フリーターが語る渡り奉公人事情

ターミネイターにならないために--フリーターの本当の姿を知ってください!

お断り

2006-09-30 17:09:20 | Weblog
ちょっと今時間がないのでおことわりまで。

最近、どうやらわたしのことを文科系のアカデミシャン、あるいはその(永遠の)弟子とみなしたうえで、おせっかいで不必要な情報提供サーヴィスをしたり、意見・コメントをくわえる人たちが増加しています。

ハッキリさせておきますが、わたしは義務教育をやりなおすつもりはありません。なお、文科系の大学(院)に行くつもりもありません。(どちらかといえば理科系でやりたいことがあるのに、誤解されて戸惑うことも多い……。)
非常に裏表の激しい学校社会に行くことは、すでに十代の初頭で終えたのです。いつまでも乳離れできず、象徴的スパゲッティ症候群状態のように、大学や院のチューブを体に通すような状態にはなりたくないのです。
ここでやっていることは、現代の文人趣味だと思っています。文人というのは、風流な趣味を解しますが、決して学者ではありません。要するに、このブログは科学とか学問ではないということです。だからこそ価値があると考えています。
ですので、わたしのやっていることを学問、あるいはその「下請け」とみなすことは、脱学校文化の文化的な独立性を認めない政治的行為です。
このブログの文化的自律性を守るためにも、そういった文系アカデミズム植民地主義ともいうべき迷惑コメント・侵略的意見は、どんどん削除/保留してゆきます。あるいは、ブログ・エディターとしての編集権を利用して、必要なところのみ切り取って提示することもあるでしょう。

これからもどうぞ、科学でも学問でもない「フリーターが語る渡り奉公人事情」をよろしくお願いします。

<2006・10・11付記>

荒っぽい書き方だったので読者に誤解があるかもしれません。
科学や学問を無視したりいっさい信用しないわけではありません。
こちらのブログではこれまでも科学・技術についていくらか言及してきました。
これからも新しい知識・技術に希望を託すこともあるでしょう。
人文系の学問も、文人としての美意識の視点からとりあげたこともあります。
科学・技術・学問とつかず離れず程よい距離をとってこのブログを建ててきたし、これからもそうするでしょう。<2006・10・11付記>







コメント転載ーー昨今の労働状況

2006-09-26 22:29:22 | Weblog
これは「タカマサのきまぐれ時評」http://blog.drecom.jp/tactac/archive/1086#BlogEntryExtendのコメント欄に書いた、外国人労働者受け入れに関する意見の転載です。


コメント

タカマサさん、お久しぶりです。
派遣会社のバス発着場で見た聞いたことをトラックバックさせてもらいました。

日本人は、まだ言葉や法律が同じところに勤める分不安や不便は少ないはずです。それにしても、正社員にせよ、非正規雇用にせよ、今の労働状況はムチャクチャです。
取材のためだったり、そうでなかったりいろいろですが、話を聞くと、もうすさまじい。
正規雇用であってもお昼ご飯を10分で食べなきゃならないとか、郵便局につとめていても自分のいる支局が大きいところに吸収・合併されるというウワサが気になるとか。直接雇用でも、ヘタすりゃ指を切り(落とし)かねない職場だとか、派遣だと仕事に10回行ったら仕事自体が消えちゃったとか。そんな話はザラです。

それにしても、都会でメチャな職場を人が避ければ地方から調達し、日本で調達できないならアジアなどから調達、というその場しのぎ・人権無視の労働力確保を見直さなければ、誰かが貧乏くじをひくことになってしまいますよね。

それも、直接雇用の場合だとまだ正社員や社長がアルバイトに人情をかけたり、危険の作業はあぶないとちゃんと教えてくれる分マシなのですが、間接雇用の場合そうもいかないのです。しかも、言葉・文化の壁のある外国人の場合、もっと大変になるでしょう。
日本人でも外国人でも、まともに働いたり暮らしたりできる社会を作ってゆかねばならない。そのためにどうすればいいでしょう? 労働法も労働組合も万能ではないにせよ、利用の余地は残されています。
NPOで取り組む方法もあります。
決してあきらめたりヤケになったりせずに、少しでもマシになれる道を探らねばなりません。

Posted by:ワタリ at 2006年09月26日(火) 22:15




帰り道の取材拒否

2006-09-26 21:52:35 | 現状
 2006/9/18 17:50~

以前報告した派遣のバス発着場で。仕事帰りの人に話を聞けないものかと思い、再び現場に戻った。
派遣会社の名前がアルファベットで大きく書かれたマイクロバスがバス発着場にやってきた。ワゴン車ほどの大きさの車一台のなかから、6名が下車した。
見たところ、40代男性が2人、30代男性が二人、20代男性が一人、20代女性が一人。

下車した6人は寮にむかって歩き始めた。30代男性は仲良しの二人組みのようだ。親しげに話しあっている。
進行方向の前60センチの位置でわたしは、二人とななめむかいの方向からたずねた。
「あのー、わたくし労働問題のブログを立てているワタリといいます。ちょっとお仕事についてお話をうかがいたいのですが……」
二人はどちらからともなく顔を見あわせて、
「いや、ちょっと……」
と言葉をにごしながら立ち去った。

次に1メートル後方の40代の男性Aに取材をもちかける。顔には無造作なヒゲが伸びかけ、といった状態だ。
「お疲れ様です。お仕事についてお話うかがいたいのですが……」
「いえ、もう電車が来ますんで。急いでますから。」
「えっ、それじゃ電車で帰られるんですか?」
「ええ」
なるほど。寮に住んでいる人だけでなく、自宅から通う人でも途中まで送迎バスを使う場合もあるわけだ。

次に歩いてきたのは40代男性B。ちょっとヤクザっぽくみえる(?)パンチパーマでキメている。
「お仕事のことを、話していただけませんか? どんなことでも結構ですんで」
「あ、いや……」
などとあいまいにつぶやくように言いながら、視線と顔をそむけて足早に立ち去る。

二十代男性にも話を聞こうとした。が、体全体を別方向に向けて敬遠ぎみに立ち去られた。

一番最後に歩いてきたのは20代女性。地味な茶髪のストレートヘアー。Tシャツ、ジーンズ、サンダルとカジュアルなファッションだ。8センチほどもあるヒールの靴をはいているので、6人のなかで一番ゆっくり歩いている。
化粧は7割ほど落ちている。だがメーク直しをしたあとはない。
「お疲れ様です。どんなお仕事してはるんですか?」
等と聞くと、
かすれた小声で
「いいえ……」
と答え、去っていった。

みな一様に顔色は優れず、手足が棒になっていることは服の上からでも分かった。
これ以上しつこく質問をしては、この人たちの体によくないのではないか。そう判断して、その日、それ以上追いかけるのはやめにした。







トヨタ・内部告発者を正規雇用から排除

2006-09-19 23:59:44 | その他
ハラナ・タカマサさんのサイト経由で知ったのだが、トヨタが内部告発者に正規雇用への道を閉ざしたという報道があった。

http://www.asahi.com/national/update/0918/TKY200609180211.html

悪い予想が当たってしまって、残念だ。こんなこともあろうかと思っていたのだ。

地縁によって労基署を企業と癒着させないためにも、たとえば大阪の会社を兵庫の労基署が監視するといった、「脱地域化」ができないものだろうか? でなければ、これからもこのような地域共同体による馴れあい・不正がはびこるだろう。





求職サイトの危険性

2006-09-18 21:40:05 | 現状
8月おわりに日本語サイトが開設されたインターネット新聞・オーマイニュースより。


http://www.ohmynews.co.jp/News.aspx?news_id=000000001368

求職サイト等より個人情報が漏れ、悪用されるリスクについての記事。

ますます仕事を探すことが怖くなってしまう。だけど、ずっと探さないわけにもいかない。なるべくPC経由せずに求職したい。しかし、それで職があるだろうか?


技術と政策

2006-09-11 23:05:08 | 政策

2度目に派遣労働者・Aさんと、駅前のドトールコーヒーショップでおちあった。
そのとき、わたしはひとたばのコピーをA4書類の入るバッグに押しこめていた。
それぞれ医師・看護士養成向けの公衆衛生のテキストからのコピーである。
そこには、騒音と難聴との関係や、VDT労働をする際の適切な環境設定について書かれてあった。

Aさんとわたしは、ついこのあいだ、労働組合主催の学習会で知り合ったにすぎない。ということは当然、お互いのバックグラウンドや人となりについてよく知らない。
またふたりとも、「研究会・職場の人権」や京阪神圏の地域労働組合(非正規雇用でも一人からでも入れる労働組合)主催の定例会やイベントなどに顔を出している。かかわりながらも、その中にあるファシズムの傾向や若者蔑視の風潮には、違和感を持っている。

駅の改札で、予定よりもやや遅れてやってきたAさんをむかえて、駅前のドトールへ向かう。
はじめはちょっと雑談。けっこうしんどい話になると二人とも予想も覚悟もできていた。だからこそ、一見ムダに見えるノイズを入れなければ耐えられないだろう。そのことは暗黙の了解だったといってよい。

Aさんはこのブログの熱心な読者でもある。なので、すでに「靴づれしない安全靴」や、「ばね指になりにくい機械装置の発明」という発案は知っていた。
公衆衛生のテキストのコピーを丸い机の上に広げたわたしは、ベルトコンベアの騒音を小さくすれば、耳栓のかけ忘れによって後年難聴(具体的には耳鳴り)に悩まされることはなくなると言った。それに対してAさんは、「いや、実際には耳栓をしていれば大丈夫。耳鳴りになった人は、めんどくさいからって耳栓をしていないことがあったから」とただし書きのようなことをおっしゃった。
それに対して自分は、「それでも、人間耳栓をし忘れたり、むずがゆくてしたくないときもある。それに対応した耳鳴りとか難聴を作りにくいベルトコンベアがあったほうがいいんじゃないかな?」と応じた。「それはそうですね」とAさんはうなづいた。
さらに、自身の経験も含めて、「ベルトコンベア酔いは機械の振動によって起こるのだろう。だったら、機械の振動数を小さく設計すれば、ベルトコンベア酔いも防げる。もし酔ったとしても軽い酔いになるんじゃないだろうか?」とわたしは言った。Aさんは「なるほど、技術的な問題としてそれは解けるかもしれないぞ」といった。彼は少し明るくなったようだった。

少したってからわたしは言った。
「今いった技術的なことも大事なんだけど。ベルトコンベア作業独特の単調さとか、人減らしの会社の政策ってのは、科学技術の問題としては解けないよね。それは政策の問題になるから」
Aさんは、「うーん、そこは、難しいところですね。」と言った。



情報操作・教育効果

2006-09-08 22:17:39 | 日常生活
最近、すっかり労働ぼけしている。
近所の小さな子が三輪車をこいでいても、ネコ同士がじゃれあっていても、「これは労働か? その意義・効果は?」と自問している。
コンビニで買い物をするときにも、「このパッケージされたご飯はどこの工場で作っているんだろう? 従業員の構成・賃金は?」などと思ってしまう。
いけない。このままでは視野狭窄になってしまう!!

というわけで、あえて別のことを考えるお話を聞きにいくことにした。
9/3に京都・丸太町で千田 悦子さんの難民や旧第三世界のことを考えるつどいに。
9/5には、大阪・西九条にて、天木 直人さんのパレスチナ情勢報告会に。
いつもとは別の筋肉を使うような感覚を味わった。
はじめは関係ない話だけれど、人とのつきあいで聞く、といった趣があった。しかし、話をうかがえば、労働や失業の問題とも接点があることがわかった。レバノンでもアフガンでも、難民の問題は、生存権を介してリンクしている。また、千田さんの自己肯定させない日本の教育という指摘、自己責任論と直結する。

詳しい話は、ここでははしょろう。
ただ、印象的だったのは、二人とも「情報操作」と「教育(効果)」が大事だとおっしゃったことだ。
千田さんはこうおっしゃった。今の日本はアメリカの政策には批判できないように情報操作がされている。
天木さんは、今世界的に、パレスチナ難民のことが伝わらないように、アメリカの戦争の大儀のなさ・残酷さが伝わらないように、世界的に情報操作されていると指摘していた。
千田さんは、日本では、教育において自己否定をさせてしまう。それは心理学の観点から見て大変いけないことだと意見を述べられた。
天木さんは、これからの日本は、国民の生活を切り捨て、自衛隊を自衛軍として100%アメリカ軍指揮下に置こうとしている。そのために、憲法改正もいずれアメリカは求めている。それに沿った情報操作・教育効果がこれから後になればなるほど明瞭になる。その前になんとかしなければならない、と訴えた。

日々接するマス・メディアの流す情報。学校をはじめとする教育の場で使われる情報。それらは実は中立でもなんでもない。誰かが、特定の意図をもって流した情報の可能性もある。そのことをほんの少し頭のかたすみに置いておこう。そうすれば、何者かによって操られ、いつしか憲法・教育基本法その他の国民破壊法に賛成票を投ずる可能性は低くなるだろう。
マスコミと教育はマユツバだと思っておいたほうがいいとわたしは思う。読者は?

<2006.9.11付記>ここで出てきた9/3の千田 悦子さんのお話は前半です。後半は、10/8に丸太町の英書中心の古本屋GREEN E BOOKSにて開催予定。くわしくは、http://www.greenebooks.net/menu/menuframe2.htmlをご覧ください。

なお、AMLという社会運動系メーリング・リストの保存庫を調べたところ、大阪・西九条の天木 直人さんの講演会のお知らせがありました。参考までに貼っておきます。http://list.jca.apc.org/public/aml/2006-August/008457.html

<2006.9.11付記>

トラックバック用URL:http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20061110
http://d.hatena.ne.jp/s_kotake/20061125/p1






最近はバタバタと

2006-09-03 23:05:03 | Weblog
えーと、最近、組合関係の会議やイベントが目白押しでして、ちょっとつきあいのある社会運動(難民とかマイノリティ教育関連)でもいろいろと行事があります。
で、たまたま交通費があるものだから、そうした催しにほとんど毎日のように出席しておりまして。
そこで知り合った人たちと意見・情報交換をしています。意外な会社事情も知ることができて、今どんな記事にしようかと迷いつつ考え中。
おまけに、以前、派遣・請負で働いた経験のある人が、インタビューに応じてくださるということもあって、バタバタしているのです。

このバタバタ状態が収まったら、また、まとまった記事を投稿できると思います。

スーパーサイズ・ミー

2006-09-02 16:29:43 | その他
今日の記事は携帯より。昨日、あるところで、『スーパーサイズ・ミー』という映画を観た。 なかなかユニークな説明で食のマクドナルド支配をあばいてゆく。さらに、自己責任論者の主張する教育や健康といった概念の奇妙さを浮き彫りにしてゆく。(この記事つづく)