intoxicated life

『戦うやだもん』がお送りする、画日記とエッセイの広場。最近はライブレビュー中心です。

まずい

2006-12-25 | ライフサイクル
Here I stand--sad & free
I can't cry and I can't see
What I've done
God...What have I done[?]
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I poured my heart out
I poured my heart out
it evaporated... see?



不覚にも泣いてしまった。

MUSIC: Evaporated / Ben Folds Five

せけんばなし

2006-12-11 | ライフサイクル
古里あけみ(仮)さんに告白された夢を見た今朝。


ラジオではあのヤンキー先生(義家弘介氏)が、現行教育基本法が定める「いじめの加害者となる生徒でも、授業に参加できる」という原則を見直す動きが出ているという、教育再生会議での自ら取り組みをあげて、こう話していた。


「[歴史の]年表を覚えるよりも大切なことがあるってことを教えていかないと」


ようするに、「年表なんかよりも大事にしなきゃいけないものがある」という価値観の転換。大学受験を頂点とした教育制度の根本を変えなければ、いじめが多発する学校の環境も是正されない、そんなことがいいたいようだ。


でも、そうかなあ?


立教大の鳥飼玖美子氏は、「知識があってこそ、思考がはじまる」といっていた。この時代、高校受験を目の前にする中学生はもちろん、日能研世代の子供たちだって、多かれ少なかれヘッセの『車輪の下』の世界観を感じていることなどは自明である。「大学受験を頂点とした教育制度」を否定する―たとえば青色LEDの中村修二―のは簡単だが、そのコンテンツ自体をすべて投げ打ってまでいじめを根絶させようとするのは、やや本末転倒だと思うのだが。


私事ながら、塾の講師をやっている(このサイトでは公言を避けてきた)。子供たちと接していてとみに思うのが、そういう悩みを持っている子に限って、こちらがホンネで話そうとすると(個人差があるものの)軋轢が起こる。これには善し悪しがあって、心と心でぶつかろうとしているからこその葛藤ともいえるし、記号化された「大人」とはちょっと違うパターンで攻められたための動揺に見えないこともない。


ただ、僕はこのスタンスを貫き通している。なぜなら、このほうが気持ちのいい関係が築けることのほうが圧倒的に多いことを、身をもって体感してきたから。ただでさえたくさんの「仮面」をつけなければいけないのに、子供相手にそんなもん増やして、なんの得になるの?


たぶん現場の先生だって、こういう報道について詳しく生徒に説明する機会は多くないのではないか。つまり、「いま、新聞やテレビではいじめについてかまびすしい議論がされています。その当事者でもあるみんなは、どんな風に思っていますか」くらいのソフトな言い方ならまだマシだが、「ねえ、いじめ、なくそうよ」「悩みがあったら相談に来てください」みたいな抽象的な道徳を空疎に撒き散らすのが、もっぱらではないだろうか。「相談にいけない」こと自体が、一番の悩みであるはずなのに。


おっと、これで僕も同じ穴のムジナになったわけだ。最低限、一連の議論は「現在(大人)の視点で過去(子供)を裁こうとするエゴ」というフェイスがあることを改めて心に刻んでおくか。 

Time has stopped, the clock keeps going

2006-12-02 | music
You gave your life to Jesus Christ
And after all your friends went home
You came down, you looked around
And you were not the same after that
("Not The Same" Ben Folds)


本人曰く、「(バンドメンバーだったロバート・スレッジ[Ba.]宅における)パーティー中にLSDでラリったある男が、木に登って一晩を過ごした。朝になってみんなが帰ったあと、木を降りた彼はクリスチャンになっていた」という実話を歌にしたもの("Ben Folds Live" MCより)。こうした背景はともあれ、「君は別物になったんだ」と高らかに歌い上げる彼のメランコリーは、推して知るべし。

ウィキペディア(英語版)によれば、ベンはベン・フォールズ・ファイブの音楽を「女々しい男の子のためのパンクロック("punk rock for sissies")」と表現したという。同サイトは続けて、「彼の一風変わった詞の世界は、憂鬱、悲哀、葛藤、ユーモアの効いた皮肉をよく含んでいる」との説明を加えているが、的確な分析だろう。

この「女々しい男の子のためのパンクロック」とは、ティーンエイジ・ファンクラブやマシュー・スウィートを擁する、いわゆる「童貞ロック」と同義にある。


There's nothing I can do
To bring you down in my tree
Who can tell you
("In My Tree" Matthew Sweet)


どうしたって僕のそばには連れてこれない…。叶わぬ願い。ううう、なんと切ない。


この気持ち、あなたにもわかってもらえたなら。期待はしないけど。


MUSIC:Sentimental Guy / Ben Folds