明日へのヒント by シキシマ博士

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「Dr.コトー診療所2006」第9話 自分自身が変わること

2006年12月08日 12時52分13秒 | 明日のためのドラマ
今回の話、シリーズ全体から見ると、ちょっと独立しちゃってるような感じなのが気になりました。
この話だけについて言うなら、しっかり作られた良い話だと思うんですが、今まで第8話までの流れや今後の展開にもう少し絡められなかったのかなぁ。
残すところ、あと2話。彩佳のほうの伏線を張ったりとか、剛洋になにか役割を与えたりとか、普通はそういうことをすると思うんですけどね。大丈夫なのかな…。
もちろん今回のエピソードも重要で、これはこれで良かったんですけどね。

ある日、診療所を仲依知明(忍成修吾)という青年が訪ねてきた。
自分はミナ(蒼井優)の夫だと言う。
しかしミナには緊張が走り、奥の部屋へ逃げ込んで出て来ない。
知明は穏やかに事情を説明するが、コトー・五島健助(吉岡秀隆)は、その様子に不信感を抱く。
夕方、ミナが傷だらけになって茉莉子(大塚寧々)の前に現れる。
ミナは以前から夫・知明に暴力を受けており、それから逃れてこの島へ来たのだと告白。
説明を求めるコトーと星野(小林薫)に、知明は、これは夫婦の問題だと言う。
その後、和田(筧利夫)に送られて家に戻ったミナは、「離婚してもいい」という知明からの電話を信じ、一人で会いに行く…。


ドメスティック・バイオレンス(DV)と言う刺激的な言葉を、安易に使わないのもこのドラマの特徴ですね。
実際に被害を受けている人は、その言葉だけで恐怖を感じてしまうのでしょうから。

知明という奴は本当に困った男ですね。
頭でっかちで、理詰めで物を言い、人から自分の非を攻められた時だけは反省しているような事を言う。
けれど、そこから抜け出し、自ら変わるための努力は何もしない。
そして、そんなイライラを自分より弱い者にだけぶつける。
最近のいじめや身内間での事件の多くは、こういったことに起因するんでしょう。

で、私自身にそういう要素がまったく無いのかと問われると、そうも言い切れないのが事実です。
根が短気な性格ですからね(笑)、灰谷健次郎さんの本を読んだりとか、意識的に自分を客観視するようにはしています。一応ね。

こういう人気ドラマがこういったことを取り上げたのには意義があったと思います。
知明と自分を重ねてしまった人は、耳の痛い話だと思いますが、ぜひ今から〝自分自身が変わって行く〟きっかけにしてもらいたいです。
ミナちゃんのような辛い思いは、絶対に、誰にもさせてはいけないのですから。

コトー先生のセリフです。
「でもそれは、医者が治すのでも周囲の人間が治すのでもない。
 その人自身が病いに立ち向かおうとする気持ちがあって、初めて僕らはその手助けが出来るんです。
 自分自身と向き合ってください。とことん向き合って戦ってください。
 お願いします」

和田さんのようにカッコ良く、星野夫妻のように暖かく、ミナちゃんのような子を守っていきたいですね。

(同じ時間に、映画「ミリオンダラー・ベイビー」も放映されてたんですね。これも見応えあるのにね。重なってしまったのが惜しいね)


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2 コメント

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こんばんは! (愛梨)
2006-12-08 23:21:27
>ドメスティック・バイオレンス(DV)と言う刺激的な言葉を、安易に使わないのもこのドラマの特徴ですね。
結構デリケートな問題ですものね。DVを経験している人にとってはDVという言葉もそうですし、知明がミナに暴力を振るうようなシーンで、自分がされたことを思い出して辛くなってしまう人もいると思いますからね。

知明も、「ミナとやり直したい」と思いながらもつい暴力をふるってしまう自分と向き合っていませんでしたよね。自分と向き合って戦ってください、という言葉は、重い言葉だと思いました。
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>愛梨さん (シキシマ博士)
2006-12-09 10:23:46
お久しぶりです!
今回の話は、同じような境遇の人には見るのが辛い部分もあったと思います。
そんな中で、和田さんや星野夫妻の存在は救いになると思います。
でもこういった問題は、被害者ではなく加害者が本気で変わろうとしなければ、本質的な解決にはならないですね。
このドラマが、そういった〝変わる〟きっかけになると良いですね。
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