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「心を病む人のための高森流コミュニケーションQ&A」高森信子著 ”SSTを身に付ける”

2024-07-25 02:16:32 | 本の紹介
・精神科の病気は薬だけで治る病気ではないのです。生活しながら、生きる力をつけながら治す病気です。一日中調子が悪いと言って何もしないよりも、少しでも調子のいい時には何かやってみるほうが健康な部分が増えていくのです。
 ですから、病気をやっつけようという姿勢でいるよりも、調子のアップダウンを把握して、それに合わせて活動をするほうが、健康な部分を増やしていこうという意識につながりますね。

・どんな病気でも、「自分」は病気を背負っているだけなのです。まずは、全身が病気だとは思わないことです。症状が重くなったり軽くなったりすることはあっても、そういうものを取り払った、根本的な自分というものがあるのだということをわかってほしいと思います。

・薬の調整は先生とのかけ引きで決まることです。ピッタリしたお薬に出会うまで、先生に訴え続けることです、飲むのは自分なのですから。

・作業所やデイケアのいちばんの存在理由は何かということをしっかり認識するべきです。就職するための通過点、と一般に思われていますが、現実にはそうではなくて、世の中にはいろいろな人がいるということを実際に見て、知る場所なのです。自分と考えの違う生身の人間にじかに触れながら、世の中にはこんな人もいるんだということを許容できるようになる。人に慣れるための場所なのです。

・自分の姿勢が曖昧なままの人の話は、相手も耳を傾けないでしょう。まずは自分自身が人生をどうやって生きていくか、すっきりと答えを出していることが必要です。

・まずは自分自身を知ること。人間を知ること。そして相手の気持ちがわかること。そこからはじめてピアになれるのです。人間とは何か、という本質を突きつめる勉強をしてほしいのです。そして、人の人生に関わるというのは重大なことだということです。そのためには謙虚になってほしいのです。自分の人生の再構築が必要です。いらないものは捨てて、自分の人生を建て直すことができた人がピアになる資格のある人だと思います。
 ですから、なまじっかな助言はしないほうがいいのです。まずはじっくりあいての話を聞く――相手が決断しようという時にどうすべきか、自分が答えを出せるようにとことん話を聞いてあげることがピアの役割です。

・私は「『働かざる者食うべからず』という言葉は働けるのに働かない人に対する言葉でしょう。あなたはどっちなの?」ときたら、彼は働けないと答えたのです。それなら、その言葉はあなたにとっては必要のない言葉だと申し上げました。

・この病気になって思うのは、自分が表現したことを受け入れられるときって、本当に価値観が変わるんですよね。私たちも場をちゃんと提供されれば、いろいろ発信できるんですよ。だから、自分たちが抱えている問題意識をもっとオープンにしていきたいですよね。(竹内政治19歳のときに統合失調症を発病;当事者会『ウィーズ』代表)

・私の場合、一番最後に入院したときは本当にへこんでいて、このままずっと病院生活で自分はもう終わりだと思っていたのですが、ある看護師さんが、「君はここにいる人でないから」と言ってくれたのです。「将来、君は羽ばたいていく人なんだ」と言ってくれて、それはいまだに心の支えになっていますね。
 その人は当時、まだ勤めはじめて二年目くらいの看護師さんでした。これって、地獄に仏ですよね。
 関わる人たちの一声が将来を左右するのよね。


感想
 それぞれのケース/場面でどう対応するかのシナリオを作成し、それを演じ、それを見て確認する監督の3役を担うことになります。
 SSTはまさにその練習のようです。
ドラマはやはり脚本が命です。
そしてそれをどう演じるか。
自分を常に離れて見ている自分(監督)を持つことも大きいと思います。
小さいときからの多くの失敗から学んでいます。
でもその多くの失敗をして来ていないと、対人関係/コミュニケーションで生き辛さを感じるのだと思います。
 でもそれよりも、相手にどう思われても良いと思えるのが良いと思います。
そして相手を嫌いにならないことだと思います。嫌いだとどうしても相手に嫌な思いをさせてしまいます。

 SST(Social Skills Training)とは「生活技能訓練」または「社会生活技能訓練」と訳され、認知行動療法に基づいたリハビリテーション技法です。精神に障害を持ったひとが社会で生活していくために、対人関係を良好に維持する技能を身につけ、自信を回復し(QOLを高める)、ストレス対処や問題解決ができるスキルを習得(再発防止)する目的ですが、これらの技法は障害に関わらず全ての人に適応できるものです。

高森信子さんは小学校、保育所の先生をしながら、SSTを学ばれ、いまそれを生かされています。。
SSTと似た対人関係療法もあります。
身に付けておくと、対人関係/コミュニケーションに役立つようです。

対人関係療法とSSTの違い(geminiより)

対人関係療法SST(ソーシャルスキルトレーニング)は、どちらも対人関係の改善を目的とした心理療法ですが、いくつかの重要な違いがあります。

対象となる人

  • 対人関係療法:
    • うつ病、境界性人格障害、摂食障害など、対人関係の問題が症状に大きく影響していると考えられる精神疾患を抱えている人が対象です。
    • 比較的、洞察力や自我機能が高い人が適応しやすいと言われています。
  • SST:
    • 発達障害や精神疾患を抱えている人だけでなく、対人関係に苦手さを感じている人であれば、誰でも受けることができます。
    • 自閉症スペクトラム障害のように、対人関係療法が難しいとされる場合にも有効です。

治療の焦点

  • 対人関係療法:
    • 現在の対人関係に焦点を当て、人間関係のパターンや問題点を明らかにします。
    • 具体的な対人関係の課題を解決するための方法を学び、練習していきます。
    • 対象となる問題は、喪失体験、対人関係の不和、役割の変化、対人関係の欠如など、4つのテーマに分類されています。
  • SST:
    • より基本的な社会技能に焦点を当て、挨拶、自己紹介、会話、断り方、褒め方などのスキルを練習します。
    • ロールプレイやグループワークなどを用いて、実際の場面で役立つ具体的な行動を身につけることを目標とします。

治療の過程

  • 対人関係療法:
    • 1回あたり50分~90分の面接を、週1回程度、20~40回行うのが一般的です。
    • セラピストと患者が対話を通して、問題を掘り下げ、解決策を見つけていきます。
  • SST:
    • 1回あたり2~3時間のグループセッションを、数回~十数回行うのが一般的です。
    • 参加者同士でロールプレイやディスカッションを行い、互いに学び合いながらスキルを身につけていきます。

効果

  • 対人関係療法:
    • うつ病、境界性人格障害、摂食障害などの症状の改善に効果があることが示されています。
    • 対人関係の質の向上にもつながることが期待できます。
  • SST:
    • 対人関係の苦手さを克服し、社会生活の質を向上させる効果があります。
    • 自信や自己肯定感を高める効果も期待できます。

まとめ

対人関係療法とSSTは、それぞれ異なる強みを持つ心理療法です。

  • 対人関係の具体的な問題を解決したい場合は対人関係療法が、
  • 基本的な社会技能を身につけたい場合はSSTが、

それぞれ適していると言えます。

自分に合った療法を選択することが、より効果的な治療につながります。


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