幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

「サービスの達人たち」野地秩嘉著 ”その道に情熱を注ぐ!”

2020-10-03 15:50:50 | 本の紹介
・ロールスロイスを売り続ける男 飯島弘大
ショールームに人が入ってくると、相手に買う気がないように見えても、挨拶をし、押しつけがましくない程度に車の特徴を話した。バルブも過ぎたある日のこと、二十代前半の若者がショールームに入ってきた。
「あんな子供に買えるはずがないよ」
そんな声も聞こえてきたけれど、飯島はいつものように名刺を出し、若い男に説明をした。若い男はそれからも飯島と話をするためにショールームに足を運んで来るようになった。若い男が現れてから一年半後のある日。
「飯島さん。フェラーリください」
その若い男はインターンを終えて、勤務医になってすぐ、あこがれのフェラーリを買いにやってきたのだった。
「飯島さんだけが僕のことを客扱いしてくれた。僕が車を買うときは絶対に飯島さんに頼もうと思ってました」
それだけではない。次の年には彼の兄がフェラーリを買った。さらに彼の父もベントレーを買う。そしてその後も何人もの友人を飯島に紹介してくれた。

・東京っ子が通る「並天丼」の魅力 「天兵」 井上孝雄 
「何度で何分間揚げろとか言うでしょう。そんなの通用しないんですよ。粉だって、ちょっと出しときゃすぐにしけちゃうし、その時その時の材料の状態をつかんで、火の加減をし、揚げ方を変えるのがプロなんですよ。衣のつけ方だって、キスは薄めでアナゴは厚め、なんてとこがありますが、それも材料次第。結局、天ぷらは油に入れた瞬間に味の八割は決まっちゃうんですよね」

・チーフブレンダーの業と素顔 輿水清一 代表作「響き」
 「利き酒(テイスティング)は主に午前中にやります。正午直前がもっとも感覚が研ぎすまされていますから、その頃に集中してやります。方法はモルトを鼻でかぎ分けて樽の個性差を記憶してゆく。かぐのはモルトそのもでなく、等量の水で割ったものです。その方が香り立ちが盛んになり、風味の表情がくっきりとしますから。午後になるとテストブレンドしたものの評価ですね。常に新製品を想定してブレンドしてます」
「ソムリエの仕事で大切なのは、私は利き酒の能力じゃないと思う。それはね、お客さんを見ることなんじゃないか。このカップルはどうしてフランス料理を食べに来たのか、誕生日なのか、デートなのか。懐にはいくらぐらい持っているのか。若いカップルだからといって、安いワインを薦めたんじゃ男は怒るだろう。男は見栄っ張りだから。そういうことを考えて、りゅおりや懐具合にあわせてお客さんの喜ぶワインを見つけることがソムリエの仕事じゃないか。人間を見るというのが彼らの仕事の本質だよ」
「うちの会社がボウモア(スコットランドの醸造所)を買収したんですよ。そして、ある日、オーナーの佐治(敬三)が島にやって来たんだ。そして、ディスティラリーを見学した後、倉庫に入ったら、エリザベス女王の樽の横に真新しい樽がひとつ置いてある。何だろう、と思ったらしい。『どうぞ、サインしてください、ミスター佐治のために作りました』と言われたらしい。佐治さんは大感激したというんだ。何しろ、女王陛下のとなりだから……。だが、野地さん、倉庫で女王陛下の樽の横にそんな樽を見かけなかった?」
「どうも当時、サントリーのオーナーが来ると聞いて、その前日に新しい樽を用意して、それをごろごろ転がして女王陛下の樽の隣に並べたらしい。そして、オーナーが帰ったら、また元の場所に戻した。ここの人たちは純朴であるが、ずる賢いというか、たくましいところもちゃんと持っている」

・伝説のゲイバー、接客の神髄 島田正雄
 美術評論家の故青山一郎は銀座の遊び人としても有名だったが、最初のうちはゲイバーに行くことを嫌っていた。しかし一度知人に連れて行かれて以来、彼女たちの話術に魅了され、昭和54年に亡くなるまで、夫人を連れて毎週のように、「やなぎ」や「青江」に通うほどになり、ついには広島や博多までゲイバーの探訪に出かけたという。

・サービスの達人たち 永島達司(ビートルズを日本に呼ぶ)
 私はいくつものイベントをプロモートし、すべてを成功させた。しかし、あのとき以後、たった一度も嘘をついたことはないし、ギャラを支払わなかったこともない。それは嘘をついたことを後悔したからじゃない。ギャンブルはたった一回だけやればいいと思ったのさ。つまり、興行とはリスクのかかったギャンブルなんだ。ギャンブルの方に魅力を感じてしまったら、いつかは必ず損をする。私は損をするのは嫌だった。ギャンブルでなく地道なビジネスをしたいと思った。そのことがわかって私は嘘をつくことは絶対にしないと決めたのだ。(世界有数のプロモーターであるジュリー・ベレンチオ)

感想
サービスの達人とは顧客の満足を徹底追及してきた人のことのように思いました。
個客は何を求めているか。
個客のために何ができるか。
その結果個客の支援があるかないか。
個客の支援がないということは、追及している顧客満足の方向が違っているとのことです。

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