ポーランド人に言わせると、ビールはお酒じゃないそうです。じゃあ何が酒なのかといえば、やはりウォッカ。ソビエスキ(Sobieski)やショパン(Chopin)、スピリタス(Spirytus)やジュブルフカ(Żubrówka)などの銘柄が人気です。
ジュブルフカ (写真)はヨーロッパバイソンの絵のラベルが特徴で、バイソン草が入っているため、薄きみどり色で、桜餅に似た香りがします。(桜餅と同じクマリンという香り成分が含まれているのだそうです。)日本でも「ズブロッカ」の名前で知られ、ポーランド旅行のお土産として人気です。本国ポーランドでは一番人気というわけではないので、日本人がジュブルフカを知っているというと驚かれます。そしてスピリタス・ウォッカ はなんとアルコール度96度!世界最高のアルコール度を誇る蒸留酒です。
もちろんポーランドではビールの生産も盛んで、ジヴィエツ(Żywiec)、ジューブル(Żubr)、 ハルナシ(Harnaś)、オコチム(Okocim)などの人気ブランドがあります。でもビールを飲むのはお酒を本格的に飲むという感じではないので、Barや居酒屋で飲むならまだしも、自宅での持ち込みパーティなどでビールを飲んでいると笑われます。外じゃないからせっかくウォッカが安く飲めるのに、なぜビールを飲んでいるのかと。ビールはアルコールに入らない、ということで、子供に飲ませる人もいます。まあ流石に仕事中の人や車を運転する人は飲むのを控えていますが。ちなみにワインの消費量も多いのですが、寒冷地のため生産には適しておらず、自国産のブランドはほとんどありません。
とにもかくにも、強いアルコールが大好きなポーランド人。そんなわけで結婚式の余興でウォッカのショット一気飲みをやったりします。(女性はワインでも可のようです。)強いアルコールを飲んでこそ、スラブの男ってわけです。
私の家族がポーランドに来たときも、夫の家族への手土産に日本酒を持っていったのですが、「ウォッカを水で薄めたような味」と不評でした。日本酒ほど値段によって味の変わるお酒もないので、もっと高級なものにすればもう少し受けはよかったのかもしれませんが。(持ってった物は安物だった)とりあえずそれ以降、手土産はウイスキーにしています。