ドクターリコの明日もHappy!

形成外科医リコの、美容と医療と育児と趣味のブログ。http://kitamurariko.com/

頭部のいちご状血管腫。レーザーと内服の併用療法。

2018-02-21 14:25:41 | あざ治療
北村理子クリニックではたくさんのいちご状血管腫の赤ちゃんにレーザー治療を行っています。
そしてレーザーだけでは難治の場合や瘢痕を残す可能性がある場合に、内服治療も行っています。

内服療法についてはこちら


当院では内服治療が保険適応になる前から自費治療として導入をしていましたが、そのきっかけ(「保険適応前だけど、この子たちのために…待てない!」と思った赤ちゃんたち)のお一人が久しぶりに受診してくれましたのでご紹介します


生後2か月(初診時)

すでにかなり大きくなった血管腫です。放置すると、血管腫の大きさそのままのハゲが残る可能性があります。
すぐにレーザー治療を始めました。

生後5か月(初診から2週間毎にレーザー治療後)

初診時から比べると、レーザー治療でかなり膨らみが改善してきています…が、まだ血管腫が大きかったので、ここから内服治療を併用しました。

内服開始1週間後

たった1週間の内服治療で、血管腫の膨らみが大きく改善しています。ここから1歳まで、レーザー治療と内服治療を併用しました。

生後1歳5か月

内服を終了して5か月後です。まだ若干の赤みと、毛髪の薄い部分があります。

生後2歳6か月

久しぶりに元気なお顔を見せてくれました。血管腫の赤みと盛り上がりは完全に消失しています。髪をかき分けると、周囲よりわずかに毛髪が薄い部分はありますが、普段は全然わからないくらいとのこと。ご両親も治療に満足して下さっていました。
症例写真へのご協力ありがとうございます。




いちご状血管腫(乳児血管腫)は一日でも早く治療を始めることで、血管腫が消えた後の傷跡、ハゲを予防することができます。治療法がなかった昔は「放っておいていい」と言われていましたが、現在は保険適応、乳幼児医療費助成適応レーザー治療内服治療ができます。
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