ありがとうって伝えたくって

「同軸コリニアアンテナ研究会」でgoogle検索するとHPをご覧いただけます。研究成果がまとめてあります。

G5RVの設置運用レポートが届きました。

2018年04月14日 17時52分29秒 | G5RV

最近は同軸コリニアのレポートばかりでしたがG5RVキットを購入されて設置された方からレポートを頂きましたので掲載いたします。

これから設置される方、または現在のG5RVをお持ちで再調整される方はぜひ参考にして下さい。

下記のフィーダー長は設置条件や天候に左右されます。じっくり調整すればチューナー無しで運用可能という一例です。

また改めて書くまでもありませんが、

打上げ角の高い水平系ダイポールは国内交信用、打ち上げ角の比較的低いバーチカル系はDX用と使い分けるとより良いと思います。


【調整結果】 エレメント長14.15m,フィダー長10.9m(※1)となりました。
         (※1)給電点10m高,逆Vのため???

 フィーダーについて,添付資料では13.3m,DIWさんのHPでは波長短縮率(0.98)を乗じて
訂正後13.03mで,両方とも,どのバンドもディップメータでバンド内ディップはなし,
バンドよりも相当下でディップがありました。
この状態で同軸ケーブル(同軸ソーターバラン含む)を接続し,SWRを測定しましたが,どのバンドも4以上でした。
 このため,TVフィーダーの波長短縮率を調べたら,0.85程度でしたので,
13.3✕0.85=11.3m付近をターゲットに考え,また,JR0GFM局の地上高10m,
300Ωフィーダー長は11.1mの記載もあり,思い切って11.1mを再調整のスタートにしました。
 この長さで,14M・24M・28Mはバンド内ディップでしたが,他のバンドはバンド外下でディップでした。
更に,0.2m切断したらほとんどのバンド付近でディップしました。最終調整結果として,10.9mになりました。
7Mを主力に考えたため少し切り過ぎで,その他バンドは上側にずれた感もあります。
(反省,0.1m切断の11.0mが良かったかなぁ??)

【SWR測定結果】(手動測定) 〇:使用可能,△:チューナー要,✕:不可
 最良点付近は次のとおりで,10M・21Mを除けばバンド内で十分に使用可能範囲に収まりました。
  〇3.5M  3.550MHz 1.8    〇7M   7.004MHz 1.1
  ✕10M  10.102MHz  7以上   〇14M 14.345MHz 1.2
  〇18M  18.150MHz 1.1    △21M  21.050MHz 4以上
  〇24M  24.985MHz 2.2    〇28M 29.400MHz 1.0
  〇50M  51.750MHz 1.3

【実交信】
 7Mで4局交信し,いずれも59~59+のレポートでした。
他のアンテナは,このアンテナを上げるため降ろしたので,比較の交信レポートはなしです。
自分の使用感では,今までの逆Vと同様に,遜色なく動作しており,
100Wでストレスを感じることなくコールバックがあり,満足です。
ハイバンドでの実交信は未実施のため,不確かですが,
SWRも低いのできっとよく飛ぶと思っています。

課題が見つかりました。
【課題】 
1.TVフィーダーが弱く風に煽られて,切れてしまいそうに見える。
  固定設置では耐用年数が同軸ケーブルに比較し短い感じ。
  もっと強固で頑丈なフィーダーがあればなおよい。
2.TVフィーダーが風に煽られたため,アンテナ上げ用滑車のロープで竹竿に括り付けたら,
  全バンドSWRが3程度に上昇。TVフィーダーの固定方法の解決。
3.TVフィーダーが細く,大電力の使用には不安がある。
  ロス低減のため,太いフィーダーが良い。
4.ソーターバランは,他の方法はないか。等々

満足できるアンテナに仕上がりました。
ローカル局に,良いアンテナと宣伝しておきます。引き続き実運用を重ねます。
3.5MHz~430MHzにQRVしています。聞こえていましたら,声を掛けて下さい。

大変お世話になり,ありがとうございました。それでは失礼します。73 TU EE


ZS6BKW/G0GSFアンテナ(本名G5RVではないけど)

2017年01月11日 18時46分38秒 | G5RV

本ブログでG5RVアンテナを紹介し、かつキットを頒布しているが、実は本名『ZS6BKW/G0GSFアンテナ』

これはG5RVアンテナを出来る限りATU無しで使用できるように長さを最適化したアンテナだ。

設置場所にもよるが7MHz,14MHz,18MHz,24MHz,28MHzではATUが必要ない。

繰り返すが、これが『ZS6BKW/G0GSFアンテナ』だ。本当の表記はそうしたいが・・

下図は原典に沿って記述してある、これに沿って構築すると良い。フィーダー長は13.3mxVF(短縮率)だ。

TVフィーダーであればVFが0.98。13.3mx0.98 = 13.03mとなる。

 

ところで、G5RVと知られているのは15.55mx2のエレメントに、300Ωフィーダー13.0m(≒VF0.98)だ。(サイズミスがあり2017年1月25日修正)

よく知られている「G5RV」と表記しているが『ZS6BKW/G0GSFアンテナ』

本アンテナがが使われる理由は

・トラップを持つマルチバンドアンテナよりも

トラップが無い分、軽くて構築し易い。帯域が広く、ダイポール(7-14MHz)よりも利得があるのが特徴。

G5RVを改善したアンテナなので、これから自作される方は是非試してください。

[国内サービスでは大活躍、三宅島で1500局余りと交信。屋上に設置したZS6BKW/G0GSFアンテナ]

[新島のキャンプ場で活躍したZS6BKW/G0GSFアンテナ]


頒布用G5RVキットの検証?

2016年10月29日 10時25分18秒 | G5RV

G5RVアンテナ製作用の基板セット(なんとガラエポ基板なのだ)及び部品一式が中国から到着した。

[到着したG5RV基板、左がMコネ用、右がBNC用]

今回のG5RVは「アンテナ研究会」メンバーの使用経験に基づいて構想されて軽量かつ高性能を目指している。

このキットの内容は

  1. G5RV用の基板セット(上下2枚)
  2. M型またはBNCコネクタ
  3. 300Ωフィーダー線14m
  4. ネジ一式M3-6㎜ねじ:5(1本は予備)

         ・M3-12㎜ねじ:3(1本は予備)

         ・M3菊座付ナット:7(1個は予備)

         ・M3手回しネジ:2

         ・R1.25-3圧着端子:6(1個は予備)】

だ。重さは300gチョット。その殆どはフェーダーの重量。

あとは100円ショップで1Φの片側15mのアルミ線(銅線でも良い)を購入すれば簡単にG5RVが完成する。

世間ではDP等にIV線を使っているが移動用ならば1Φアルミ線が性能・コスト・メンテナンスを考えても一番と考えている。

さて、今回はこのセットの検証も兼ねて研究会メンバーJE2SDE局の協力でG5RVを構築してみる。

まずはセット内容はこれ。(但し、コネクタUHF-JorBNCで基板内容は変わる)

最初にコネクタ側基板を使って制作する。

MコネをM3-6ネジ2本でひとまず菊座ナットを使用して固定する。

(菊座ナットをペンチ等で固定した上でネジ側で絞めていく)

ここにフィーダを通し芯線を半田付けする。

フィーダーのもう片方は圧着端子を取り付けてMコネのGND側へ接続。

このネジはM3-12㎜で固定した。

この部分に同軸を接続する。

次は、フェーダーの反対側、エレメントを取り付ける基板側だ。

コネクタ側同様にスリットにフェーダーを通す。フィーダー先端に圧着端子を取り付ける。これをM3-12㎜のネジと菊座ナットで固定する。

フィーダを固定した菊座ナットの上に、黒いM3手回しネジを取り付ける。

アンテナ線は、手回しネジの部分に固定する。

最後にアンテナ線へのテンション防止用のロープを取り付ける。

テンション防止ロープの先端は結んでいて、ここにエレメントのアルミ線を1回巻いておくだけだ。

[アルミ線展開時の接続方法]

いよいよ、製作したアンテナを屋上へ設置してみる。

まずはポールへ取り付けてみる。テンション防止ロープをポールに1回巻いてアンテナの落下防止をする。

これにアルミ線を取り付ける。

今回のエレメントは片側7m、全長14mのハーフタイプだ。

フィーダーは13.3mのフルサイズのままで問題ない。

フルサイズにするならば片側14.25mのエレメントを取り付けてフルサイズとして使用出来る。

エレメントを取り付けたところで、10mポールを上げていく。

実際には5m高とした。

13.3mあるフィーダーは、金属物や地面、建物に接触しないように斜めに伸ばした上で同軸に接続した。

同軸ケーブルはコネクタ部分で15cm前後の10回巻きにして部屋へ引き込んだ。

アルミ線を逆Vへ展開してアンテナ設置完了だ。これにマニュアルチューナーを使って聞き比べを実施した。

同じ場所に設置されている短縮コイル型の全長7mのV型ダイポールと比較を行った。

実は、同じダイポールなので有意な差が出るほどSが変わるのか?思ったが。

周波数をSSBに合わせて信号を聞いてアンテナを切り替えると・・

なーーんだ、やはり変わらないか?

SSBでははっきりしないなぁ?とCWを聞いてみるとハーフG5RVの方がS2くらい強かった。

10mまたは6.2mのグラスポールがあれば、軽量で高性能なマルチバンドアンテナとして使用出来る。

(G5RVは効率の良いリニアローディング方式だ)

10数年間G5RVを使ってきたメンバー2名も本キットの出来に大満足だった。

基板、フィーダ等、必要な方は7k3diwあっとjarl.comへお問い合わせ下さい。


G5RV系アンテナの勧め

2016年09月01日 17時32分21秒 | G5RV

G5RVアンテナをご存知だろうか?

ハムフェアの当ブースでもこのアンテナを紹介していたのだ。

ご存じない方から

「アンテナの既成概念がひっくり返った!!」とおっしゃる方が多かった。

Louis Varneyによって考案されたマルチバンドアンテナだ。詳しいサイズは、下図を確認して欲しい。

下図は、G5RVの長さを若干修正してチューニングをし易くした改善版アンテナ(ZS6BKR)となっている。

私は主に移動運用で使用し外付けのマニュアルチューナーでは3.5-28MHzまで使用できる。

勿論、リグ内蔵のチューナーも可能。

2006-2008年の全市全郡2TX部門で連続優勝時の主力アンテナだ。

アンテナの構成

◎アンテナエレメントは、1mm程度のアルミ線14.25m

◎ハシゴフィーダーならぬ300Ωまたは200ΩのTVフィーダー13.3m、それにMJコネクタを直付けして同軸ケーブルをチューナーまたはリグ(チューナー付き)へ接続する。

このアンテナは、

3.5MHzはリニアローディング

7MHzは、5/8λより少し長め

10MHzでは、ダブルツェップとして動作

14MHzでは、エクステンドダブルツェップとして動作

21MHzからは高調波アンテナとなっている。

G5RVは、空中にバランもトラップもなく軽量で利得のあるお手軽なマルチバンドアンテナなのだ。

シングルバンドダイポール(バランが空中でトップヘビー)

ギボシダイポール(バンド移動でいちいち下ろしたり上げたり)

ウインドムアンテナ(高調波アンテナ)

W3DZZ(トラップが付くので重い)と比べようもない。

HFマルチバンドワイアーアンテナは、これ以外の選択肢はない!(くらいのもの)ぜひ使ってみて欲しい。

今後アルミ線を除いたフィーダー部分を頒布する計画もあるので・・ご期待を。