ドバイも最近朝晩めっきり涼しくなり、、、という話ではない。「ドバイがクール」は2006年1月に出版された本のタイトル。
2006年1月と言えば、まだ私がドバイのドの字も知らなかった頃。ドバイに事務所設立が決まった2006年秋に、書店でドバイ関連の本を探しても、「地球の歩き方」くらいしかなかった。
私がこの本の第一版第4刷を買ったのは、たしかドバイ赴任後に日本に一時帰国した5月、丸の内の丸善だった。
在ドバイ総領事館から、この本の著者である槇島公(まきしまきみ)氏による講演会を12月17日に開催するというメールが届いてから、定員超過のため申し込みを打ち切るというメールが届くまで、わずか5日間。この間に100名を超える申し込みがあったという。総領事館では時折、在留邦人のために、内外の著名人を招いて講演会を開催しているが、私が赴任してから今までこんなことはなかった。在留邦人の高い関心がうかがえる。
最近では、ドバイについて書かれたガイドブックも色々出ているようだ。この本が類書と違うのは、旅行者でなくドバイに長く暮らした者の視点で書かれていること、また、UAEの歴史にかなりのページを割いていることだ。日航機ハイジャック事件とドバイとの関わりなど、私がこの本で初めて知ったことも多い。
反面、紙に書かれたものの宿命で、データが古くなっているのはいた仕方ない。例えば、この本では、ムハンマド首長はまだ皇太子だし、週末は木曜日と金曜日とされている。
著者の略歴を読むと、ドバイ政府観光商務局に10年以上勤めた人のようだ。(総領事館からの案内では、現在はドバイに戻っているとのこと。)そのせいだろう、この本はドバイの良いところばかりに光をあてていて、影の部分(例えば、家賃の高騰や交通渋滞がそうだ)については一切語るところがない。この本を読むと、本の帯にあるようにドバイが「世界ナンバーワンずくめの楽園都市」に思えてくるから不思議だ。意図的にそうしているのだろうが、著者のドバイを見る眼差しは、決して「クール」ではない。
とは言え、今ある日本語で書かれたドバイのガイドブックでは、おそらく最も充実しているのではないかと思う。ドバイを訪れるのが2回目以上、または私のように図らずも当地に住むことになってしまった駐在員やその家族に、批判的に読むことをすすめたい。税別1500円。
2006年1月と言えば、まだ私がドバイのドの字も知らなかった頃。ドバイに事務所設立が決まった2006年秋に、書店でドバイ関連の本を探しても、「地球の歩き方」くらいしかなかった。
私がこの本の第一版第4刷を買ったのは、たしかドバイ赴任後に日本に一時帰国した5月、丸の内の丸善だった。
在ドバイ総領事館から、この本の著者である槇島公(まきしまきみ)氏による講演会を12月17日に開催するというメールが届いてから、定員超過のため申し込みを打ち切るというメールが届くまで、わずか5日間。この間に100名を超える申し込みがあったという。総領事館では時折、在留邦人のために、内外の著名人を招いて講演会を開催しているが、私が赴任してから今までこんなことはなかった。在留邦人の高い関心がうかがえる。
最近では、ドバイについて書かれたガイドブックも色々出ているようだ。この本が類書と違うのは、旅行者でなくドバイに長く暮らした者の視点で書かれていること、また、UAEの歴史にかなりのページを割いていることだ。日航機ハイジャック事件とドバイとの関わりなど、私がこの本で初めて知ったことも多い。
反面、紙に書かれたものの宿命で、データが古くなっているのはいた仕方ない。例えば、この本では、ムハンマド首長はまだ皇太子だし、週末は木曜日と金曜日とされている。
著者の略歴を読むと、ドバイ政府観光商務局に10年以上勤めた人のようだ。(総領事館からの案内では、現在はドバイに戻っているとのこと。)そのせいだろう、この本はドバイの良いところばかりに光をあてていて、影の部分(例えば、家賃の高騰や交通渋滞がそうだ)については一切語るところがない。この本を読むと、本の帯にあるようにドバイが「世界ナンバーワンずくめの楽園都市」に思えてくるから不思議だ。意図的にそうしているのだろうが、著者のドバイを見る眼差しは、決して「クール」ではない。
とは言え、今ある日本語で書かれたドバイのガイドブックでは、おそらく最も充実しているのではないかと思う。ドバイを訪れるのが2回目以上、または私のように図らずも当地に住むことになってしまった駐在員やその家族に、批判的に読むことをすすめたい。税別1500円。