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pride and vainglory -澪標のpostmortem(ブリッジ用語です)-

初歩の文書分析と論理学モドキ(メモ)

vaingloryの定義を考えてみた

2017-03-17 13:04:05 | Vainglory
トマス・ホッブズ:高等学校レベルの倫理社会では、ロック・ルソーの先駆者として、試作品扱いされるか。せいぜいグロティウスの影響を受けた社会契約説の最初の提唱者と言った扱いで、”万人の万人に対する闘争”と言うフレーズとリヴァイアサンと言う書名のみ有名な法哲学者ですが、少し踏み込んでみるとなかなか一筋縄ではいかない思想家です。

その辺りは、『リヴァイアサン――近代国家の思想と歴史』(講談社[講談社学術文庫]、1994年または
「敵対刑法」論とトマス・ホッブズhttp://www.kansaiu.ac.jp/ILS/publication/asset/nomos/27/nomos27-01.pdf
などが比較的読みやすい入門編になると思います。

さてホッブスの問題意識の通奏低音として、学識も教養もある人々が20年もの争闘に至った英国市民革命、その直前の30年戦争さらに遡ってはユグノー戦争、オランダ独立戦争に対する省察があります。

近代国家(国民国家)の生みの苦しみと捉え発展段階における悲惨な、しかし克服可能な事象とするロック以降の大半の法哲学者と異なり、ホッブスは人の性としての争闘の克服可能性についてはペシミスティックでした。詳細は上記紹介した書籍ないし論文に譲るとして、学識も教養も地位もある人間が争闘に至るのか。その基本要因の一つとしたのがVaingloryです。

まず今回は簡単な定義をご紹介します
n. Boastful, unwarranted pride in one's accomplishments or qualities.
n. Vain, ostentatious display.

The American Heritage® Dictionary of the English Language, 4th Edition

Definition of vainglory
1: excessive or ostentatious pride especially in one's achievements
2: vain display or show : vanity
merriam-webster

ostentatious の定義
too obviously showing your money, possessions, or power, in an attempt to make other people notice and admire you:
http://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/ostentatious

脱線しますが
merriam-websterでは
ostentatious
marked by or fond of conspicuous or vainglorious and sometimes pretentious display
これではトートロジー

平たい日本語にしにくいので敢えて英語の定義を書きました。

若干の逸脱を恐れず解説風の日本語にすると:
「自己(の業績や能力)について依拠する物もなく誇る事」
もう少し突っ込んで言うと
「前提なしには受け入れてくれない場において、根拠もなしに自己(の業績や能力)について誇った結果、引くに引けなくなり更に主張を強める事」です

現代の米語では、より単純に日本語の虚飾に近い使われたかたの方が多いと思いますが、ホッブスにおいては、ついには内乱にまで至る可能性を秘めた業として用いられています。
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