intoxicated life

『戦うやだもん』がお送りする、画日記とエッセイの広場。最近はライブレビュー中心です。

楽器は弾くな、叩くんだ!

2009-06-18 | music
"Ginza"



偉大なるジャズドラマー、アート・ブレイキーが元ピアニストだった(らしい)という事実を知るにあたって、この持論になんとなくお墨付きをもらえた気がする。ベン・フォールズは間違いなくそうだし、エリック・サティなんかもそうだったんじゃないかな。ジャンルも時代もバラバラなんだけど、この三人の音楽に共通性があるとすれば、<ピアノを打楽器のように扱っている>。それこそ、自分が音楽そのものに惹かれる理由なのだろう。


もちろん、ピアノは弦楽器か打楽器か、みたいな話をしたところで意味はない。アコギなら(タッピングってやつだ)、マイケル・ヘッジス、ピエール・ベンスーザン、中川イサトおよびその門下生=押尾コータローなどがいるし、バイオリンだって、金属のマレットで叩けば「川」の字のような広がりをもつ音(説明不可)が鳴る。結局はそれを演奏する人間が、そしてそれを聴く人間が、おのおの感じとるしかない。でも少なくともぼくには、ここに挙げた演奏家たちは「叩いている」ように聴こえてくる。


さて、それでは文章は? 叩く文学とか叩くルポとか、あるんだろうか。バッシングじゃなくってね。


※ところで、叩くことと日本的なものにはどこか親和性があるように思われる。じじつ、アート・ブレイキーもベン・フォールズも知日派だし、邦楽の打楽器って多彩だし……まあ、日本人としての自意識を自分の音楽的嗜好にムリヤリ反映させている気もするけれど(今日は印象論や推量ばかりだなあ)。



MUSIC:Cafe/Art Blakey Quintet


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