて問答無用で葬り去るなんて最低です。