フィールドデーで5ele八木を山頂で使用した。しかし、山岳移動でブーム長4.5mはいかにも長すぎた。
樹林帯の中にある山頂では、設置場所に困るし、そもそも、それを設置できる山が限られる。
その為に、作ったOWA 3eleだけど非力なアンテナでは本末転倒だと考えるようになった。
そこで、新たなアンテナ構想を考えた。
つまり、
- ショートブーム
- 高利得アンテナ
- マッチングが簡単
こんなアンテナがあれば誰でもそれを使っている。それに挑戦するプロジェクトだ。
世に知られているのはF9FTだ。これを越えるアンテナを設計する。
今回構想の主役は、「Hヘンテナ」だ。動作原理等はFCZ研究所のHPが詳しい。
2ele八木のラジエータとリフレクターを接続して給電しているような形状だ。マッチングは、ヘンテナ特有の給電部のスライドで行う。
下記がMMANAで設計途中の「Hヘンテナ」。イメージは、分かって貰えたかな?
試作では全長3.3mであり、F9FTよりショートブーム、その上、4eleとエレメントも一本少ない。
これで、SIM通りの性能ならば期待できる。
性能の比較をMMANA上で行ってみた。
赤がF9FT、黒はHヘンテナだ。Gaは、リアルGNDの7mで計算だ。
4eleHヘンテナとF9FTとを比較すると、今回の設計は
Ga(ゲイン) 0.59上回る
ショートブームハイゲインが実現できそう。
F/B比 10db劣る
F/Bは、むしろ大きくないように設計した。
Elev. 同じ(ちなみに同じ高さならば、ループ系アンテナも変わらない)
ちなみに帯域幅は、SWR2以下が1MHz程度となった。移動運用ならば、目的に応じて設定変更できるので問題ない。
あとは、ものを製作して確かめてみる予定。
すでに、アルミパイプも入手してあるので、作るのは、そんなに時間はかからない。
2m用のHヘンテナの設計も始めたが、こちらもかなり良い結果が得られそうだ。
実物を作って性能が確認できたら、また、データをここに上げておくつもりだ。
覚書:
- ディレクターは、エレメント長の変化にシビア
- 4エレで11dbiくらいまで利得が上げられたが、帯域が異常に狭くなる。
- 高利得設計だとZの暴れも大きくなる。
- 上手く設計すると設計周波数以下で非常に広帯域となる。
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