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旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

第4回スーパーカブでタイ第5日=カッライスはいずこ

2010年02月19日 | 旅の風景
2月10日

チェンコンのゲストハウス、バーンファイは近くに鶏がいるようで、朝になると鶏の鳴き声で起こされます。前の日遅くまで飲んでいて、鶏の声を我慢しながらまだ寝ているのがいつものパターンなのですが、今回は早起きチーム。鶏の声と競うように散歩に出かけます。おかげさまで初めてメコン川越しにラオス側から朝日が昇ってくるのを眺める事ができました。(昨日の写真をごらんください。)川沿いに歩いて、しばらく朝日を鑑賞の後、朝食を済ませたのですが、まだまだ気温が低いのです。

今日のルートはそれほど距離がありません。急ぐ旅でもないので荷造りだけ済ませて気温が少し上がるまでコーヒーを飲んでゆったり時間を過ごす事にしました。

いつもながら、メコン川沿いに対岸のラオスを時々眺めながら走るこの日のルートは、昨日までとは少し違って、バイクに乗っている幸福を味わう事のできる気持ちの良い"ツーリングルート"です。この旅では"バイクを楽しむ"という要素は全く配慮されていないのですが、それでもこのルートではバイクが気持ちよいのです。

今年は随所で道路工事が行われていて、ダート区間が何度もあるのですが、路面は乾燥しているので走る側にとっては舗装道路と変りません。いや、むしろ舗装の段差のようにタイヤにダメージがありそうなほどのショックがない分、走りやすいともいえます。

チェンセンのバザールでコーヒーを飲んで少し休憩の後、恒例の一大観光地、ゴールデントライアングルへ。昨年に引き続き、クルーズ船に乗ってラオス側の中洲へ上陸します。

ラオスの中州のみやげ物屋村は昨年と同じくあまりやる気の無い売り子達が昨年と変らない商品を並べていたのですが、トイレに行こうと思って一歩裏に入って驚きました。店の裏はビニール袋のゴミ、ゴミ、ゴミ。"ゴミで埋め立てて作った中州なの?"という質問まで飛び出しました。急速に社会システムが変化した国に多く発生している問題です。今まではここの人たちの生活習慣でゴミを外に投げ出しておけば自然が処理してくれていたのでしょうが、ビニールは自然には消滅してくれません、そして、おそらくそれを処理するための社会システムが追いついていないのでしょう。

クルーズを終えて一路メーサイへ。この道も何箇所か道路工事が行われていてダートとなっています。道なりに進めばメーサイに着くのですが、1箇所だけ、道路工事のおかげで”道なり”がどちらかわからなくなって、工事している人たちに聞く必要がありました。

このまま走り続けるとメーサイで遅めの昼食になってしまうので、道中で食事ができる所を探していたら、田舎の村には似つかわしくないくらい大きなレストランを発見。入ってみると客は我々のみ。それでもメニューはそれなりに多彩。そして、英語のメニューまであります。各々が好きなものを注文して食事を済ませ、支払おうとすると、1人50バーツ。少し高額。なるほど、田舎の町に似つかわしくない大きなレストランが存続しているわけがわかりました。

メーサイの宿に荷物を下ろして、同室のお客さまと....."とりあえずビールでも飲みますか。”に意見が一致。

宿の表にある食堂でビールを飲んでいたら、一人で飲んでいた欧米人の旅行者が話しかけて来ました。オーストリア人、でも見た目はオーストラリア人。オーストラリアの人がよく被っているような鍔の広い帽子を被っています。我々に、”日本人?韓国人?中国人?”と尋ねた後、”自分はオーストリア人”と。早合点した我々が”オーストラリア人?”と言ったら”違う!カンガルーじゃない。オーストリアだ!”と嬉しそうに。”でも、見た目は絶対オーストラリア人だよ”と言ってみたら、”この帽子でだろう?”と。どうやら、話し相手にオーストラリア人と間違われる事に喜びを覚えているようで、そのためにこの帽子を被っているものと想像。

ミャンマー国境の橋を見物し、屋台を冷やかしながら町を歩いていく途中でカレーの店の前を通りました。ここにいたく心を惹かれた人が一人。そこで屋台の途切れる所まで行ってから戻ってカレーの夕食にする事になりました。

日暮れ時のメーサイはまた独特の雰囲気で、昼の部の屋台が慌しく店じまいを始め、代わって飲食関係を中心とした夜の部が開店し始めます。日暮を境に待ちの雰囲気がまた一変するのです。

第2回と第3回で紹介しながら、結局口にする事が無かった”カッライス”または”カッドン”の屋台。カレーを食べ終わった私は、胃袋に余裕を確認。今年こそ”カッライス”の正体を見極めようとカッライス屋台の定位置へ向かいます。いつもはギョウザの屋台の隣に位置していたはず。

ところが、いつものギョウザ屋台はあったのですが、カッライス屋台は消滅。他の場所にあるのかと探してみましたが見当たらず。時間を変えて何度か見に行きましたが、やはり消滅。幻のカッライスとなってしまったのでありました。


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