フリーターが語る渡り奉公人事情

ターミネイターにならないために--フリーターの本当の姿を知ってください!

精神的自由を考えるシンポジウム

2004-12-27 18:20:47 | イベント/ミーティング
 みなさん、家のPCが再び動くようになりました。家でブログできるのは便利でいいです。
 

 さて、AML(Alternative Mailing LIst)より転載です。来年、関東で日弁連が精神的自由を考ええるためのシンポジウムを開きます。
 フリーターをはじめ、労働者やを失業者たちが、例えば「自己愛」といった精神分析のキーワードによって擬似病人化されている現状は、過去のエントリー「プライドか階層脱落か」「コミュニケーションという魔物」でも取り上げました。
 ところが、うつの話をとりあげたためか、「心」を主題としたコメント・TBがいくつかつけられました。当然、消しました。このブログのポリシーは、社会問題を心理問題に変換することに反対しているからです。中途半端に社会に言及するものも消しました。社会に問題がある知っていながら、偽善的にも最終的には心の、道徳の問題にすりかえるからです。
 例えば、子どもや失業者や障害者の権利の問題を、親の理解の問題にすりかえる。
 あるいは、会社に問題があるなら働かない! と個人的に宣言するが、労働環境を改善するべく組合に入ろう、とかロクでもない会社に抗議のメールを送ろう、といった提案はありません。問題を解決する気はなく、ただ何にでも反発しているだけなんです。そのブログの著者が放送大学で学んでいるのは心理学であって、政策ではないのです。自分がやめた職場で他の人ーたいていは字分よりも親が貧しかったり、外国人だったり、ジェンダーや学歴身分が下であろう人ーーたちが、こき使われて過労死したり、燃え尽きたり、労災があってももみ消されたり、理不尽なリストラにあえいでいる、そのことへの憤りはない。他人への人権意識や思いやりや気配りは何も書かれていない以上、そう判断せざるをえません。もちろん、経営者を批判することもありません。たいへん、冷酷です。
 また、社会はよい状態にあると信じさせようとするコメントにも困りました。たとえ違法であっても○■業界なら大丈夫。学歴やジェンダーなど関連なく出世も可能などとする広告コメントです。どこの学校や会社なら大丈夫、リストラも倒産もないし、年齢や性や履歴ブランクによる不利もない。そんな話を真に受けて、いい学校や会社や業界に入ったとしても、リストラや倒産、減給や労働環境の悪化などか自由なわけではありません。そのうえ、プライドがあるから就職できないと指導する。何を読んでいるのか。議論をする場所であるブログで理屈をこねるななどと主張しても、それも理屈のうち。人をイライラさせるのが目的だったのでしょうか?

 これは別のエントリで詳しく書こうと思っていますが、経営者にとってまことに都合のよい論理を唱える斎藤環という御用精神科医がいます。オリジナリティもユニークネスもない、彼の亜流のようなTBやコメントにはうんざりです。
 例えば、あるサイトでは、このブログが紹介されていました。医者のカルテの作り方を真似たかのように、いわゆる症状っぽい行動が強調されて晒されていました。あまりの失礼な侮辱的な書き方に驚きました。また、斉藤環の受け売りでしょう、「このブログは自分にとっていい出会いだった」などと書いてあるのです。このサイトは出会い系サイトではないにもかかわらずです。常識も日常生活感覚もかなぐりすてて、観念的なだけの他人の言説をよく理解しないまま真似るとこういったおかしなことが起こるんです。わたしにとっては多重の意味で迷惑なのに、自分さえよければ他はどうでもいい、という自己中心・自己満足型の記事です。
 こういった、安直に・浅はかに心を主題にした話に乗っている人たちは、こういった集会に行って心の自由について考えるべきだと考えています。

 また、「フリーターや失業の問題が個人の心や道徳の問題だなんて怪しいなあ」と考えていらっしゃる方がたにとっては、ご自分の心の自由を守るための理論武装をするためおよびネットワークづくりのためにきっとためになるイベントでしょう。

 心の統制派と心の自由派両方に向けて、点線以下の転載情報をフリーターのブログに投稿します。

なお、心の教育のさかんな京都市で起こった、河合隼雄とその弟子の様子についてはhttp://blog.goo.ne.jp/egrettagarzetta/e/50f88a0a6dd752577ef6344c13d22e50
京都市子どもパトナにおける拉致・監禁事件

学校や会社といった中間団体がいかに心の自由を奪い、人を壊してゆくかについては
http://web.archive.org/web/20011123102035/park.itc.u-tokyo.ac.jp/kiss-sr/~naito/newpage7.htm
内藤朝雄のHP

を参照。

前置きが長くなりました。が、職場での心の自由はフリーターにとって、いやすべての働く人たちにとって重要な問題なので。周辺のリンクも貼りました。また、フリーター問題を「心」を中心とした問題にすりかえようとする勢力へのおおざっぱな批判を試みました。
それでは、点線以下、コピペ。
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日弁連が下記のようなシンポジウムをするそうです。

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精神的自由を考えるシンポジウムについて(ご案内)
 日頃より当連合会の諸活動にご理解とご協力をいただき
、誠にありがとうございます。
 さて、この度当連合会では、昨今の精神的自由をめぐる様
々な問題や、教育基本法及び憲法「改正」問題の議論が盛ん
に行われる状況を検証し、憲法が保障する精神的自由の意
義を再確認する必要から、下記のとおり精神的自由(思想、
良心の自由、表現の自由他)に関するシンポジウムを企画い
たしました。
 つきましては、別添のとおり、案内チラシをお送りいたします
ので、是非ご参加を賜りますようご案内申し上げます。


1 日時:2005年2月15日(火)午後6時30分~9時00分
                   (6時開場)
2 場所:弁護士会館2階講堂クレオ
     東京都千代田区霞ヶ関1-1-3
     最寄り駅:地下鉄「霞ヶ関」駅B1-b出口
     (参加費無料・事前申込不要)
3 シンポジウムの内容
  総合司会:田中早苗弁護士
(1) 問題提起(樋口陽一早稲田大学法学部教授)(予定)
(2) 「茶色の朝」の朗読(俳優葛西和雄さん)
(3) パネルディスカッション
・ 吉岡 忍氏(作家)
・ 魚住 昭氏(作家)
・ 高橋哲哉氏(東京大学大学院総合文化研究科教授)
・ コーディネーター 小池振一郎弁護士
(4)まとめ(佐々木健次人権擁護委員会委員長)
4 本件に関する連絡先
  日本弁護士連合会事務局 人権第一課
  (担当 紺谷(こんたに))
  〒100-0013 東京都千代田区霞ヶ関1-1-3
  TEL 03-3580-9505 FAX 03-3580-2866
E-mail kontaniy@nichibenren.or.jp
5 [主催]日本弁護士連合会
      関東弁護士会連合会
      東京弁護士会
      第一東京弁護士会
      第二東京弁護士会

コピペここまで。

著者へのメールのあて先

2004-12-22 15:49:37 | その他
 著者へのメールは、
 egrettaalba1〔at〕hotmail〔dot〕com
までどうぞ。
 スパムメール防止のため、〔〕内の記号を単語で表記しました。お手数ですが、送信の際、単語を記号に直してください。


NEETについて

2004-12-20 01:37:04 | 哲学・思想
 コメント欄で、ニートに関する議論が行われています。
 厳密にはフリーターとニートは別です。なお、自分としては、NEETというイギリス産の新用語そのものへの疑問も持っています。が、今日はそのことについて論じられません。
 
それで、NEETを擁護する議論を紹介します。ブックマークにもあるNATIVE HEART ブログより、
スト~ンド・タイムスの「ニート・イズ・ビューティフル」です。http://www.ne.jp/asahi/stoned.head/sh-home/diary/index.html
 
 わたしはこれらの議論すべてに賛同するわけではありません。しかし、マス・メディアがNEETたたきの集中豪雨状態になっている現在、思考のバランスをとるために紹介しておきます。

<2005年4月10日:追記>

 日本の霊長類学の創始者であり、生態学者・登山家・哲学者でもあった今西錦二も、多分今風に言えばニ-トだったのではないでしょうか?
 今西錦二は、50歳をすぎるまで公職についていませんでした。それも、昆虫学者として世に出た彼がはじめて就職したのは、自然科学のではなく人文科学の研究所だったのです。
 家が裕福だったため、実家の財産を使って、職に就かずに学問をできたのです。(京都大学の文机以外に備品のない部屋をもっていたけれど。)
 もし、今西が「失業産業」ともいわれる専門学校で資格取得やスキルアップに励んでいたら。あるいはマニュアル労働でしかないアルバイトで体力を消耗し、半失業状態でいたとしたら。
 そうしたら、きっと世界と日本の生命科学は、世界観も、今よりももっと貧しくなっていたはずです。
 経済・精神両面の豊かさを自己否定するような、不確かな未来予測に基づいた、個の人格と人権を蹂躙するニ-トたたきって何でしょうか? 青少年取締り政策の激しい時期に彼が生きていなかったことは、わたしたちにとって幸いです。
 もちろん、反自由主義者はこう言うでしょう。それは、昔なら旧制高等学校に通うようなひとにぎりのエリ-トのためのものだ。草の根で一般的にそんな自由を認めてはならない。費用対効果も悪い……等。
 それに対しては次のように答えましょう。これは、かつてJ・S・ミルが「自由論」において展開した古典的な論法ですが。
 今西錦二のような傑出した個人さえも、自由とゆとりがなければ業績を残せなかったのだ。ならば、才能のない凡人はどうか? 凡人が自由を与えられなければ、才人よりももっとその能力を可能性を発揮できなくなるのではないだろうか? ならば、凡人にも能力をのばすために自由が必要なのだ。

 旧東ドイツは、理由のいかんを問わず、3ヶ月以上失業したものには矯正労働収容所送りが待っていました。ご存知のとおり旧東ドイツは今では西に統合されています。当然、そういった政策のない西の側が豊かだったわけです。
 その事実をふまえたうえで日本の国益を考慮すると、ニ-トたたきが国益にかなうのか否か、怪しい可能性はあります。
 
 



  






 

読者からのコメントとお返事再録

2004-12-15 23:10:39 | Weblog
 実は先日あるひとつの記事を削除しました。こちらのブログの趣旨について誤解されるおそれがあったためです。当然、その記事に書かれたコメントも同時に消えました。
 これは終身雇用幻想を打ち破る情報ですので、記事として再録します。




ネットカフェより (koo) 2004-12-05 12:49:53

明日から栃木で一番最初の研修です。ほとんどの人がいっぺんドロップアウト組です。18から50まで年齢もいろいろ、北海道から沖縄まで200人の同期。銀行時代や税理士試験勉強中のときとは異なる雰囲気みたいな、ものを味わってきます。



いらっしゃいませ (ワタリ) 2004-12-08 16:37:25

 Kooさん、いらっしゃいませ。たしか、一度目の転職で、また正社員になれたんでしたね。
 情報提供をありがとう。このブログに来る人にとって、「働くのって終身雇用だけじゃない」といういい例になったと思います。
 それにしても正社員って会社の研修が受けられて、いいな、うらやましいな~。
 そのうち会社もアルバイトや派遣を使い捨てでは効率が悪いので、活用策を考えてくれるといいのになぁ。いや、そうなるように訴えていかないといけないんだろうなぁ。
 たいへんな面もあるかもしれませんが、せっかくの研修、充実したものになるといいですね(^_^)。