旅のウンチク

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海外でのナビゲーション

2007年05月10日 | 海外ツーリング
日本をツーリングした経験の豊富な方にとって、海外ツーリングというのはそれほど大きな違いは感じないと思うのですが、それでも自由自在に走るにはいくつかのコツがあります。

私の周囲のライダーを見ていると、特にオフロードライダーの場合、日本国内ではトリップメーターを燃料計代わりにしている人が多く感じるのですが、皆さんはいかがでしょうか。私の場合は燃料計は燃料コックなので(つまり、リザーブになったら慌ててガソリンスタンドを探す)、一応、他の人と同じようにガソリンを入れたらトリップをリセットするのですが、ほとんどあてにしていません。

ところが日本国内で、バイクでも車でも長い距離を移動する時には頻繁にトリップメーターをチェックする癖があります。例えば高速道路でラジオの道路情報を聞いて"25km先の○○パーキング付近から渋滞しています"などの情報も必ずトリップと合わせてチェックします。現在のトリップの表示に25kmをプラスした距離をチェックして、その付近に来たら少し注意して渋滞に追突しないように備えます。

海外ツーリングの場合は、まず、その日の走行ルートをロードマップを見ながら確認します。その際、ロードブックの距離からガソリン給油の予定都市を決めておきます。ですからトリップメーターを燃料計代わりにする必要はありません。

次に今日、通過する町の名前のうち、大きそうな町の名前を手前から順に覚えられるだけ覚えます。これは標識を見る時に参考にするのですが、全部は覚えられないので、実際に走り出して忘れてしまったらその時に地図を見てまた覚えられるだけ覚えれば良いのです。

その次はルート上にある分岐点。特に幹線道路から外れる場合の分岐や幹線道路以外での分岐点を重点的に確認するのですが、その際、ロードブックに記載されている距離で、現在位置からその分岐までの距離を覚えます。分岐が沢山ある日は覚えられないので、距離と分岐のある地名だけを一覧にしてメモに書き出してガムテープでバイクの見える所(スクリーンやタンク)に張る事もありますし、ガムテープに直接書いて張る事もあります。

実際にはそこまで細かい事は余程の事がなければやりません。1つか2つ覚えたら後は休憩の時などに見直してみるようにしています。

これが一つのコツで、特に幹線道路以外を走る場合、畑の真ん中にいきなり分岐があって、道標も何もない事が多々ありますので、その分岐が自分の目指す分岐かどうかをトリップメーターを手がかりに推理するわけです。

それに、これらの作業を朝、朝食を取ってコーヒーでも飲みながらやっていると、廻りの人が"今日はどこまで行くの?"とか"XXにも寄った方が良いよ"などと話しかけてくれたりして、良い情報収集にもなりますし、自分の気分も盛り上がりますね。

バイクに荷物を積み込んだら、出発前にトリップメーターはゼロにリセットします。走り出して最初の要注意な分岐が53km先であれば、トリップメーターが50kmを指した頃から注意してその分岐を探します。逆に30km地点とか40km地点では分岐の事など気にせずにライディングを楽しめば良いのです。

私はパキスタンで、ラワルピンディからムルターンへ向かう途中で近道をしようとしていた時に1つ分岐を間違って往復100kmを越える距離を無駄に走った事があります。その時以降、この方式を使っているのですが、海外ラリーを走ってみて、ラリーのルートブックもこういう方式である事を発見しました。

また、ニュージーランドへ両親を連れてファームステイに行った際、ファームステイ先へ連れていってくれた現地スタッフがハイエースのメーターパネルに距離と右とか左とかの方向だけを箇条書きにした紙を張って、それとトリップメーターを併用しながら何の目標物も無い農村地帯を運転していたのを見た事があります(彼は一つ分岐を間違えて悩んでましたが)。

日本国内でも使える方法なので、ナビゲーションが不安な人は試してみてください。


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