ドバイ駐在員ノート

一人の中年会社員が、アラブ首長国連邦ドバイで駐在事務所を立ち上げて行く過程で体験し、考えたことの記録。(写真はイメージ)

トルコ 大学でのヘッドスカーフ着用解禁へ

2008年02月10日 22時56分53秒 | 時事
最近、トルコのインスタンブール駐在員と一緒にクリークでラウンドする機会があった。ラウンド後に「菊」で昼食をとることになったが、彼は迷うことなくとんかつ定食を注文したものだ。彼曰く、イスタンブールでは豚肉はなかなか食べられないと。そんなことがあったので、トルコはてっきりイスラム教国だと思っていた。ものの本によれば、トルコの人口の99%はムスリムとある。

それが誤りだと知ったのは、2月10日付ガルフ・ニュースの1面トップの記事を読んでからだ。それによれば、トルコで数十年も続いている大学でのヘッドスカーフ着用禁止を、国会での403対107の圧倒的多数の賛成投票により憲法を改正して解禁する運びとなった。この動きに対して、(宗教国家に対する)世俗国家(Secular State)からイスラム教国家に向かう動きであるとして大規模な抗議集会が首都アンカラの郊外で開かれたとのことだ

ヘッドスカーフの着用を義務づけるというならともかく、今まで禁じられていたのをこれからは着用してもいいというのだ。どうしてこれが問題なのか、なかなか理解しづらい。これを理解するには、世俗化を推し進めたトルコ建国の父ケマル・パシャ(またはアタテュルクとも)まで歴史をさかのぼる必要がありそうだ。

トルコと言えば、映画「アラビアのロレンス」でロレンス率いるアラブ人によってアラビア半島から駆逐される様子が描かれている。現在もイラクとの国境付近はきなくさいし、同じくムスリムが多数を占めるとはいえ、アラブ諸国との関係は必ずしも良好とは言えないようだ。

イスタンブール駐在員によれば、定期的に爆弾テロがあるが、場所と時間(週末に起きるらしい)が決まっているので、避けることは可能とのこと。ドバイにいる間に一度は訪れてみたいものだが、そう聞くとちょっと勇気がいる。もう少し様子を見ようと思う。

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