ドバイ駐在員ノート

一人の中年会社員が、アラブ首長国連邦ドバイで駐在事務所を立ち上げて行く過程で体験し、考えたことの記録。(写真はイメージ)

ペルシャ湾の竹島? アブムサ島

2007年10月04日 00時10分52秒 | 時事
ここのところ、国連ではイランの大統領やソニア・ガンジーなど色々な国の代表が演説をしているようで、興味深い。日本では報じられないが、UAEの外務大臣シェイク・アブドラがした演説が29日のガルフ・ニュースに取り上げられて目を引いたので、紹介したい。

それによると、1971年以来、イランはUAEの領土であるアブムサ島他の3つの島を占領している。UAEはその返還を要求しているが、全く進展がないという。ちなみに、1971年と言えばUAEが独立した年だ。

地図で調べるとアブムサ島は大きな島ですぐに確認できる。Greater TunbとLesser Tunbという島はおそらくは小さすぎて島の形が確認できないほどだ。

すでに紹介したように、UAEの国境はオマーンとの間でも飛び地のようになっていて、複雑怪奇だ。だが、陸ばかりでなく海の上でも領土の争いがあるとは、記事を読むまで知らなかった。ちなみに、当地の地図ではペルシャ湾とは言わず、アラビア湾(Arabian Gulf)と表示されている。

イランのアハマネデジャド大統領がUAEを訪問した時は、ハリファ大統領を始め下にも置かぬ歓迎ぶりだった。また、同大統領がNYを訪問しコロンビア大学学長から独裁者と紹介された時も、ガルフ・ニュースは大人気ない野次に動じない態度が立派だともちあげていた。てっきりUAEとイランは仲が良いのだと思っていた。

ただ、竹島の問題があるからと言って、ただちに日本と韓国が仲が悪いときめつけることができないのと同じで、アブムサ島などの領土問題だけでイランとUAEがぎくしゃくするということはないのかもしれない。

これだから国際関係というのは難しい。もっと歴史を勉強しなければと思う。


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