今日、未明にトイレに起きた。寝室に戻ったつもりだったが、どうも部屋の様子が違う。あちこちを手探りで見ていくと、下にあるはずのベッドがない。あれ!間違えた、反対側だったかな?部屋の反対側を手探りしていくと、何やら冷たくすべすべする物に触れた。何だろう?右に少し動いたら、今度は平らな金属のようなものに触れた。どうやら、丸くなっているような感じがするぞ!何だろう・・・・えっ!乾燥機?そこに至って、ようやく部屋を間違えたらしいと気付き、その部屋を出てトイレの前に戻る。それから寝室に戻った。オイルヒーターの液晶表示や加湿機の液晶表示が見えた。寝室は、この二つの液晶表示のため、少し明るくなっていて、ベッドを見つけて横になった。それにしても、何で洗面所へ入ってしまったんだろう?寝室に戻ったならば、液晶の表示が見えて、少し明るいはずなのに、真っ暗であることに何の疑問も抱かなかった。どうも、この間違いは腑に落ちない。深夜はトイレ前の照明や洗面所の照明は消している。明るすぎるくらい明るいトイレから出て、トイレの電気を消してしまうと、一瞬にして全くの闇に包まれる。それでも、普段は、出てまっすぐ一歩進めば、寝室のドアだ。どういう訳で、何を思って、わざわざ左手のドアを開けて洗面所に入ってしまったんだろう?これこそ、まさしく、見当識に問題が生じてきたようだ。私は、改めて自分のボケの進行具合に驚き、心中、不安に包まれている。
そう言えば、最近、やることがでたらめになってきている。部屋の掃除も、食器の片付けも、やる気が起きずに、いい加減になってきている。これまでは、まあ、私はもともといい加減な人間だから、若い頃からそんなところがあったから、以前から出来なかったから、と納得し、現実に生じ始めている数々の異変を大して気にしていなかった。しかし、今日の未明の出来事があって、いよいよボケもここまで来たか、容易ならない事態に直面しつつあることを実感した次第だ。
とはいうものの、現実の生活は変わらない、変えるわけにはいかない。妻の介護は避けられないし、ほかにどうすることもできない。まあ、なるようにしかならないわけで、じたばたしても始まるものではないと思う。