明日へのヒント by シキシマ博士

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「Dr.コトー診療所2006」第7話 限りある命をどう生きるか

2006年11月25日 12時04分26秒 | 明日のためのドラマ
始まるのを楽しみに待つ間は長く感じたのに、始まってからは早いもんですね。
Dr.コトー診療所2006」、もう第7話ですよ。
今回の話は、これから終盤に向かって、今シリーズの最大テーマにいよいよ取り掛かりはじめた感じでした。

春江(高橋史子)が出産を控えているのと同じ頃、胃の異常を感じた坂野ゆかり(桜井幸子)は検査を受ける。
コトー・五島健助(吉岡秀隆)が、ゆかりと夫・坂野孝(大森南朋)に告げた検査結果は、悪性の腫瘍。
孝は動揺。しかし、ゆかりは冷静に手術を頼む。
数日後、ゆかりの手術が始まる。
が、開腹してみるとガン細胞は既に広範囲に広がっていて、手がつけられない。
健助は、孝に事実を告げる。ゆかりの余命は3ヶ月と。
孝はそのことを隠そうとするが、ゆかりは夫の様子から真実を察する。
星野正一(小林薫)ら島民も、ゆかりの病状を知ってショックを受ける。
同じ頃、東京では、原剛洋(富岡涼)が彩佳(柴咲コウ)のアパートを訪ね、彩佳が重い病気であるらしいことに気付く…。


このドラマの特徴的なことは、あるエピソードでは苦しむ仲間を助ける側にいたキャラが、突然、試練の中心に放り出され、今度は逆に仲間から助けられるという、両面を描いていることにあると思います。
小沢一家も、星野夫妻も、原親子も皆そうでした。
今日私たちの社会にある自己中心的な犯罪やいじめ問題、そして苦しみから逃れるために自殺を選んでしまったりするのは、この両面を見ていないということにほかならないでしょう。
自分が逆境の真っ只中にいる時もそうでない時も、別の場所では別の人が別の苦しみを味わっていたりする。
それは、たとえ自分が逆境の中にいても、手を差し伸べてあげられることかもしれない。
この世界は、常に自分を主役に据えて動いてはくれないけれど、どんな時にもそれなりの役割があるということ。
そのことがきっと、自分自身の苦しみをも希望に変えていけるものだと思うのです。
「Dr.コトー」というドラマは、いつもそんなことを考えさせてくれます。

…とは言え、今回のエピソードはやはり辛いです。
生まれた時は未熟児だった娘・千賀ちゃん(畠山彩奈)。
それが今、「大きくなったらおかあさんに絵本を読んであげる」と言ってくれる。
けれど、その日を迎えることが出来そうもないということ。
(絶対にと言うことではないけれど)
そして、春江さんの子を抱かせてもらう場面。
潰えかけている〝命〟が、新たに誕生した小さな〝命〟を抱く…。
残酷にも見えてしまうこのシーンから、ゆかりさんは、そして我々は、どんな価値ある意義を見い出して行けるのでしょう…。

そして…
そういうことは知らず、東京では彩佳がひとり、心細い思いをしていて…。

前回まで苦しみの真っ只中にいた原親子が、今回、自分の外側にも別の苦しみがあることを知りました。
単なる傍観者ではいられないでしょう。
そしてそれは、テレビを観ている我々にも突きつけられていることです。
自分の周囲に同様のことが起きたら、何ができるのか…。
重い課題ではありますが、ドラマの彼らとともに、考えて行きましょう。


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2 コメント

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ゆかりさん… (エマ)
2006-11-27 10:59:36
こんにちは。
少し遅れてしまいましたがお邪魔します~^^

ゆかりさんに大変な事実が発覚しましたね。
チカちゃんだって、まだあんなに小さいのに…。
これからの抗がん剤治療は、決してあまくないものですもんね。
最後にコトー先生が言った「どんな状況になっても自分は生きるんだ、と思い続けてください」の言葉は、とても重く感じましたし、ゆかりさんはこれからもっと辛い思いをすることになるんだろうな、ということがわかりました。
命の重さを改めて感じたストーリーでしたよね。

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>エマさん (シキシマ博士)
2006-11-28 09:59:53
いつもコメントありがとうございます。

毎週見ていると、志木那島の人たちが皆、身近な大切な仲間のように思えてきます。
だから、このドラマの登場人物の苦しみは、他のドラマのそれよりリアルに伝わって来ますね。
そして命の意味を考えさせられます。
ゆかりさんの今後は厳しいものがあると思いますが、かけがえのない毎日を有意義に過ごして行って欲しいですね。
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