cozy-corner:藤田浩司(ふじたこうじ)のblog

ラテン系ドラマー、またあるときはピアニストのマルチミュージシャン藤田浩司(Koji Fujita)が送る、日々の記録

サン・ペドリートにて 22 junio 2007

2008-06-22 | 2007CUBA-音楽の旅-
 快晴。

 朝9時。
 バイーア沿いの大通りを走る馬車に乗ってサン・ペドリートのフォコへと向かう事にする。
 馬車の事を当地では「Coche(コーチェ)」と言う。
 語学の本で「コーチェ」は「自動車」だけど、馬車が自動車並の頻度で使われているキューバでは当然コーチェは馬車なのだろう。
 そういやコチェロといえば馬車の運転手だ。
 馬車を指してカバーヨ(馬)と言っても、思った意味ではイマイチ通用しなかった。
 今一度、辞書で調べてみると自動車も馬車もコーチェだそうだ。 

 しかし、通り過ぎる馬車はどれも満席で乗ることが出来ない。
 しかたなく人力車(ビシタクシー)を拾う。
 今回のチョフェは正直者だった。
 サン・ペドリートのフォコまで5ペソでよいと言う。
 気分が良かったからチップにリンテルニータ(LEDハンディライト)をプレゼントした。
 パッと顔がほころんで、帰りにも拾ってくれるという。
 大変ありがたかったのですが、時間がわからないのでお断りさせて頂きました。


 9:25にサン・ペドリートのフォコに到着。

 既にメンバーは揃っていた。
 ファン・オスカール・デ・ラ・テヘラにファン・バウステ・グランダ、それにアンリス・カブレラ・オリスの3人。
 それにアンリスの弟。

 ファンとアンリスは国立カーニバル博物館のミュージシャンであり、ファン・バウステはキューバ国立民族舞踊団(コンフント・フォルクロリコ・デ・オリエンテ)のミュージシャンだ。フランスへも演奏しに行っている。
 ファンはルンベロス・デ・オイのメンバーでもあるし、またアンリスはココジェのメンバーでもある。
写真:JuanOscarTejera
20070622JuanOscarTejera.jpg

写真:JuanBausteGranda
20070622JuanBausteGranda.jpg

写真:AnlisCabreraOris
20070622AnlisCabreraOris.jpg


 今日は昨日なかったボンゴ、マラカス、それにカウベルを混ぜての収録。

 リズムはボレロ、ソン、チャングィ、それにルンバのヤンブー、ワワンコー、コルンビア。
 コルンビアはマタンサス、ハバナ、サンチアゴの各スタイルを演奏してもらう事になった。
 エレメンタリーなものを目指していたのだけれど、はからずも本格的なものになりそうだ。


 ちょっとしたリハーサルの後に収録。
 とてもスムーズに済んだ。

 収録後、サンペドリートの打楽器倉庫にある楽器を拝見させて頂いた。

写真:コンガの雄、サンペドリートのフォコで見つけた打楽器たち
Pilon
20070622%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%8A%E3%83%90%E3%83%AB%E4%BD%BF%E3%81%86%E5%A4%AA%E9%BC%93%EF%BC%91.jpg

Fondo
20070622%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%8A%E3%83%90%E3%83%AB%E4%BD%BF%E3%81%86%E5%A4%AA%E9%BC%93%EF%BC%92.jpg

Campana
20070622%E3%81%93%E3%81%AE%E9%89%A6.jpg

 お礼をしてサン・ペドリートのフォコをあとにする。
 帰る途中、ファンの家に寄った。
 彼の息子、オスカールを見るために。
 既に8歳となっていた。
 相変わらず大人しいが、打楽器奏者を目指しているらしい。
 少し脱線するけれど6歳になった我が息子、クリスチャンは医者になりたいと言っていた。

写真:ファンと息子オスカル
20070622Juan%E3%81%A8%E6%81%AF%E5%AD%90Oscar.jpg


 そういえばムセオでのショーが、週明けの月曜日にはあるらしい。
 ファンでさえもよくわかっていなかったから、スペイン語は難しいんだな。


 宿に戻ると11時。
 まだ、1日たっぷりと時間があるので、キューバの守護聖人を祭るコブレの教会へと今日こそ行ってみる事にする。

 バスやカミオンの出るCalle4までは宿のある街の中心、セスペデス公園付近から歩いて30分ほどだ。

 行く道すがら、宿の上にあるベラスケスのバルコニーに寄ってみた。
 ディエゴ・ベラスケスによってスペイン人のキューバへの入植が開始された。
 街の建設は1515年。
 バラコアの建設に遅れる事3年。
 キューバの首都として1523~56年の間繁栄し、そういうわけで最も古い時代に建設された都市のうちの一つである。
 近所にあるベラスケスの家は1522年に建てられたそうだから、こちらもほど同年代の建設だろう。
 バルコニーから眺める湾とシエラマエストラ山脈のはしっこの眺めが素晴らしい。
 もはや見慣れた風景だ。
 こちら見学だけなら無料、写真撮影は有料だ。
20070621BalconDeVerasquez.jpg



 さて、バスターミナルに着いて切符売り場で尋ねるとコブレ行きは13時の発車だという。
 しかし、12:20頃コブレ行きに乗らないかと声がかかり、先日切符売り場で聞いたように12:30ちょうどにコブレ行きのカミオン(トラック)は出発した。

 トラックの荷台に乗っているものだから、結構揺れをキツく感じる。
 コブレ教会までは市内から20km、5ペソ。


 13:05、コブレに到着。
 景色が懐かしい。
 以前ここに来たのは確か2002年、5年も前の事だろうか。
20070622%E3%82%B3%E3%83%96%E3%83%AC%E3%81%AE%E8%A1%97.jpg

 キューバ人のこころのふるさと、コブレ教会。
 5年前に来た時には、ハバナに住む知人に頼まれてコブレの砂を持っていったり、人形を買っていったりした。
20070622IgleciaCobre.jpg

20070622IgleciaCobre2.jpg

御本尊「ビルヘン・デ・ラ・カリダ」
20070622VirgenDeLaCalidad.jpg


 帰り道、偶然バスが通りかかったので、サンチアゴ行きかどうか運転手に確かめてからそれに乗り込む。
 1時間待ちを覚悟していたので、これはラッキーだ。
 まったく待つ事なくバスに乗る。
 なんてリッチなんだ。
 13:45発、14:20着。


 歩く帰り道、スーパーに寄ったら、以前会ったことのあるルンバのミュージシャンから声がかかった。
 確かバルバロって名前の。
 少し疲れていたので挨拶も程々にスーパーをあとにする。


 15:05宿に到着。

 ブカネロを一本飲み干して、今度はカラバリへと向かう。
 ジャイリンは明日の事で外に出ていたが、学校から戻ってきたチーチョがいた。
 毎日8時から16時まで仕事だそうだ。

 チーチョが「今回はいつ麦酒飲みパーティーをやるんだい?」と度々訊ねてくるので、ビールを買ってきてもらう。
 キューバ人が買うと1本12.5ペソでアトゥエイが飲める。
 以前ペソ払いでも結構麦酒を買っていたけれど、最近はダメなのかな、外国人。
 3年前は10ペソだったから値上がりした。

 色々話をしたけれど、ナイレのバンド、X-Alfonsoはやはり結構有名らしい。
 特にビデオクリップ祭?の時には必ず登場するそうだ。

 そう言えば、ついいつもキューバ人の発音を説明する時にキューバ=ハバナって感じで説明してしまうけれど、サンチアゴ人の喋るスペイン語では末尾の「S」が落ちない。
 その点サンチアゴ人の方がハバナ人よりもインターナショナルだ。
 ハバナ人、特にバリバリ下町みたいなハバナ人は
「2」を「ド」と発音する。
 より一般的なのは「ドス」だ。
 カタカナで「ドス」と書いても"dosu"ではなく、"dos"ですけどね。


 しばらくしてジャイリンが家に戻ってきた。
 鶏肉とパスタの盛り合わせ?をご馳走になる。
 いつも申し訳ない。

 明日出掛ける海岸がもう少し市街に近いブエイカボンに変更になった事を告げられる。
 50人集めるはずが30人しか集まらなかったので、少ない人数で遠くへ行くのをタクシーの運転手が嫌がったらしい。
 しかも6時ぴったりに出発するから、5:45までにここに来い、と。
 いやー、朝は不得意です。
 5:25には宿を出るつもりでないと危ないな。
 それは通常なら寝る時間だ。
 ま、頑張ります。

 帰り際にチーチョのフィアンセがやって来た。
 彼女は高校を卒業したばかりで、今は何もないそうだ。
 なかなか朗らかで可愛らしい子だ。


 いよいよリゾートが始まる。




 ・・・暗転。

 今、ジャイリンがわざわざモト(バイクタクシー)に乗って宿まで知らせに来てくれた。
 カミオン(トラック)が壊れたから、明日の海行きは中止になったって。
 キューバでは日本以上に一寸先は闇である。

 しかし中止のはずだったコンパルサは日曜日にはしるという。
 こちらは嬉しいニュースだ。

 さて、海行きが中止になった代わりに、チーチョとチャックと3年前に行った海に行こうか、と誘われて迷ったけれど、それを辞退する。
 あの海は濁っていて、とても泳げたものではなかったからだ。
 シボネイは?と聞いたら、シボネイ行きのカミオンに外国人は乗れないという。
 3年前にはカミオンでシボネイに行ったのだけど。

 3年前のシボネイ。
 泳いでいるうちに、砂浜に置いてあった荷物を全て持っていかれたシボネイ海岸。
 もっていかれるのを覚悟で持ってきた荷物だから、全く大したものは入っていなかったのだけれど、わずかな有り金全てとTシャツを持っていかれてしまったのはそれなりに痛かった。
 無一文では街に帰れないし、上半身裸で街を歩くのも日本人にはふさわしくない格好だ。
 あの時には、浜でフルーツを売っている兄ちゃんが帰るための1ペソを恵んでくれて、それから近所に住む見知らぬおじさんがTシャツを見ず知らずの私に貸してくれた。
 益々キューバが好きになった瞬間。


 さてジャイリン。
 明日、彼女は子供のコンパルサのための服を繕うから、どちらにしても海には行けないという。

 そんな事だけを私に告げて慌ただしく彼女は帰って行った。
 ありがとう、ジャイリン。

 さて、明日は何をしようか。

藤田浩司-koji fujita-
DrumStudio LA FIESTA

→コメント、トラックバックはこちらからお願いします(^o^)
cozy-corner~藤田浩司(ふじたこうじ/koji fujita)のblog

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

帰国! 15 julio 2007

2007-07-15 | 2007CUBA-音楽の旅-
 今回もキューバ第3の都市カマグエイにて幸運にも偶然にしてカーニバルに巡り会ったりと、素晴らしい体験を重ねる事が出来ました。
 特に首都ハバナ滞在では、自然と眠る時間もないほどに行事が詰まり、大変に充実した時間を過ごしました。
 途中カストロの弟であるラウルの妻、ビルマの死による歌舞音曲の禁止など、やむを得ないアクシデントもありましたが、全体としては興味深い体験を重ねる事が出来ました。
 自分を取り巻く主要な人たちと親交を暖める事が出来たのも自分にとっては大切な事でした。

 道中の細かな話はこれから日記に順次アップしていきたいと思っています。
 どうぞ今後とも宜しくお願い申しあげます。

 2007年7月15日、茂原のスタジオにて。

藤田浩司-koji fujita-
DrumStudio LA FIESTA

→コメント、トラックバックはこちらからお願いします(^o^)
cozy-corner~藤田浩司(ふじたこうじ/koji fujita)のblog帰国! 15 julio 2007

 なんとか無事にキューバ1ヶ月音楽の旅から帰って参りました。

 今回もキューバ第3の都市カマグエイにて幸運にも偶然にしてカーニバルに巡り会ったりと、素晴らしい体験を重ねる事が出来ました。
 特に首都ハバナ滞在では、自然と眠る時間もないほどに行事が詰まり、大変に充実した時間を過ごしました。
 途中カストロの弟であるラウルの妻、ビルマの死による歌舞音曲の禁止など、やむを得ないアクシデントもありましたが、全体としては興味深い体験を重ねる事が出来ました。
 自分を取り巻く主要な人たちと親交を暖める事が出来たのも自分にとっては大切な事でした。

 道中の細かな話はこれから日記に順次アップしていきたいと思っています。
 どうぞ今後とも宜しくお願い申しあげます。

 2007年7月15日、茂原のスタジオにて。

2007CUBA-音楽の旅-トップページ

藤田浩司-koji fujita-
DrumStudio LA FIESTA

→コメント、トラックバックはこちらからお願いします(^o^)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トロント(Toronto)から成田に到着 14 julio 2007

2007-07-14 | 2007CUBA-音楽の旅-
トロント時間7月13日午後4時は成田時間の7月14日午前5時だ。
 ここからは日本時間に合わせてお話します。
 先ほどまでしばらく流氷の浮く海の景色が続いていた。
 流氷を機内から見下ろしたのは初めてだ。
20070714%E6%B5%81%E6%B0%B71.jpg

 過去にもニューヨークに行った時とかにはこの辺りを通過しているのだろうけれど、たまたま一度も目にした事はなかった。
 好んで通路側の席に座ってしまうせいもあるだろう。
 今、上空から眺める海は鏡のように穏やかで、空に浮かぶ雲をきれいに映し出している。
20070714%E6%B5%81%E6%B0%B72.jpg



 日本に帰ると今日は従姉妹、なっちゃんの結婚披露二次会パーティー、明日からはハードにも1日に12時間超のレッスンが控えている。
 ピアノもバンバン弾きたいところだけれど、DVD編集や英語版、西語版ホームページの作成、今回キューバで撮った写真の整理、1ヶ月分たまりにたまった日記のアップ、それから関係各所氏へのメール等々、雑用が目白押しだ。


 エアカナダはすごいサービスで、5:34に早くも3回目のドリンクサービスが。
 今回ももちろんビール。
 パシフィック・ドライというビールを頼んだ。
20070714Beer.jpg

 ジャパン・インポート・クオリティと銘打ってある。
 うーん、どこかで飲んだ味だ。
 同じドライでもブカネロのような辛口ではない。
 うすいけれど、どこか若干甘みが残る。
 とはいえ、バドワイザーのような甘さまでもいかない。
 これで飲酒1リットル超。
 しかしこれでキューバ1日消費量のまだ1/3なんだな。

 5:45。
 眼下には薄い氷と共にものすごく平たい土地が見える。
 どこだろう?
 凍る湖と溶けた水の両方が見える。


 8:45。
 とにかくずっと不毛の凍り付いた湿地帯が続く。
20070714%E6%B9%BF%E5%9C%B0%E5%B8%AF.jpg

 どこまでも土地は平たいし、地面と、そこに点々と点在する池のバランスは半々だ。
 時折、川をなしている場所もあるから、池の氷の表面は凍っていても、その底の方では暖かな水となって流れているはずだ。
 とにかくずっと凍てついた湿地帯が続く。
 ここはどこなのだろう。
 米国の北東部に向かう場合には同じ凍てついた世界とはいえ、氷河をなす峻険な山々が続いていたように思う。
 エアカナダの液晶ではなぜか地図サービスが停止されているから場所の特定が難しい。
 みんな寝ているのであまり度々に窓を開ける事は出来ない。

 9:00、ジェットは大海原へと抜けた。


 9:30、またまた軽食。
 スライスされたリンゴが袋に詰まっていて珍しい。
20070714%E8%BB%BD%E9%A3%9F.jpg

 やはり機内食って量が多すぎると思う。
 しかし、この量が世界標準なんだろうな。
 ・・・と、言っている間にさらに追加でカップヌードルが・・・。
20070714CupNoodles.jpg

 いやいや、エアカナダは特別に量が多い気がする。
 

 9:45、気が付いた時には外は山のある景色に変わっていた。
20070714%E5%B1%B1.jpg

 11:40 、気流の悪いところを通過中。
 眼下には雲が見えるのみ。

 西語の手紙を四通書き終えた。

  13:30、最後の食事が出る。
 さすがに今回はビールの代わりにダイエットコークを頼んだ。
 米系の航空会社と違って、これも丸々一缶。
 外の景色は相変わらず雲ばかり。
 一瞬低い山が見えた。
 ・・・少し疲れて来た。
 今日目覚めてから既に16時間以上が経過している。
 何しろ12時間の空の旅。
 しかしその間食事が3回、はちと多いですよね。
 出発後すぐと到着直前には出ないから、ほぼ4時間毎に1度の食事を摂っている事になるのだろう。
 胃がもたれる事この上ない。

 14:10にアナウンスが入った。
 定刻よりも早く、14:55に成田着との事。
 ちなみに15:20着の予定でした。
 天候は小雨。
 あと少しばかり関東地方は梅雨時です。
 相変わらず外の景色は真っ白。
 高度を下げてきているから、上空の青空も見えない。

 久々にやった。
 油断していたら耳が痛い。
 痛いからそれどころではないのだけれど、なんとか数度あくびをして耳抜きする。
 色々な方法を耳にするけれど、自分としてはこの方法が完璧だ。
 しかし、あくびというのはそうそう自由に出来るものでもないところが問題でもある。
 以前一度だけ着陸の際に耳をやってしまった。
 高度を下げる時には耳の中に決定的な気圧の差が生まれる前にあくびをしてしまう事だ。
 高度の下げには常に敏感でいる必要がある。
 耳がひどく痛み出す頃になると、その痛みのストレスのせいであろうか、なぜかあくびは非常に出にくくなる。
 その時には鼓膜がベコベコと凹み、一週間ほど音が聴き取りづらかった。
 幸いな事に、鼓膜は再生する。

 14:53、急に成田の土地が見えた。

 変更された予定通り無事に着陸し、入国ゲートを通過、バッゲージクレームで荷物を受け取り、16:04電車に乗る。
20070714%E6%88%90%E7%94%B0.jpg


 うーん、やはりこれくらいはかかってしまうのか・・・。
 着陸後1時間10分が過ぎた。

 嫌なニュースも届いた。
 うちの車が壊れて7月1日から動かないと・・・。
 帰国して間もないというのに、身近な日常の問題がすでに山積している。

 しかし、今日の成田はじめじめし過ぎだ。
 なんという気候。
 これならキューバの暑さの方がカラッとしていてずっと良い。
 一説には台風が接近中とか???
 とにかく暑くてじっとり・・・参りますね。
 冷房で車内温度を下げているのは感じるけれど、湿気が抜けない。

 さて、日本での日常が再び始まる・・・。

 思いの外時間を食い、なっちゃんの二次会には間に合いそうにない・・・。
 残念だ。


 検見川の自宅に着いて、エリサベスからもらったおみやげを開いてみたら、それはマグカップとビアジョッキだった。
20070714Cup.jpg

 マグカップには「Tomamos Cafe(コーヒーを飲もうよ)」と書いてある。
 ちょっとアイツは無理したんじゃないか、これは?
 だけど、かなり嬉しい(^^)



藤田浩司-koji fujita-の2007CUBA-音楽の旅- ・ 完
20070714kojifujita.jpg


藤田浩司-koji fujita-
DrumStudio LA FIESTA

→コメント、トラックバックはこちらからお願いします(^o^)
cozy-corner~藤田浩司(ふじたこうじ/koji fujita)のblog

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トロント(Toronto)の朝 13 julio 2007

2007-07-13 | 2007CUBA-音楽の旅-
 ホテルの朝食は7時から9時半まで。
 飛行機の離陸時間は遅く、あまり急いでも仕方がないので9時少し前にご飯しに行く。
 キューバから戻って来てみると、食パンもコーンフレークもずっと日本のものに近い。
 コーヒーも日本のファストフードで飲めるような味のものだ。
20070713Breakfast.jpg


 食後、あたりを少し散歩してみた。
20070713EconoLodge-KojiFujita.jpg

 ホテルの向かいには一見古そうな教会がある。
20070713Church-KojiFujita.jpg

 朝の街は涼しくさわやかで、やはり北国の夏を感じさせる。
20070713CercaDeHotel-KojiFujita.jpg


 10:15にホテルを出た。
20070713DownTown-KojiFujita.jpg

20070713DownTownYonge-KojiFujita.jpg

20070713Trolley.jpg

20070713%E5%9C%B0%E4%B8%8B%E9%89%84%E5%85%A5%E3%82%8A%E5%8F%A3.jpg


 だらだらと写真を撮りながらで10:35頃College駅に到着、10:46には2つ先のBloor駅でKipling方面に乗り換え、11:15には終点Kipling駅に着いた。
 駅を出てバス停に向かうと、運悪く丁度空港行きAirprt Rocket#192は発車するところだった。
 仕方なく次の便を待つ。
 外のベンチに腰掛けているとむしろ寒いくらいだ。
 どうやらバスの運行間隔は30分ほどらしい。
 11:55にやっと#192のバスが来たと思ったらサービス停止の表示に切り替わった。
 出発まですでに約1時間半。
 ああドキドキする。
20070713BusStation.jpg

 11:58に再び#192のバスはやって来た。
 それには乗る事が出来たけれど、一度空港行きのバスを逃すと次便は40分待たなければならない場合もあるという事だ。
 要注意。
 ちなみに空港行きのバス停の場所は、バスの進行方向に向かって一番先にある。

 バスは15分ほどでターミナル3に着き、その後ターミナル1へとまわる。
 所用20数分。
 到着したのは12:20。
 行きはここから歩くのが大変だ。
 バス停のあるグラウンド階Rからみて出発階は2階上、しかも結構な距離がある。
 さらに出発階に到着したところで国際線カウンターLまでは結構な距離。

 12:30。
 チェックインカウンターは幸いな事にガラガラで助かった。
 スムースにチェックイン。
 ここから順調に出国ゲートをくぐって成田行きのエアカナダ001便の出発ゲートへ進む。
 これがまたたいそう遠いのである。
 動く歩道はあるものの、そこを早歩きして12:50にようやく出発ゲートにたどり着いた。
20070713%E7%A9%BA%E6%B8%AF%E5%BE%85%E5%90%88%E5%AE%A4.jpg

 既に搭乗は始まっている。
 すぐに列へと並ぶ。

 ゲートが閉じたのは定刻の13:30。
 だからこの時刻までにたどり着けば、まあなんとかなるのだろう。


 13:56に飛行機は離陸した。
 眼下のオンタリオ湖の水はきれいな色で、対岸がうっすらとしか見えないから、これはまるで海のようだ。

 現地時間15時少し前には飲み物が出た。
 もちろんカナダのビールを頂く。
 隣の乗客はカナダのエールを飲んでいた。
 しまった、そちらにすれば良かったと思ったときには既にプルトップを開けてしまっていた。

 ビールと言えば、キューバで飲んだビールの総括。
 実際のところキューバではブカネロばかり飲んでいたから他のビールの味は少しうろ覚えの部分がある。
 まずよく飲むブカネロを例えて言うと、実は私の嫌いなアサヒスーパードライの味に似ている。
 しかしキューバにいるとなぜかブカネロに手が出てしまう。
 ま、他に選択肢がないとも言える。
 2大シェアを誇るであろうもう一方のメジャー、クリスタルを例えて言うなら、これは米国バドワイザーの味と言えよう。
 非常にマイルドである。
 もしかしたら若い女性の口にはこれが一番合うかもしれない。
 今回好きになったマヤベもブカネロに似た辛口めの味付けだ。
 最近発売となったブカネロマックスはアルコール臭が強く、私としては飲めたものではない。
 世界にはアルコール度が高くても素晴らしいビールはたくさんあるが、このビールにはそういった芳醇さがかけらもない。
 サンチアゴでペソ払いのレストランによく置いてあるアトウェイはモルトがねっとりしていて独特だ。
 これは飲んでみる価値がある。
 ただし世界中の正当なビールのうち、どのスタイルにも当てはまらない不思議な味だ。
 ペソ払いの国民ビール、マナカとティニマはお互いよく似た傾向を持つ発泡酒で、原料にパパイヤが混じっているとみられ独特な味がする。
 まあ、これらは私に言わせるとビールの範疇には入らないアルコール飲料だ。
 のどの渇きを癒すのに、たまには飲んでみてもよいだろう。
 ちなみにマナカはハバナの、ティニマはカマグエイのビールである。
 ブカネロとクリスタルはオルギン、アトウェイはさっき言ったようにサンチアゴ・デ・クーバのビールだ。

 現地時間で13日の15:50、日本時間の14日4:50に食事が出てきた。
20070713Comida.jpg

 今度はエールビールを頼んでみる。
 カナダのスリーマン・クリームエール。
 カップに注いでみると、名前の如く上品で柔らかな泡が立つ。
20070713SleemanCreamAle.jpg

 しかしドライな味付けだ。
 わずかにエールらしい匂いがする。
 そろそろ芳醇なビールが飲んでみたい。
 日本に帰れば手に入りやすいサントリープレミアムモルツや銀河高原のバイツェン、その他諸々のプレミアムビールを比較的簡単に飲む事が出来る。


藤田浩司-koji fujita-
DrumStudio LA FIESTA

→コメント、トラックバックはこちらからお願いします(^o^)
cozy-corner~藤田浩司(ふじたこうじ/koji fujita)のblog

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

さよならラバーナ(La Habana)、こんにちはトロント(Toronto)

2007-07-12 | 2007CUBA-音楽の旅-
 今日も比較的早起きをして荷物をまとめる。
 すべての日程を終えて本日帰国の途に着く。
 おみやげを渡し終え、消耗品は使い尽くし、帰りには荷物が軽くなっている予定だったのに、たくさんの頂きものでかえって重いくらいだ。

 11時頃、ルバルカバの家にお別れの挨拶をしに行った。
20070712CasaRubalcaba.jpg

 エリサベスがきれいな服を着て待っていた。
20070712Elizabeth%26Koji%20Fujita.jpg

 そしておみやげをもらった。
 日本に到着するまでは開けるなと言う。
 また壊れやすいとも。
 それが何であるのか、とても楽しみだ。

 ネレイダがデサユノしていかないの?とありがたい事を訊いてくれるので朝食(デサユノ)を頂く事に。
20070712Nereida%26Koji%20Fujita.jpg

 ハムサンドにマンゴージュースを頂いた。
 これでしばらくマンゴージュースは飲まないだろうな。
20070712Desayuno.jpg

 エリサベスの彼氏エルネストもスタジオの仕事を終え、挨拶をしにルバルカバの家へとやって来てくれた。
 一緒に写真を撮る。
20070712Ernesto%26Koji%20Fujita.jpg

 偶然か意識的にか、マリアナウに住むティンバレスの巨匠ボニアティージョもやって来た。
 先日頂いたCDのお礼を言う。
20070712Boniatillo%26KojiFujita.jpg

 そうこうしているうちに慌ただしくもお別れしなければならない時間がやって来た。
 電話をかけ、タクシーを呼んでおく。

 扉のところで最後の挨拶をする。
 アスタ・ラ・プロキシマ!(また次回!)


 宿に戻ると今度はイルダと挨拶だ。
 記念に写真を一枚撮らせてもらった。
 とても居心地の良い宿なんだ。
20070712Hilda.jpg

 エレベーターで階下へ降りると、すでにピカピカのパナタクシーが到着していた。
 エアコンが快適だ。
 車窓に過ぎ往く風景を惜しむ。
 そう言えば革命広場とか、こちら方面の名所は何もまわらなかったな。
 ラバーナは人口230万人ほどの都市というわりには、少し走るとすぐに田舎の景色だ。
20070712CampoDeLaHabana.jpg

 空港に着いた。
 やはりパナタクシーを呼ぶに限る。
 空港まで12CUCしかかからない。
 ありがたかったからチップをはずんだ。
 行きのタクシーは偉そうな車ではあるが、無条件に25CUCを要求してくる。
 次回は行きにもパナタクシーを呼ぶ事にしよう。
 電話番号は855-5555。
20070712PanaTaxi.jpg


 ホセ・マルティ空港の国際線ターミナルは3だ。
 小さいながらも近代的なターミナル3。
 メキシコのカンクンにある空港と似た雰囲気かな。
 初めて来た頃、飛行機にかけられたタラップをマッカーサーのように降りてパスポートコントロールのある建物へと向かったのも、いまや昔話だ。

 チェックインカウンターにはかなりな人の列。
 しかしまあまあの所要時間でチェックインをし終える。
 チェックインの後、キューバでは出国税を払いにそのカウンターへ行き25CUCでチケットに収入印紙のようなものを貼ってもらわなければならない。
20070712Impuesto.jpg

 ちょっと面倒で、また忘れやすい事項だ。
 大抵の国へはチケットを買った時に合わせて空港諸税を支払えるのだが、この国だけはそういかない。


 チェックイン手続き終了後、まずは昨晩行けなかった事をロベルト・コンセプシオンに謝りたくて、あちこちと電話を探す。
 私の持っている国内通話専用のカードを受け付けてくれる電話機が見つからない。
 コインを入れる電話も見つからない。
 疲れるから空港中を探し回ったわけではないけれど。
20070712Aeropuerto.jpg


 空港内のカフェテリアで今回最後のブカネロを飲む。
 ここでは1.5CUC。
20070712Bucanero.jpg

 出国審査を終えた後となると、値段は2.5CUCに跳ね上がる。
 その出国審査も非常にスムーズだった。
 エアラインもクバーナではないから何も混乱がない。
 キューバ行きには絶対にエア・カナダを使うべきだろう。
 クバーナは以前にも機内で煙を噴いたり、機体の整備に時間がかかり出発時刻が遅れに遅れ、しかも翌日発になるかもしれないなんてアナウンスが流れ、それでも大した補償もない。
 実際クバーナはよく落ちる。
 以前調べた事があるが、アフリカ系のいくつかの航空会社よりはマシなものの、はっきりとは数字を覚えていないけれど例えば日本の千歳空港の発着数で換算すると年に4機くらいは事故を起こしているとか、マジでかなりヤバいし当てにならない。
 メヒカーナも結構色々とやってくれる会社だ。
 とはいえクバーナとは雲泥の差がある。
 しかし、普通にストレスを感じないのはこのエア・カナダだ。
 安いし、お薦めです。

 さよならキューバ、さよならラバーナ。
 愛する人たち。
 そして私は機上の人に。
 エアカナダ、トロント行き965便にて。


 機内食の軽食、ハンバーガーやサンドウィッチは有料だ。
 6ドル。
 結局食べなかったからスチュワーデスの言ったドルがカナダドルなのか、米ドルなのかはわからない。
 常識的にはCADだろう。
 久々にノーマルなコーヒーを飲んだ。
 もちろんこれはこれで結構。
 キューバではキューバのカフェが美味しいし、日本に帰れば挽き豆してペーパードリップで飲むコーヒーが美味しい。
 機内では英語が普通になりつつある。
 残念だが仕方なかろう。

 青い目をした前席の少女が何度も後ろをのぞきこんでくる。

 今のうちに色々な人に手紙を書いておこうと思う。
 日本に帰ったら多分暇がない。

 今回自分には直接関係ないが、カナダ国内に免税で持ち込めるアルコールの量はリキュールだったら1.14リットル、ワインでは1.5リットル、缶ビールは24本までだそうだ。

 ジェットは着陸態勢に入る。
 高層ビルが林立し、鋭く高いタワーもそびえるモダンなトロント市街の向こうに、水平線しか見えないからそれはまるで海であるかのような青いオンタリオ湖が広がる。
 オンタリオ湖は五大湖のうち最も小さいが、それでも世界の淡水湖中、14番目に大きい。
20070712Toronto.jpg


 トロントのピアソン国際空港へは予定より10分早い18:10に到着した。
20070712AirCanada.jpg

 出国審査と税関を抜けて、まずはインフォメーションで市内への行き方を聞き、それからツーリストエイドで市内マップをもらい、19時頃から市内へ抜けるバスを探し始める。
 始めはGoBusというのに乗ろうかと思っていたのだけど、#192の市バスが先に到着したところでその運転手に訊いたところ、地下鉄まで行くと言うからそちらに乗ってみた。
 どちらもターミナル1の出国ゲートを出た1階下にあるバス乗り場から乗る事が出来る。
20070712GoTransit.jpg

 地下鉄一番はじっこの駅、キップリング駅まで15分ほどで到着した。
 そこから市内までは地下鉄で30分ほどだ。
20070712Metro.jpg

 だからうまくつながれば、空港のバス乗り場から2.75カナダドル、50分くらいで市内中心部まで到達出来る。
20070712%E8%B7%AF%E7%B7%9A%E5%9B%B3.jpg


 一度Bloor-Yonge駅で乗り換えてCollege駅で地下鉄を降り、さてどちらの出口から出ようかと改札の少し先で地図を眺めていたところ、「何か困っていますか?」と、大きな体をしたご婦人が私に声をかけてくれた。
 バスに乗っている間に、持っていた地図へと印を付けておいたので、「ここに行きたいんです」とホテルの場所を指さしてみた。
 そうしたら、その場所は夜になると治安の悪い場所なんだと教えてくれて、しかもホテルまで連れて行ってくれるという。
 場所はもうわかっているし、充分ではあったけれど、ここは彼女の親切にあやからせて頂く事にする。
 駅構内のお菓子屋さんで店員に話しかけ、私たちにお菓子の試食を振る舞うように言う。
 ちょっと恥ずかしかったけれど、頂いた。
 店員は中国系の顔立ちをしていた。

 道案内のあいだに運悪く、雨が降ってきた。
 「いや、すみません」と話してみる。
 「イギリスでは夏の間は毎日こんな天気だから大丈夫よ。」と笑顔で話す彼女。
 イギリスから移住してきたそうだ。
 今はチャイナタウンに住む、底抜けに明るくて親切なマリアンヌ。
 私は日本人だけれど、今日はキューバからの帰りだという事を伝えた。
 すると、彼女もキューバへバカンスに出掛けた事があると言う。
 カナダの住民にとってキューバは手頃なリゾート地だそうだ。
 6万円弱で一週間の高級ホテル滞在、しかも滞在中の食事と飲み物はすべてフリーだという。
 オールインクルーシブで一週間6万円弱!
 カナダ人にとってキューバへ行く事は、日本から手軽にグァムやサイパンへと出掛ける感覚と一緒なのだろう。
 トロントのチャイナタウンでは日本食などアジアンフードが900円ほどでお腹いっぱい食べられるらしい。
 また、近くのマーケットではフルーツが非常に安く手にはいるそうだ。
 駅から15分ほども歩いてホテルに着いた。
 ロビーで少し話をしたけれど、ほどなくして爽やかに彼女はその場を去っていった。
 ありがとう、嬉しかったよ、マリアンヌ!
20070712Marianne%26Koji%20Fujita.jpg

 その後、雨はすぐに止んだので夕方の街へと散歩しに行く。
 夕方といってもすでに21時半だ。
 あたりはまだ薄明るい。
 ここは高緯度地域なのだという事を感じる。
 街は地下鉄の走るYonge通りに出ると華やかさを増す。
 ここからオンタリオ湖方面に向けて歩いてみた。
20070712GerrardSt.jpg


 トロントは人口67万4千人、オンタリオ州の州都にしてカナダ最大の街だ。
 ナイアガラの滝に水力発電所を持つおかげで、工鉱業の中心として栄えている。
 街ゆく人は私たちと同じ北東アジア人も非常に多い。 もちろん白人も黒人もいる。
 ラティーノもいれば、南アジア系の顔をした人もいる。
 それから頭巾で髪を広く覆ったムスリムも。
 今まで見たどこの街よりもトロントは多民族都市だ。
 配分が散らばっている。

 街はとても涼しい。
 まるで真夏の夜の札幌でも歩いているかのようだ。
20070712DownTownYonge.jpg

20070712EatonCentre.jpg

 Yonjiからユニオン駅方面に向かってすぐのところに怪しい街があり、そこいらへんに手頃な値段の日本食屋、アラビアンフード、その他諸々がある。
 それから、どこのコンビニを覗いてみてもアルコール類は一切置いていない。
 そこいらへんは米国と随分と様子が違う。
20070712Sushi.jpg


 1時間半ほど散歩した帰り、ハンバーガーショップに寄った。
 コンボの値段は日本より高いが、その量とクオリティを考えるとむしろ日本よりずっと安い。
 ドリンクの量は日本と米国の中間だ。
20070712Burger.jpg

写真:ホテル、客室の中
20070712BedRoom.jpg

20070712BathRoom.jpg



藤田浩司-koji fujita-
DrumStudio LA FIESTA

→コメント、トラックバックはこちらからお願いします(^o^)
cozy-corner~藤田浩司(ふじたこうじ/koji fujita)のblog

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アントニオの家へ 11 julio 2007

2007-07-11 | 2007CUBA-音楽の旅-
 今朝もハバナは快晴だ。
 雲のかけら一つも見あたらない。
 ここでは朝方から天気の悪い日など、ほぼ一日もない。
20070711HaceBuenTiempo.jpg


 今日は朝10時にミゲリートのバンドがリハーサルをするという会場に出掛けた。
 8 y Calzadaにあるカサ・デ・ラ・クルトゥーラへ。

 多分リハーサルの開始時間は遅れるだろうと踏んで、11時の到着を目標にバスに乗った。
 乗ったバスが交差点で乗用車とケンカになった。
 乗用車のボンネットを開けると、なぜかそこには棍棒が用意されていて、それを手に取った男数人がバスの運転手めがけて押し寄せる。
 運転手も悪かった。
 ヒドい言葉を彼らに向けてマシンガンのように連射する。
 一時はどうなる事かと思ったけれど、場は一応事なきを得た。

 カサ・デ・ラ・クルトゥーラに到着すると、偶然にも歩いているミゲリートとばったり出くわした。
 しばらく建物の前でダラダラと会話する。

 そうして、エンサーヨ(リハーサル)はやはり11時過ぎに始まった。
 伝統的なソンを演奏するグループだった。
 先月はこのグループで英国に行っていたと言う。
 ベーシストが北原実さんやファンカルロスと知人だった。
 トランペッターはとても力強い音を持っていたが、とある日本人から随分と言葉を教えてもらったらしい。

 12:15にエンサーヨは終わった。
 家がこの場所からあまりに近いので、お別れの挨拶をしようとロベルト・コンセプシオンの家に出掛けてみた。
 あいにくと彼はいなかったが、家の仲良し同居人が今日の15時よりベダドでコンサートがあるという。
 しかも招待してくれるって。
 今日はこの後ミゲリートの家に行く約束があり、その後にルバルカバの家に行く約束もある。
 出来ればフロールやホアキンの家も訪ねたいし、それに夜にはアントニオの家に招待されている。

 結局コンサート会場がマエストロの家にとても近い事がわかったので、ツアーバス?みたいなのにご一緒させてもらう事にした。
 場所はLa Redというクラブだった。
 ここで一度お別れをしてミゲリートの家へと向かう。

 ミゲリートの家には弟のミッチェル、マエストロ・ロベルトにネルサ、それにミゲリートのお母さんレティや彼のガールフレンドがいた。
 ミゲリートの部屋にはパソコンがある。
 どうやらPCでレコーディングする環境を整えつつあるようだ。
 E-muソフト音源のデバイス設定とか、色々と訊かれたけれど、正直私もそんなに強くはない。
 しかしあまりにも基本的なミス、ミディコントローラーのUSBドライバーや動作ソフトはインストールされていたものの、音源のそれはまだインストールされていなかったので、それを伝えてその話は終わった。
 音源ソフトのCD-ROMは今、手元にはなかった。
 メモリー512MB、他ははっきりと思い出せない。
 音楽をやるには最低1GBは欲しいと言っていたけれど、確かにそうだ。
 他のプログラムを使う時には512MBもあれば充分だろうけど。
 時間は迫る。
 お別れする前にネルサがアイスクリームをご馳走してくれた。
 それから今はスペインにいる元同居人たちに宜しくって。
 もちろん私だって彼女たちとそうそう会えはしないけれど、Eメールで連絡を取る事は出来る。
 彼らは以前、私が住んでいたアパートで隣の部屋に住んでいたのだ。


 さて、再びLa Redへ。
 楽団はダンソン、ソン、チャチャチャといった音楽を演奏するという。
 もちろんバイオリン奏者やフルート奏者もいてなかなかに賑やかだ。
20070711Dania.jpg


20070711LaRed.jpg


 コンサートが始まって、少し飛び入りさせてもらったら、前の席に座っていたご婦人にとても気に入られたようで、その後彼女が何かと私に話しかけてくる。
 あとで1stと2ndのあいだに、彼女もステージに立って詩を朗読したので詩人だとわかった。
 コンサートが終わった頃、ロベルト・コンセプシオンがやって来た。
 音楽がうるさくて会話がしづらい。
 次の予定が迫ってきたので、ダニア達にお礼を言っておいとまさせて頂く。
 その時、詩人にも挨拶をしに行くと、なんと彼女は私の唇にキスしてきた。
 品の良い、賢そうな人だったけれど正直ちょっとひいた。
 う~ん、しかしこれがキューバ。

 ロベルト・コンセプシオンと一緒の帰り道、さらにDVDのおみやげを用意してくれたという。
 かなりタイトなスケジュールだが、深夜それを受け取りに行く事を約束する。
 いつもありがとう、ミ・マエストロ!

 さてその後、休む間もなくエリサベスの待つルバルカバの家へと出掛ける。
 どうなるかはわからないけれど、一応プロフィールを預かっておこうという事で。
 バモス・ア・ベール。
 彼女は以外にも器用に、私のW-ZERO3へと文字を打ち込んでゆく。
 ちょっと意外だった。
 結構出来るじゃん。 
20070711W-ZERO3.jpg

 少しばかり話もした。
 私になんとプレゼントがあるという。
 明日の出発前にそれを受け取りに来る事を約束して、今度はアントニオの家へ。


 3年振りのアントニオの家。
 行き過ぎたりして少し迷いながらもなんとか辿り着く。
 懐かしい家だ。
 その昔、まだ学生だった同居人とよくこの家に遊びに来た事を思い出す。
 アントニオのお母さん、妹、それから姪っ子がいた。
 シルビア、イボン、クリスティアーナ。
20070711FamiliaDeAntonio.jpg

 典型的なコミーダ・クリオーヤをご馳走になる。
 少し辛目の味付けをしたそぼろ肉にコングリ、アグアカテ、パーパ・フリータ、それにアロスなどなど。
20070711Comida.jpg

 最後にはエラドのデザート付き。
 今日も無茶苦茶にビールを飲んでいる。
 どうもハバナに来てからというもの、1日平均3リットル以上は飲んでいるようだ。
 会う約束が1日に何度もあるから、これも致し方ない。
 それに、ライブに行って飲み物を頼まないわけにもいかない。
 かといって、私がそういった場でレフレスコを頼む事もポリシーに反する。
 やはりビールだ。
 でなければモヒートかダイキリ。

 アントニオが最近買ったというコンピューターを見せてもらう。
20070711PC.jpg

 CPU3GB、メモリー512MB、ハードディスク80GBとなかなかのスペックだ。
 これで日本のアニメを見たり、カラオケを流して踊って歌いまくる、アントニオの意外な一面を見た。
 今年キンセ・アーニョ(15歳)をむかえる姪っ子とデュエットしている。
 振りつけ付きで。
 オタクだな。

 リビングには日本刀、鎧甲冑、その他諸々が飾ってある。
 おまけに彼の部屋には大きな日の丸。
 正直嬉しいね。

 2004年に彼が日本に来たときのビデオなども見せてもらった。
 彼にとって、また、私にとっても大切な思い出だ。
千葉にあるディズニーランド併設のバルで飲んだシーン、私のライブのシーン、等々。

 話は尽きなかったけれど時計はすでに25時をまわり、これでさようならだ。

 今は大使館の仕事があるから、彼が実際に日本へとやって来れるのは爺さんになった時だなって、寂しい話もあった。

 明日はいよいよ帰国の途に着く。


藤田浩司-koji fujita-
DrumStudio LA FIESTA

→コメント、トラックバックはこちらからお願いします(^o^)
cozy-corner~藤田浩司(ふじたこうじ/koji fujita)のblog

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サンタ・マリア海岸 10 julio 2007

2007-07-10 | 2007CUBA-音楽の旅-
 随分前から彼らとは海に行こう行こうって約束していたものの、なかなか実現する事のなかった海水浴。
 それが今日、ついに実現した。
 って、そんなに大した事でもありませんが、サンタ・マリア海岸は私たちの住むセントロ・アバナから東へ30km弱離れたアバナ・デル・エステという地区にある、とても美しい海岸です。
 個人的には、もう何年間も行っていない海岸だけれど、その昔にはよく出掛けた場所です。
 カミオン(トラック)に乗って1ペソで。

 エルネストの仕事が終わる時間の都合もあって、少し遅めの11時にルバルカバ家に集合する事になっている。
 エリサベスがバンタクシーを見つけてくれてあるはず。
 そりゃ出来れば2台に分乗するよりも、1台でワイワイと出掛けた方が楽しいに決まっている。
 運転手付きだから、気兼ねなく飲めるな。
 あとは天気。
 昨日みたいなスコールにならなければよいのだけれど。

 シャワーを浴びて、いざドライヤーしようかと思ったら急に停電。
 まず220Vのエアコンが止まって動作がおかしくなった。
 電気は流れているようだが、動作がおかしい。
 その後すぐに110Vの方が停電。
 220Vも停電したようで、エアコンが全く動かなくなった。
 今回は殆ど停電がなかったのに、昨日の落雷のせいか、2日続けて停電だ。 
 以前は毎日のように停電していたものが、年を追うに従って電力供給は安定してきているように思う。
 停電で一番怖いのはエレベーターへの閉じ込みだろう。
 一度、現場に出くわした事がある。
 真っ暗で暑苦しい中に、しかも10階の高さから宙づりの状態で何時間も閉じこめられる事を想像もしたくない。
 電気がないのは結構大変な事だ。
 暗いところは暗いままで見通しが利かないし、エレベーターなしで10階まで登るのは一苦労だ。
 それにいざ部屋に着いたところでエアコンなしの中、全く涼しさはない。
 冷蔵が必要なものは鮮度が落ちるし、アイスクリームの買い置きなんて、もしあったら大変残念な事になる。
 私にとってより重要なのは充電が出来ないということだ。
 これは本当に困る。
 いまや電気なしでは何の資料も作成できない。

 早くも10時前にネレイダから電話。
 11時半がエリサベスたちには都合良いけれど、早めに食べにおいでとの事。

 ありがたい。
 言われなくても早めに出たかったところ。
 エアコンなしの中、室内温度は急上昇中だ。


 ルバルカバの家に着くと、すでに停電から復旧していた。
 今朝の停電はほんのわずかな時間だった。
 デサユノ(朝食)を頂く。
 マンゴーの生ジュースが美味しい。


 タクシーは約束の時間の少し前に到着した。
 個人営業の闇タクシーかと思っていたら、ちゃんとしたパナタクシーでベンツ製の1ボックスワゴンだ。
 これにはびっくり。
 ナショナルホテル前で同車種の値段を問い合わせた時には80CUCと言われ、その値段はアントニオも言っていたのでボラレ値段でもない。
 エリサベスはなぜかそれを半額で借りる事が出来た。
 これからタクシーをチャーターする時にはエリサベスに頼む事にしよう。
20070710BenzWagon.jpg


 30分ほどで目的地、サンタマリア海岸に到着した。
 ここを訪れるのは実に10年振りであるが、その変わりように驚いた。
 以前はとてもひなびた、だけど水のきれいな海岸だったものが、今はビーチにパラソルが乱立する、とても賑やかな海岸へと変貌を遂げていた。
20070710Lleno.jpg

 少し豪華めにタープ付きの寝そべりイスを3席キープしたら、あまりの高額にびっくりした。
 18CUCだ。
 バラデロでは椅子1個パラソル1個確保するのに数十セントしかかからなかったから、あまりの違いに愕然とする。
 今日の予算にそれほどとは思っていなかったから、この後、今日は充分な飲み物が振る舞えるか、心配になった。
20070710PlayaSantaMaria.jpg



 さて水の中へ遊びに行くと、このサンタマリア海岸は魚がたくさんいる。
 足に当たってくる。
 中には結構大きいものも。
 ベラにアジ、それに一番多いのはウミタナゴとおぼしき魚。
 潜って手で捕まえようとするも、それは中々かなわない。
 足で蹴る事は出来るのだが。

 一緒に遊んでいると、どうもキューバ人は人を持ち上げて海に投げる遊びが好きなようだ。
 投げ方には色々なパターンがある。
 組んだ手に腰掛けさせて投げる、あるいは立たせて投げる。
 2人、あるいは3人で手を組み合わせて、その上に人を乗せて投げるパターンなどなど。
 数人での組み手にもいくつかパターンがあった。
 それから人の股を潜水してくぐりっこする遊び。
 列を作ってくぐらせる場合、時に足で挟み込んでイジワルをする事もある。

 ゴーグルを使って魚を捕まえようと潜水するのだけど、その時に他の人が足を潜っている人の背中に乗せて浮いて来ないようにするのにはちょっとドキドキした。

 海岸にはイキの良いミュージシャンのグループがいた。
 ビーチで寝ころんでいる人を囲んでは演奏している。
 ここでもビロンゴを聞いた。
20070710Musico.jpg


 ビーチには人がたくさんいる。
 休日にはもっともっとすごいらしいけれど。
 イスに寝そべっていると、目の前を水着の美女達がたくさん通り過ぎて行く。
 中にはカバレの衣装みたいな水着を付けた娘もいる。
 真っ黒な肌にわずかな白いストライプがのっている。
 目の前の光景は、なるほど芸術の素材となって当然の美しいものだ。
 若い女性が彼女ら特有の美しさを持っている事については疑いようがない。
 完全なる曲線。

 帰り際に海から上がる時、エリサベスが「コージはおしっこしないの?」と聞いてくる。
 「私はもう済ませたわよ」って。
 海水浴に来ると、キューバ人はみんな海の中でおしっこをするそうだ。
 その話は懐かしかった。
 なぜならば学習時代にお世話になった家の娘も同じ様な事を言っていたから。
 そちらは10年も前の話。
 話はさらに続き、人によっては海で脱糞するという。
 海から上がってくる人の海パンに糞が付いているのを見たとか見ないとか。

 結局6時間半遊び倒して夕方ようやくにして帰途に着いた。
20070710SantaMaria.jpg


 私たちの乗ったベンツの1ボックスワゴンタクシーがルバルカバの家に到着する直前、一人の女性から声が掛かった。
 フロールだ。
 やはりアイツとは必ず街で会う。
 これは宿命かも。
 もちろん友達として彼女の事は嫌いではないけれど、彼女といるとこちらのペースが作りづらいのも事実。
 今回はあと2日を残すのみだし、もう絶対に会う事はないと思っていた。
 ジンクス破れたり、と。
 しかし、彼女とはやはり今回も街中でばったりと会った。
 ハバナにいる間、何の連絡も取らなかったので、その事は少し恥ずかしく感じた。
 いい子なんです、実際。


 帰ってすぐにシャワーを浴びて再びルバルカバ家へ。
 エリサベスが作ったスパゲッティをご馳走になった。
20070710Espaguetis.jpg

 エリサベスの料理は初めて頂いたけれど、美味しかったです。
 ああ、この子も料理出来るようになったんだと、ちょっと安心。
20070710CasaRubalcaba.jpg



 その後おいとましたのは既に22時半。
 既にアントニオとの約束の時間だ。


 今夜は彼がLa Zorraに招待してくれた。
 バンボレオのリーダー、ラサロ・バルデスのジャズユニットだ。
20070710LazaroValdes.jpg

 ラサロは久々に間近で見たら老け過ぎて同一人物とは思えなかったけれど、自分も同じだけ歳を取ったという事だな。
 La ZorraもJazzCafeと同じシステムで、5CUC払うけれど、その分丸々何か飲む事が出来る。
20070710Mezclador.jpg


 ライブ終了後、場所をかえて更に話し込む。
 主に日本行きのチケットの事、日本の教育問題、信仰、歴史、現政権、前政権の問題点、それからキューバ政府の今後などについて話し合った。

 そして今夜も朝帰り・・・。

藤田浩司-koji fujita-
DrumStudio LA FIESTA

→コメント、トラックバックはこちらからお願いします(^o^)
cozy-corner~藤田浩司(ふじたこうじ/koji fujita)のblog

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

超スコール! 9 julio 2007

2007-07-09 | 2007CUBA-音楽の旅-
 今日も朝からよく晴れる。
 再び訪れた首都ラバーナではなぜか全く雨が降らない。
 7月になると雨が少なくなる、季節が変わったという事なのだろう。
 全国各地で様々なフェスティバルが開催され、それが本格的な夏の訪れを感じさせる。
20070709HaceBuenTiempo.jpg


 昨日、レンタカーについてアントニオと話しそびれてしまった。
 私としてはもっぱら肝心なところであったにもかかわらず。
 お互い、それ以上に重要な人生の問題を抱えていたという事だな。

 お昼前、日本大使館に電話してみた。
 レンタカーを運転するのにはやはり免許証が必要らしい。
 当たり前か。
 今回はタクシーだな。
 うーん、結構かかりそうだ。

 ホテルナショナルの玄関前にたむろしているタクシーに運賃を聞いてみた。
 ハイエースみたいな1ボックスワゴンでサンタマリア海岸まで行き帰りで80CUCだそうだ。
 メルセデスはもっと高いと言う。
 通りがかりのパナタクシーにも値段を聞いてみた。
 こちらは一台30CUCで2台だと60CUCだと言う。
 本当は片道20CUCなんだとも言っていた。
 確かにそれくらいはかかりそうな距離だ。
 片道30km弱。

 宿に帰るとエリサベスから電話があった。
 バンが運転手付き、40CUCで借りられたという。
 これはラッキー。
 申し訳ないけれど、パナタクシーはキャンセルさせてもらおう。
 しかし、電話すれども回線が思わしくない。

 ボンゴセロ、マエストロ・ロベルトに電話する。
 在宅であった。
 ミゲリートもいる。


 出掛ける事を約束して宿を出るも、到着目前にして突然の大スコール。
20070709LLuvia.jpg

 道路が河となって、色々なものが流れて行く。
 雨もすごいけれど、間近を横に這って行く雷の方が怖い。
 マジ、当たりそうな距離だ。
 落ちると辺りが360度明るくなる。
 道路を流れる水は、さらに波となってこちらに押し寄せて来る。
 運良くガソリンスタンド併設のコンビニで雨宿りさせてもらえたが、これではもう帰る事も出来ない。
 目の前の緩い坂道を、早瀬のように水がかけ落ちてゆく。
 雨は15分ほど激しく降って小降りになった。
 が、道路は相変わらず早瀬状態だ。
 まだ、靴の中を濡らすことなく道路を横切る事は出来そうにない。
 さらにずっと時間が経ち、急激に道路の水かさが減った。
 ぱらつく雨の中、マエストロの家を探す。
 この近くのはずなのに、見つからない。
 キューバの住所はどこそこの道路に面した家で、何通りと何通りの間にある、という風に表示するから、あまり間違えようがない。
 全ての道に名前がある。
 しかし、どうも記憶の中の景色とは辺りの雰囲気が違う。
 もしやと思い、W-ZERO3に格納されているエクセルを開いてみると、いつも確認に使っている携帯の住所の方は、写し間違えられている事に気付いた。
 うっかり「L」と「I」を間違えた。
 この二つはゴシック体で筆記した場合、時に判別するのが難しくありませんか?
 紙の原本から書き写す時に誤ったようだ。

 言い訳はともかくとして、比較的短時間で彼らの住む家に着いた。
 ネルサと、マエストロとミゲリートと、その弟にお母さん。
 久々の再会だ。
 マエストロやミゲリートと色々な話をする。
 彼らは海外経験も豊富だ。
 東京の物価の話や、秋葉原の話、ロンドンの交通機関についてや、風情、リオの話やフィンランドの話、それにもちろんスペインの話。
 その他諸々。
 アフリカへはまだ誰も行った事がない。

 ミゲリートはルーウィーと一緒に仕事してた事があるって言ってたな。
 東京には今、「サトシ」って素晴らしいコンガ奏者がいるとか。
 もし、これを目にすることがあったら連絡下さい?みたいな。

 ISAの入学試験についても聞いてみた。
 試験はすべてクラシカルな課題曲によって行われる。
 シロフォン、スネア、ティンパニの課題曲がある。
 シロフォンの課題曲は「ガーデン」、スネアはロシアの「オサチュ」、それにAll Americanの中からウィルコクソンの名前が冠されている曲、それからSteacy Duganの1番。
 ティンパニについてはよくわからなかった。
 が、とある1冊のティンパニのための練習曲集をすべてマスターしなければならず、試験にはその中から数曲が与えられるとの事。
 それからキューバ人学生がISAに入るには、その前の1年間、軍に在籍しなければならないという。 
 意見は先日のロベルト・コンセプシオン氏のものと随分違う。
 きちんと確かめるには結局資料請求しなければならないだろう。
 
 「インファンタ657/藤田浩司」を持っていったけれど、さっきの雷による停電が続いていて、聴く事が出来ない。
 ミゲリートのバンドのPVも見ることが出来ない。
 2時間ほども話し込んで、帰途に着く。
 水曜日、朝10時に彼のバンドのリハーサルを見学させてもらう事を約束する。


 宿に帰ってみると、なんとこちらの地区も停電中。
 苦しいところだけれど、エレベーターが止まっているので仕方なく10階まで自力で登る。
 宿に着いた途端、電気が息を吹き返した。
 これは喜んでよいものやらどうやら。
 すぐにエアコンが使えたのはとてもありがたかったけれど、あと5分早く復旧していれば、階段を登る事もなかっただろう。
 着替えて、まずタクシーの運転手に電話したら今回はつながった。
 その後、アントニオに電話したら彼は今、眠っているとの事だった。
 無理もない。

 その後、何度か彼に電話をするものの、うまくつながらない。
 

 
藤田浩司-koji fujita-
DrumStudio LA FIESTA

→コメント、トラックバックはこちらからお願いします(^o^)
cozy-corner~藤田浩司(ふじたこうじ/koji fujita)のblog

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハメルのルンバ 8 julio 2007

2007-07-08 | 2007CUBA-音楽の旅-
 日曜日と言えば、ハバナではハメルのルンバだ。
 ハバナに住んでいた頃、家族は私にその存在を全く教えてくれなかった。
 なぜかいまだに、しかも平等が徹底しているはずのキューバで、黒人でない人たちは黒人との接触を嫌がるのだ。
 当然のように、私が黒人のコミュニティーへと顔を出す事を彼らは嫌がったのである。
 ルンバの会場近くに市場があるので、そこへはしばしば出掛けたけれど、行く度に「この付近はちょっと危ないから」と言われたものである。
 ハメルでルンバがある事に気付いたのは2001年、4年振りにキューバを訪れた時の事である。

 毎週日曜日12時から始まるルンバに、今日も出掛けてみた。
 到着してみると、今日も前回来た父の日のように女性陣が中心となって演奏していた。
20070708Hamel.jpg

 ルンバの後に、音楽はオリシャへの捧げものへと変わる。
 それらが一通り終わった後、メンバーが入れ替わって今度は男性陣のルンバが始まった。
20070708Hamel%E5%85%A8%E4%BD%93.jpg

 トゥンバドーラ(コンガ)に加え、座っているカホンをアクセントに混ぜるスタイル。
 キント奏者もトゥンバドーラを2本使っている。
20070708HamelHombre2.jpg

 ある奏者は割竹を叩いて細かなビートを刻む。
 スティックにはサトウキビか何かの棒を使っている。
 普通のスティックではおそらく出音が固すぎるのだろう。
20070708Hamel%E5%85%A8%E4%BD%932.jpg

 クラーベやカンパーナ(カウベル)はかなりテキトーな楽器だ。
 クラベスの片方は四角いただの角材にも見える。
 また、カンパーナの裏は完全に破れている。


 適当な時間を見計らってカンパのカゴがまわってくる。
 それはよいのだが、しつこくしつこく何人もの人にコピー品のCDやDVDを売り込まれるのは閉口する。
 一度断っても同じ人から再び声がかかる。

 また、夏場だといつ来てもハメルは大変に暑い。
 いつもTシャツを絞れるほどに汗をかく。
 なぜ?風通しが悪いから???

 まだまだルンバは続いていたけれど、余りに暑いので14時過ぎに引き上げた。
20070708HamelHombre.jpg



 今晩はアントニオと、出来たら最近出来たという彼女も連れて来てもらって一緒にジャズカフェに行こうと誘ってある。
 彼女が来られるかどうか確認してから席の予約を入れようと思い、アントニオに電話をしたところ、衝撃の事実が・・・。
 もうすぐパパになるって。
 彼女のお腹は今9ヶ月目だそうだ。
 いやいや、この間会った時に教えてくれればよいものを・・・
 びっくりしました。
 お祝いを用意しようにも、今日は日曜日だ。
 参ったな、これは。
 とりあえずホテル等で換金出来ないかと街に出る。

 ついでだからCDショップにも行ってみた。
 そろそろキューバを出る日も近いから、資料収集しなければならない。
 実はCUCが現在、不当に高いので以前の様にこちらでCDを買う事はないだろうと考えていた。
 買うべきものを見つけたら、今や日本で買った方が安いのではないかと考えていた。
 しかし、そこは敵もさるもの。
 CUCをつり上げた分、CUC表示での値段は下がっているように感じる。
 つまり、ドルに照らすと多分今も等価、以前と同じような買い得感を感じたのである。
 特に少し古いけれどまだ手に入れていないものなどは、かなり割り引きされていてお買い得だ。
 ロベルト・コンセプシオンの家で見せてもらったラサロとマノリートのDVDなどを手に入れた。
 CD10枚にDVD5本で2万円ちょっと。
 クレジットカードで直接買うと11パーセント高くなるから換金して現金で買った方が得だと店員に言われたけれど、どうせクレジットカードからお金を作っても11パーセントのコミッションを取られるから、もしかしたらカードで直接買っても損はしないのではないだろうか。
 ここの店員はそういったシステムに関してあまり知識がないように感じた。
 店員にクレジットカードからの換金は目の前、コッペリア入り口にあるカデカ(両替所)で出来ると言われ、列を作って並んだが、いざ自分の番になって換金しようとするとクレジットカードはここでは扱っていない、ナショナルホテルへ行ってくれと指示された。
 仕方なく今度はここから少し遠いオテル・ナシオナル・デ・クーバへ歩く。
 こちらでは問題なく換金出来た。
 ただし、なぜか楽天VISAはNGで、オリコUPtyMasterはOKだった。
 コミッション11%。
 計算してみると、日本円の現金からの換金と比べてそんなに悪いレートでもなさそうだ。
 本日のレートを知らないから、今はアバウトにしかわからない。
 セキュリティの事も含めて考えると、クレジットカードから現地通貨を作るのが最も良い方法なのかもしれない。
 ただしカードは何枚も持っていった方が良さそうだ。
 理由がよくわからないけれど、使えるはずのカードが使えない事が頻繁にある。
 所持カード1、2枚では、自分としては大変な恐怖を感じる。
 以前にも米系ではなしに使えないカードがあった。
 イオンカードだったような。
 今回は8枚持ってきている。
 うち普段メインのシティカードは、もちろんここキューバでは使う事が出来ないけれど。
 

 どうにかこうにか換金出来たので助かった。
 アントニオにお祝いを渡す事が出来る。

 帰り道にマヤベを一本飲んだ。


 おっと、そういえばさっきネレイダから電話をもらったんだった。
 ご飯を食べさせてくれるって、わざわざ。
 またまた出掛けなくちゃ。
 ありがたい事です。

 行ってみると今日はランゴスタ(伊勢エビ)だった。
20070708Langosta.jpg

 伊勢エビはキューバだって高級食材だ。
 恐縮。
 おまけにブカネロまで付けてくれた。
 ランゴスタには白ワインかビールだって。
 確かに。
20070708Cena.jpg

 色々と海に行く相談をする。
 もしかしたらレンタカーを運転する事になるかも。
 日は火曜日に決定。

写真:本日のデザートを手に
20070708Dulce.jpg


 宿に帰ると外からはロックっぽい野外ライブの音が聞こえる。
 キューバは変わってしまった。
 バラエティに富んできたといえば、それは豊かになった事でもあるのか。

 ジャズカフェ。
 アントニオを待っている間に、男が警察に逮捕される瞬間を見た。
 見た目では誰が逮捕されるような事をするのかわからないものだ。
 

 今晩は女性コーラスグループの登場だ。
 心地よいサウンドだし、フロントの娘達のパーカッション、これがまたツボにはまっていい感じだ。
20070708JazzCafe2.jpg

20070708JazzCafeBonita.jpg


 色々な事についてアントニオと話をした。
 女性の話から政治の話まで、とめどもなく色々と。

 途中、偶然にミゲリートが私たちのテーブルにやって来た。
 久々の再会を喜び合う。
 ミゲリートはブエナビスタのボンゴセロ、マエストロ・ロベルトの孫だ。
 このジャズカフェでもしばしば演奏すると聞いている。

 その後アントニオとは場所を変えて、宿近所のライブハウス、ラス・ベガスで飲み明かす。
 帰る前に再び会う約束をしてサヨナラしたけれど、既に朝の4時半をまわっていた。



藤田浩司-koji fujita-
DrumStudio LA FIESTA

→コメント、トラックバックはこちらからお願いします(^o^)
cozy-corner~藤田浩司(ふじたこうじ/koji fujita)のblog

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

恩師ロベルト・コンセプシオンの誕生日 7 julio 2007

2007-07-07 | 2007CUBA-音楽の旅-
 そういうわけで、お昼過ぎに宿へと帰ってきた。
 そして目覚ましをかける前に寝入ってしまった。
 
 ハッと目が覚めるとすでに17時だった。
 約束の時間は17時。
 これはうっかりした。
 急いでシャワーを浴び、タクシーでロベルト・コンセプシオンの家に向かう。

 到着は17:50頃になってしまったけれど、パーティーはまだまだ始まる感じではなかった。

 19時頃になってようやく飲み物がまわり始め、本日の主役もこの場に登場となった。
 誕生日の歌がルンバの太鼓に乗って歌われる。
20070707Salud.jpg

 ゾロ目誕生日の人とは、なぜか縁が深い。
 彼、ロベルト・コンセプシオンもその一人だ。
 師にはいまだにお世話になりっぱなしである。

 誕生日を祝う時のケーキがとても大きい。
20070707Feliz.jpg

 以前ルバルカバの家で誕生日を祝ってもらった時のケーキを思い出した。


 庭先でルンバが延々と続く。
 打楽器奏者がずらりと集まっているからね。
 ロス・バンバンのサムエル・フォルメルがいる。
 それからチャンギートやタタ・グィネスのライブでよく見かける有名なチェケレ奏者パンチョ・テリーetc・・・。
20070707Terry.jpg


 ・・・昨日、というか、今日の昼まで酒を飲んでいたから、ロンが匂うだけで、胸が気持ち悪くなる。
 今は一滴たりともアルコールを体内に入れたくない感じだ。
 こうして自分でコーラをついでも、ロベルトが気を利かせてロンを入れてくれる。
 ・・・入れてくれてしまう。
 今は飲みたくない、と言っても冗談だと受け取られてしまうし。
 いや、参った。
 実際身体が参っていたので、20時半頃においとまさせて頂く事にした。
 帰り道もタクシーを使ったけれど、今日も歩行者天国のために宿までは車で入ることが出来ない。
 ステージのセットを見ると、どうやら今日はサルサがありそうだ。



 宿に帰ってしばらくこうして日記を書いていたら、外で「バンボレオ!」というアナウンスが流れた。
 続いてバンボレオのテーマ曲が聞こえてくる。
 窓からライブ会場を見下ろすと、すでに黒山の人だかり。
 うわっ、マジかとばかりに急いで宿を飛び出した。
 
 バンボレオを見るのは久しぶりだ。
 やはりサルサはキューバ音楽の華だな。
 そして今日は昨日以上に人が多い。
 万はいるだろう。

 ビデオカメラを回していると、前のおじさんが肩車をしてくれて、その気持ちは嬉しいながらもちょっと困った。
 確かに良い絵が撮れたけれど、なんだか恐縮してしまう。

 パイラの兄ちゃんが格好良い。
 見ててほれぼれとするグルーヴだ。
20070707Pailero.jpg

 それからボーカルのタニアはものすごくパワフルだ。
 デビューしたての頃にはとてもかわいい感じだったのだけれど、いまや勇ましくもある。
20070707Tania.jpg


 今晩はこれで大満足。



 恩師、いつまでも元気でいて下さいね。
20070707RobertoConcepcion.jpg


藤田浩司-koji fujita-
DrumStudio LA FIESTA

→コメント、トラックバックはこちらからお願いします(^o^)
cozy-corner~藤田浩司(ふじたこうじ/koji fujita)のblog

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする