ドクターリコの明日もHappy!

形成外科医リコの、美容と医療と育児と趣味のブログ。http://kitamurariko.com/

エクロックゲルとラピフォートワイプ

2022-07-29 07:56:00 | 美容・医学
原発性腋窩多汗症(わき汗)に保険適用で処方できる外用薬が2種類になりました。
エクロックゲルとラピフォートワイプです。

成分は少し違いますが、作用機序はほぼ同じで兄弟のような薬です。今まで処方した患者さんからの感想を伺うと、どちらも脇汗を抑える効果は高いようですが、ちょっとした特徴の違いがありますのでご紹介したいと思います


まず、先に発売されたエクロックゲル



12歳以上に使用可能。
薬剤が手につくと(そこから目に付くことで)副作用のリスクがあるので、蓋がアプリケーターになっていて、薬剤を蓋にのせて脇に塗るようになってます。毎回蓋を洗うの?面倒?と営業さんに聞くと、ティッシュで拭くくらいでいいのでは、とのこと(公式見解かわかりません)。ゲル状で少しベタつく感じで塗った後はしばらく乾きにくいです。
1本20gで2週間分ですが、実際はもっと長持ちするのでコスパがいいです。発売後1年経過したので、新薬の2週間処方縛りから外れており、長期処方も可能になっています。





今年発売されたラピフォートワイプ



9歳以上に使用可能。
汗拭きシートのような1回分の使い切りのシートが袋に入っています。シートを手で持って脇を拭くので、副作用予防のため使用後に手洗い必須です(毎回使い捨て手袋を使うという患者さんもいらっしゃいます)。
サラッとしていて乾きが早い。
1回分ずつの小分けになっているので、旅行や出張に便利ですが、きっちり処方日数分しか使用できず、発売からまだ1年経っていないのでこの夏は2週間分ずつしか処方できません。


どちらも適切に使用すると脇汗を抑える効果は高いようです。原発性腋窩多汗症と診断された方は保険適用で処方が可能です。どちらのお薬が適しているかは診察でご説明、ご相談しますね。

毎日薬を塗るのが面倒という方(はい、私です。)にはボツリヌストキシン注射(自費診療)1回で半年ワキ汗止まって快適❣️という方法もあります。
多汗症ではなく臭いの強いワキガの方には切らないワキガ治療のミラドライも人気。

ワキ汗のお悩み、お気軽にご相談くださいね

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