ポーランドからの報告

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悪事千里を走る

2007年02月18日 | 政治・経済

先日の柳沢厚労相の「女性は子供を生む機械」発言にはビックリですが、夫の両親がそのスキャンダルについて知っていたのには、もっとビックリしました。嫁が日本人だということで、日頃から日本への関心が高い義両親ですが、それにしてもこんなスキャンダルがポーランドにまで知れ渡っていたとは恥ずかしいあまりです。

そうかと言えば「アンジェイ・レッペル副首相のセックス・スキャンダル」が日本の女性週刊誌にまで報道されていたときは、これもたまげました! アンジェイ・レッペル(Andrzej Lepper)副首相とはポーランドの野党「自衛(Samoobrona)」の党首で、このレッペル副首相やスタニスワフ・ウジヴィンスキ(Stanisław Łyżwinkski)党員ら、「自衛」の党員数人が、「自衛」への就職をダシに、アネタ・クラフチックさんら女性政治家に男女関係を強要した疑いがあるというスキャンダルです。 昨年12月に全国紙「ガゼタ・ヴィボルチャ」のスクープにより発覚して以来、現在までポーランドのみならずヨーロッパ中の世論を騒がせています。クラフチックさんは、自分の一番下の子供が「自衛」党員に関係を強制されてできた子供であると主張しており、DNA鑑定での父子鑑定までに持ち込まれる騒ぎに。そのあおりを受けて、「自衛」と連立与党政権を形成している政権与党「法と正義(PiS)」にまで、批判が及びました。

このスキャンダルですが、昨年12月にスクープされて以来、2ヶ月以上経っても一向に解決されず、大分と長引いています。とりわけスキャンダルの中核だったクラフチックさんの子供の父親が誰かという問題は、これまで疑いのある男性を5人もDNA検査したにもかかわらず、いずれも父親と判定されず、当初はクラフチックさんに同情的だった世論も、「父親候補が5人以上とは一体どんな生活をしていたんだ」と次第に眉をひそめるようになってきました。連立与党政権を崩壊させたい野党勢力が、どうやら裏からこのクラフチックさんを操っているとの見方が有力です。

柳沢首相の失言の時は「日本人男性がみんなこういう考えを持っていると思われたら恥ずかしい」と、とても嫌な思いをしたものですが、今回のスキャンダルも、ポーランド人にとって相当恥ずかしいようです。それにしても「悪事千里を走る」とはよくいったものだと思います。


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1 コメント

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Unknown (ぴっちゃん)
2007-02-25 11:16:05
ドイツのカトリック司教も「生む機械」発言をして騒ぎになってますね。

そもそも初めにこれを言い出したのは確かカール・マルクスだったような…。
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