※被災地NGO協働センターのレポートを紹介します。
http://www.pure.ne.jp/~ngo/
2011年5月末より岩手県の「遠野まごころネット」で活動している
スタッフ増島智子のレポート、
「『まけないぞう』がつなぐ遠野ものがたり」をお送りします。
写真は↓ブログへ
http://miyagijishin.seesaa.net/article/251994379.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり 2月11 日（土）
………………………………………………………………………………………
11ヶ月を迎えた被災地より
寒波の影響で被災地でも雪かきや水道の凍結などに追われ、みなさん口を揃えて
「今年は雪が多くて寒い」とこぼしています。
2月11日午後2時46分、被災地にはサイレンの音が鳴り響き、それぞれがあの時に
想いを巡らせていました。犠牲者は15,848名、行方不明者は3,305名です（2月11
日現在）。
ある被災者が「寒さと疲れで亡くなっている人が多いよ」と。。。
確かに被災地を走っていると、お葬式が多い気がする・・・
せっかく津波で生き残った大切な命がまた一つ消えてゆく・・・
亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
この日は、釜石の甲子仮設にぞうさんの回収に行きました。いつものようにみなさん
集まってくれて、お茶っこ飲みながら話が弾みます。85歳のHさんは、「ぞうさんは生
きがいだよ、もしぞうさんがなかったら私は何するの？家でぼーっとして寝ているの？
そんなことしたらボケちゃうよ。家族にも『ぞうさんなくなったら、ぞうボケになっちゃう
よ』と言われるんだ」と話してくれます。それにつられて別の女性も「やっぱ張り合い
があるよね」と。
Hさんは、お知り合いがガンになり、その方のところへお見舞いに行ったら、その人
に「私の分までがんばってまけないぞうを作ってね、私も病気に負けないよ」と言って
くれたそうです。Hさんの家は、2月12日に解体されたそうです。彼女のうちは当時、
釜石市の港にパナマ船籍の船が打ち上げられた目の前で（現在は撤去されまし
た）、2階は流され、1階部分しか残らなかったそうです。
彼女は「ぞうさん、楽しいからね。これ縫っていると何も考えないでね。あ～かわいく
なったとか、思いながら縫っているよ」と、一日多いときで12頭くらい、2週間ほどで
100頭作ってくれます。
釜石市の箱崎地区では、一人の女性が「もう何も買わない。みんな贅沢しているか
ら津波の神様が全部もってったんだ」と。「もう何もいらない」という言葉はよく被災地
で耳にします。せっかく大事にしていた思い出の品々や財産、歴史を失い、津波で
持って行かれた悲しさゆえのつぶやきなのでしょう。
いま被災地で、阪神・淡路大震災のときから「まけないぞう」に多大なるご支援を頂い
ている全日本仏教婦人連盟の、京都の寂光院さまからご提供頂いた「地蔵菩薩」の
色紙をお配りしています。みなさん何もかも流されているので、「お仏壇に飾りま
す」、「とても立派なものを頂いて、大切にするわ」、「新居ができたら飾ります」ととて
も喜んで下さっています。また、以前にも連盟を通して92歳の女性から手編みの靴
下カバーを頂き、寒い被災地では好評でした。この場をお借りしてお礼を申し上げ
ます。ありがとうございます。
（増島智子）
☆まけないぞうの一言メッセージ
被災から10ヶ月がたって、今やっと普通の生活らしくなりました。「まけないぞう」の
みなさんと出会い、神戸の話とか、いろんな人の温かい思いを伝えてもらい、ぞうを
作る気持ちも元気でやっているよ～って、みなさんに伝えたいです。ぞうさん作りは
とても楽しく、話をしながら少しでも元気を与えて、そしてもらって、早く復興できるよう
がんばりたいと思います。
（2012/1/12 50代女性 大船渡市 宮田仮設）
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被災地NGO恊働センター
URL http://www.pure.ne.jp/~ngo/
TEL 078-574-0701 FAX 078-574-0702
〒652-0801 神戸市兵庫区中道通2-1-10
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
※ドネーションシップわかちあいは
「まけないぞう」を応援しています。
まけないぞうは、ひとつ４００円。
お求めは被災地NGO協働センターのHPから
ＮＰＯ法人ドネーションシップわかちあい
これまでに「わかちあい」（寄付）させて頂いた活動・団体のリンク
http://www.donationship.org/link.html
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11ヶ月を迎えた被災地より
寒波の影響で被災地でも雪かきや水道の凍結などに追われ、みなさん口を揃えて
「今年は雪が多くて寒い」とこぼしています。
2月11日午後2時46分、被災地にはサイレンの音が鳴り響き、それぞれがあの時に
想いを巡らせていました。犠牲者は15,848名、行方不明者は3,305名です（2月11
日現在）。
ある被災者が「寒さと疲れで亡くなっている人が多いよ」と。。。
確かに被災地を走っていると、お葬式が多い気がする・・・
せっかく津波で生き残った大切な命がまた一つ消えてゆく・・・
亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
この日は、釜石の甲子仮設にぞうさんの回収に行きました。いつものようにみなさん
集まってくれて、お茶っこ飲みながら話が弾みます。85歳のHさんは、「ぞうさんは生
きがいだよ、もしぞうさんがなかったら私は何するの？家でぼーっとして寝ているの？
そんなことしたらボケちゃうよ。家族にも『ぞうさんなくなったら、ぞうボケになっちゃう
よ』と言われるんだ」と話してくれます。それにつられて別の女性も「やっぱ張り合い
があるよね」と。
Hさんは、お知り合いがガンになり、その方のところへお見舞いに行ったら、その人
に「私の分までがんばってまけないぞうを作ってね、私も病気に負けないよ」と言って
くれたそうです。Hさんの家は、2月12日に解体されたそうです。彼女のうちは当時、
釜石市の港にパナマ船籍の船が打ち上げられた目の前で（現在は撤去されまし
た）、2階は流され、1階部分しか残らなかったそうです。
彼女は「ぞうさん、楽しいからね。これ縫っていると何も考えないでね。あ～かわいく
なったとか、思いながら縫っているよ」と、一日多いときで12頭くらい、2週間ほどで
100頭作ってくれます。
釜石市の箱崎地区では、一人の女性が「もう何も買わない。みんな贅沢しているか
ら津波の神様が全部もってったんだ」と。「もう何もいらない」という言葉はよく被災地
で耳にします。せっかく大事にしていた思い出の品々や財産、歴史を失い、津波で
持って行かれた悲しさゆえのつぶやきなのでしょう。
いま被災地で、阪神・淡路大震災のときから「まけないぞう」に多大なるご支援を頂い
ている全日本仏教婦人連盟の、京都の寂光院さまからご提供頂いた「地蔵菩薩」の
色紙をお配りしています。みなさん何もかも流されているので、「お仏壇に飾りま
す」、「とても立派なものを頂いて、大切にするわ」、「新居ができたら飾ります」ととて
も喜んで下さっています。また、以前にも連盟を通して92歳の女性から手編みの靴
下カバーを頂き、寒い被災地では好評でした。この場をお借りしてお礼を申し上げ
ます。ありがとうございます。
（増島智子）
☆まけないぞうの一言メッセージ
被災から10ヶ月がたって、今やっと普通の生活らしくなりました。「まけないぞう」の
みなさんと出会い、神戸の話とか、いろんな人の温かい思いを伝えてもらい、ぞうを
作る気持ちも元気でやっているよ～って、みなさんに伝えたいです。ぞうさん作りは
とても楽しく、話をしながら少しでも元気を与えて、そしてもらって、早く復興できるよう
がんばりたいと思います。
（2012/1/12 50代女性 大船渡市 宮田仮設）
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被災地NGO恊働センター
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まけないぞうは、ひとつ４００円。
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