最終日の昼食も、毎度お馴染みのフードコートに突入する。
パチ物ショッピングセンター
手前は怪しい衣料品やアクセサリー等の販売、奥にフードコートが入っている。
餃子らしき物体
やや棒状だけど、味は焼餃子。違和感無く美味しい。
中華製トロピカーナ
ラベルに『鮮果粒』と書かれている、果肉入りオレンジジュース。
刀削麺
気軽に注文してみると、意外にも器が大きい。
「な、なんか鍋みたいなんですけど…」
どう見ても二人前…。
「キーちゃん、向こうのテーブルは女の子が二人で食べてるぞ」
「どーもシェアしながら食べる物らしーですね…」
味、食感共に、ラーメンと言うよりも『うどん』とに近い。
「…もー食えないですね」
さすがに『味が薄い中華うどん』を二人前を食べ切ることは出来ず、無念のリタイアをしてしまう。
食事が終わると、せっかくなので中国の怪しい食材を土産にしようと言う結論に達し、今度はスーパーマーケットに向かって移動を開始する。
驚異的な運搬能力
黄砂混じりの強風が吹きつける中、大量のダンボールを三輪自転車で運ぶオバサンを発見。
公衆電話
屋根カバーはオレンジ、電話機本体は黄色、そして受話器は黒色。やたらと派手だ。
前回の出張以来、久しぶりにスーパーマーケットに入り、じっくりと店内を観察する。
赤い豆腐?
と思ったら、なんと『鴨血』と『猪血』とパッケージに記載されている。
「これってもしかして?」
「前回ダンと鍋を食べた時の奴か?」
佐野も気づいた様だ。
「ええ、『猪』って書いてありますけど、これは『豚』のことですよね。あの軟らかいレバーみたいな食感の血を固めた奴ですね」
「そうだな、普通にスーパーに売ってるんだな」
「しかも『鴨の血』までありますよ」
「うーん、凄いね」
二人で冷蔵ケースの前で深く感心する。たぶん傍から見れば怪しい客だ(笑)
日本米
まさかの発見、しかも『JA』と書かれている。
「うぉおお、佐野さん、日本の米ですよ!」
「なんか高級品扱いだな」
誰が買って行くのかは分からないが、どうやら日本米の需要があるらしい。
カレールーも!
日本米の向かい側の棚にて販売中。
「佐野さん、これってもしかしてバーモントカレーですかね?」
「意外に日本の製品が売られてるなぁ」
「しかも米の向かいにカレー粉なんて、中々ツボを心得てますよねぇ」
まさか中国のスーパーでこれだけの数の日本商品に出会うとは思っていなかった。
「ほー、なるほどねぇ…」
手に取って眺めていると、何だか商品のパッケージが色褪せている気がする。
「んー、これは?」
私の手にあるのは『味の素』のレトルトカレー(中辛)だ。
「佐野さん、今って2010年ですよね」
「おお、そーだな」
「この2009年11月14日って記載、何だと思います?」
「まさか賞味期限が切れてるとか?」
「そーなんですかね?検証の為に買ってみますよ」
「はははは、買うのか」
「ええ、買ってみます」
他にレトルトの『火鍋の素』等を購入した我々は、続いてセブンイレブンを目指す。
「おお、コレコレ!」
私は中国製のポッキーや甘い緑茶を購入するとデイパックに詰め込み、ホテルに戻りスーツケースを受け取った。
あとは空港に移動し、今一つ信用出来ないエアチャイナの飛行機に命を預け、日本に戻るだけだった。
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