フリーターが語る渡り奉公人事情

ターミネイターにならないために--フリーターの本当の姿を知ってください!

痛みとともに

2006-11-10 10:10:39 | 日常生活
ちかごろやたらと胃が痛い。それだけではなく腸、のど、膀胱、腕の血管など内臓すべてが痛い。

薬局の胃腸薬ももう効かない。しょうがないので医者に行ったら、尿検査で鮮血反応が出た。
高価でしかも医療事故の報告もある胃カメラ検査は拒否したが、薬の効きぐあいから推論するにどうやら胃潰瘍らしい。

労働組合をしばらく取材して、その近辺のおかしいところ、いかがわしい言動などを見て、ストレスを感じたのが主原因のようだ。
もちろん会社側の暴走をたくさん聞かされて、すっかり内臓が参ってしまったのもあるけれど。

また、知り合いの労働問題研究者ら(熊沢 誠・山田 潤)から「教会の外に救いなし」ならぬ「組合の外に救いなし」といわんばかりの労働組合礼賛・労働者階級賛美を聞かされたこともある。
これは女性としては耐え難い。それに自分で資料を集めたり人から話を聞いたりすると、実際に組合にどんなマイナスもあるかは分かってくる。それは時折個々の労働者と利害が衝突しているのだ。
また、労働組合に所属しない人々が労働運動をになった歴史的事実もある。

そうしたことを無視するか過小評価して、安易な労働組合至上主義を唱える言論には吐き気をもよおす。
特に、組織というものに疑問や違和感をもつことは許さない、その命令どおりロボットのように動けば「高貴な野蛮人」ならぬ「高貴な労働者階級=労働組合員」に生まれ変わることができるという主旨の説教を聞かされたときには、自分がどれほほど尊厳を尊重されていないかが分かり、目の前が真っ暗になった。
その研究者・熊沢 誠は絶対に信用できない、と思った。

「運転士:ただ、こういう松崎批判やJR東労組批判を、一般社員は決して表立ってできないんです。組合に楯突くと、(中略)『組織破壊者』とみなされ、吊るし上げにあいますから。『浦和電車区事件』(JR東労組に批判的な運転士が退職を強要された事件)が警察に摘発された以降はさすがに少なくなりましたけれども、それまでは皆、警組合の吊るし上げを怖がっていましたね。

車掌:それに組合は人事権も握っていますから。実際、わたしも他労組の人と話をしただけで、組合から目をつけられた。車掌試験を受けたとき、組合役員が「お前はどこの車掌区に行きたいんだ」って聞くから希望区を言った。そしたら、「絶対に行かせない。お前の人事なんか、組合の力でどうにれもなる」って脅され、実際、普通ではあり得ない遠隔地に飛ばされました。(週刊現代2006・11・18)PP164-165」

こうした組織のもつ個人への暴圧をイヤだというのは許せないと熊沢は言う。その人が、「研究会・職場の人権」の代表を務めるというのは理解できない。裏に利権でもからんでいるのだろうか? 
そういえば、地域密着というのもこの人はうるさく言っていた。この人も地域ボスで、利権を守るために、人権無視をいいつつ、タテマエだけでは人権擁護なのか。

こうしたおかしな組合とその後援会のような勢力に取材をしたものだから、胃潰瘍くらいになってもムリはないのだろう。
だけど、こうした組合や研究会などに苦しめられている人の痛みも、こうして胃潰瘍くらいは作らなければ理解・共有できないのも事実だ。
学校の外の学びの中でいただいたこの苦しみをかてに、もっといい記事を書いていきたい。










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8 コメント

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民主主義的労働運動と政治運動 (東西南北)
2006-11-10 18:20:34
 既成の組織とは協力できる範囲で行動を共にすればいいよ。それが民主主義です。一致しない政策とか活動が既成の組織にあるのならば、組織にたいしては是々非々で行動を共にして協力しながら、不一致点はお互いが学習しながら、議論していく中で解消されていくものです。

 有権者は共産も含めて、もっと野党の機関紙誌とかホームーページで事実関係を知る努力をしていくことが絶対に必要です。 僕たちに出来ることは、①自公連立政権の国民生活破壊の事実を知らせること。②その上で、民主、社民、共産の実績と政策と活動を知らせていくこと、です

 新社会党を含めて民主、社民、共産の機関紙誌をすべて購読し、事実関係を知らせましょう。 個人攻撃のスキャンダル合戦(森喜朗買春疑惑、小泉ハーレム(三度の離婚)、石原慎太郎(ホステスとの隠し子問題)、民主党の覚せい剤議員(名前につき記憶不鮮明)、細野豪志(不倫)、山崎拓等の下半身スキャンダル)にならないように政治は政党の政策と実績である、という政党政治の民主主義を地道に盛り上げて行きましょう!

 馬鹿な国民の情状酌量の根拠は、アメリカ政府、財界・自公連合勢力に日本人民と野党勢力が叩き潰されたという構図がまずあります。愚かな日本人民を含めて野党勢力は被害者団体だということです。で、被害者団体の間で内ゲバしているということであるので、怒りの矛先をアメリカ政府と財界・自公政権へ向けていく対話、学習・教育運動しかありません。がんばりましょう!
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やっぱり労組は信用できない。 (Lenazo)
2006-11-13 18:59:19
ワタリさん、こちらではお久しぶりです。
命を削って文章を書いているようですが、本当に命まで無くさないで欲しいと願っております。

熊沢氏がそんなことを仰っていたんですか。
これはちょっと失望させられますね。
私は以前、本田由紀さんのところで「労組は敵だ!」とぶち上げて結構怒られた記憶がありますが、このJR東労組のケースが事実とすれば、本当に敵ではないですか。私の今の勤務先にも労組がありますが、勿論正社員でない私はその対象からは外れています。もっとも、そこまで待遇や労働内容や条件が悪いわけではないし、会社組織になんの期待も抱いていないので、そういうところに加わろうとは思いませんが。
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私もストレスから変な病気にかかってしまった (ぶたねこぶーにゃん)
2006-11-13 20:51:16
ワタリさん、お久しぶりです。
以前「ジョブカフェの前身」について語ったぶたねこぶーにゃんです。
かなり苦しいご様子で、同じ病気持ちとしていたたまれない気持ちです。
私は手術を受けた部位は主治医から完治宣言をいただきましたが、今度は排尿に違和感(時には痛み)を覚えるようになり、泌尿器科に見てもらったら、
「ストレス性の慢性前立腺炎」
と診断されてしまいました。
おそらく、入院生活、そして早く仕事先見つけなくちゃという焦りからそうなったのでしょう。
今はだいぶましですがまだ違和感が周期的に襲ってきます。
ネットで見たら、ほとんど研究が進んでおらず、原因もいろんな説があって確立した治療法が無いようです。

こんなに病気に悩まされたら、仕事ができないよと思い、そう思うとストレスでまた病気を作る。悪循環ができてしまってしまった。

すいません、暗い話になっちゃって。
お互い、元気な体を取り戻したいですね。

それでは。
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うう・・ (jiji)
2006-11-19 06:48:07
労組の問題も深刻ですけど・・・、
ワタリさんの健康より大事なものなんて日本のどこにもないですから、どうかお大事になさって下さい・・・
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Unknown (ワタリ)
2006-11-20 07:16:23
東西南北さん、Lenazo さん、ぶたねこぶーにゃん さん、jiji さん、いらっしゃいませ。
まとめレスで失礼します。

>東西南北さん

こちらのエントリーは、説明不足だったでしょうか、
「痛み」をマイナスにとらえることなく前向きにやっていこうという宣言なんです。

政党の機関紙を取るお金はわたしにはありません。
自分で経験したことや取材したことがすべてというわけではありませんが、特に関心はありません。

長くなるのでいったん切ります。
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お返事2 (ワタリ)
2006-11-20 07:17:40
↑からのつづきです。
>Lenazo さん

お久しぶりです。お元気でしたか?

>熊沢氏がそんなことを仰っていたんですか。
>これはちょっと失望させられますね。

研究会・職場の人権の6月の定例会のあとのお茶会での出来事でした。
地域密着主義について、新聞記事だけではよくわからない。なので本人に直接聞いてみようと突撃取材したときの会話の流れで出てきた話でした。
そのあとわたしはポロポロと両目から涙を流してしまいました。

わたしは大学に行っていないため、大教授幻想から脱却するのに大学進学者よりもいくらか時間がかかっています。
いや、幻想や願望があろうとなかろうと、個人よりも組織が大事というのはひどすぎる発言だと考えるべきですね。
でも今度からセンセイがこういうことを言っても泣いたりしませんよ。免疫ができたとは思いますね。この痛みは予防接種の痛み?
義務教育の学校みたいに殴られたり蹴られたりしなかったのは不幸中の幸いでしょう。

>私は以前、本田由紀さんのところで「労組は敵だ!」>とぶち上げて結構怒られた記憶がありますが,このJ
>R東労組のケースが事実とすれば、本当に敵ではない>ですか

週刊現代11月18日号の記事が間違いでなければそういうことになります。
なんでも革マル(かくまる)という政治カルト(セクト)に乗っとられた組合だそうです。
ただし、これは特殊カルト的な問題ではなく、組織と個人の関係において、どこでも生じうる問題でもあります。セクト・カルトは、確かに極端で信じがたいことをやりますが、他の組織も五十歩百歩ではないでしょうか。

一口に労働組合といっても、所によりけりです。ただし、自分が直接体験・取材した京阪神圏の労働組合では、組合は「第二人事部」か、「会社内町内会」です。
もちろん、組合員たちの被正規雇用や女性・「障害」者といったマイノリティへの無視・蔑視・排除はすさまじい。
たとえば、アルバイトに社員食堂を使わせまいとするのは、組合に守られたバス会社の正社員でした。
松下のある事業所では、片足をひきずった「障害」者の20代くらいの男性が、たったひとりで荷物を運ぶ部署に配属されていました。そのうえ、その前に配置された顕微鏡で半導体を検査する仕事等の影響で、彼は目が悪くなっていたのです。
しかもそれは当然の雰囲気の中、黙認されていた。ずっとその会社にいたとしたら、世の中そんなもの、「障害」者使い捨てなんて言葉さえ思い浮かばない。
あの人もうちみたいないい会社に雇ってもらってがんばっているんだ。くらいに思っていたでしょう。
そういう職場や地域に若者は定着しろと、ムリな欲求をつきつけてくるのが熊沢 誠さんの言説です。
二週間のうち10回仕事がまわってきた。そのあと仕事じたいが消えた。といったことが日常の日雇い派遣、立ち去りのあいつづ形ばかりの正規雇用の層に、そう言い放つわけです。
もう「研究会・職場の人権」定例会には行きません。
あそこは、熊沢 誠を崇拝するエセ宗教儀礼の場となっています。
面白いことに、それについて山田 潤さんは「別に定例会行かんでもええやないか」なんて言っているのですよ(笑)。

熊沢さんは典礼主義、山田さんは非典礼主義なんですね。
教会にたとえれば、
「ミサに出席しろ。出席すれば救われる。信仰の証となる。」
とするのが熊沢流。
逆に、
「誘われても別にミサに行かんでもええやないか。家で聖書読んでいても、荷物運びの労働やっていても、病気で寝込んでいても神様が訪れることもあるやろから。ミサに出席するだけが信仰やないし救済でもないで。」
とするのが山田流。

わたしは小学校に入学して日の丸掲揚・君が代斉唱の儀式に圧倒されてしまい、家に帰ってから次の日の朝までずーっと寝込んでいました。つまり、儀礼・儀式・典礼に弱いタイプなんです。
熊沢さんはずっと関西の有名私大の教員だった方です。だから典礼にこだわるのでしょう。
山田さんはいっとき町工場に勤めたあと定時制高校の教員をしておられる。不登校の親の会の世話人もやっている。
したがって、ミサに出ることだけが信仰じゃない、救いじゃないという発想がスっと出てくる。
熊沢さんに、定例会に出席してそこに定着しろと言われたとき、心臓がつぶされるような、目の前が真っ暗になる感覚を覚えたのですが、山田さんと電話で話して「非典礼主義で行こう!」と決心がつきました。
すべての儀礼が悪いわけではないけれど、中身のない儀礼、悪い効果のある儀礼には、参加しないほうが身のためです。

長くなるのでまたいったん切ります。
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Unknown (ワタリ)
2006-11-20 13:32:54
このあとの ぶたねこぶーにゃん さんと、jiji さんへのお返事は、少し後になるでしょう。

内臓をやられるとダメージは大きいです。また夜にでも書く予定です。
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Unknown (ワタリ)
2006-11-21 14:59:18
お待たせしました。レスのつづきです。

>ぶたねこぶーにゃん さん

お久しぶりです。またお話できてうれしいです。

ぶたねこぶーにゃんさんも、失業ストレスがらみの病気で苦しんでいたのですね。こうやってお互いに弱みを打ち明け、痛みを共有できることを嬉しく思います。
わたしの場合は、入院はしていません、最近、胃潰瘍はいい薬ができており、すぐに手術しなくてもいいんです。
医療事故予防と家計節約のため、胃カメラテストは受けなかったのですが、症状と薬の効き具合から推論するに、おそらく胃潰瘍だろうというのが医者の見立てです。

薬を飲むようになってから、激しい腹部の痛みはやわらいでいます。
内臓をやられると、スタミナがもたないのが悩みです。
けっこうキツい薬を1ヶ月以上飲み続けなければならないので、副作用も心配です。

医療費とか、薬のことも今度、別のエントリーでとりがえたいと思っています。ぶたねこぶーにゃんさんみたいに入院するとなると、通院よりも大変ですからね。誰だって病気にかかる可能性はあるのだから大事な問題です。

>すいません、暗い話になっちゃって。

いえいえ。カソリックの教義では、「痛み」をマイナスにとらえません。わたしは仏教徒ですが、このカソリックの考えは面白いと思っています。
痛みがあるからこそものを考えるし、他の人への思いやり・気配りも生まれるということもあります。
つらいことですが、痛みを前向きにとらえてやっていきます。

>お互い、元気な体を取り戻したいですね。

本当にそうですね。達者であることが一番です。

>jiji さん

心配かけてしまってごめんなさい。
今は労働組合の取材は中断しています。
予定していたインタビューとか突撃取材とかすべてキャンセルです(泣き)。
今は胃袋をいたわることが優先です。

今はちゃんと休んでいるので、これ以上ご心配なく。
(^^)。





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