近くの図書館が「世界の見方の転換」(全三巻)を購入していたのに気づいて、10年ぶりに再読して気づいた事があります。Navigationと天文表(イルハン表、キュルゲン表、アルフォンス表)の不在です。
そこでペドロ・ヌネシュでサーチした所でポルトガル語の文献ばかりorz。これで御名御璽かとあきらめかけていた所で、Internet ArchiveがEdward WrightのCetaine Er . . . 本文を読む
お話に戻る前に。やや時事ネタ。アナクロニズムしょうちの妄言です。
所謂硬派を含めて雑誌とカテゴライズされるものを読まなくなってから無縁になっていた政治用語対する違和感が、時折SNSを覗くようになってから甦ってきました。二つほど取り上げます。
まず最初は"リベラルー保守”、日本語でこう表現される政治的緊張/馴れあい関係表現にはどうしても馴染めません。敢えてパラフレーズすれば&r . . . 本文を読む
少し手が込んでいますが、基本同じことの繰り返し
https://toyokeizai.net/articles/-/753279?page=4
たしかに、この設問の枠内なら算数で過不足なく解けますが、当該入試問題は以下の通りであり、設問2を算数で解くのは超絶難しいのです。
第6問A, B の二人がじゃんけんをして,グーで勝てば3歩,チョキで勝てば5歩,パーで勝てば6歩進む遊びをしている。1 . . . 本文を読む
"数学できる子"には「見えない数字」が見えていた
https://toyokeizai.net/articles/-/756416?utm_campaign=MKbk_2406math&utm_source=adTwitter&utm_medium=social
表紙の写真Trivialな式が:a^2+b^2=(a+b)(a-b): b=0の時恒常的に真!(^^)!
記事も羊 . . . 本文を読む
少し時間的ずれはあるのですが、ロシアとアメリカの思潮には並行性があると勝手に考えています。 ソロヴィヨフ~エウゲニー・トゥルベツコイ~フロレンスキー VS パース~デューイ~クワイン アングロ・ライン枢軸からみればどちらも辺境。但しインパクトのベクトルはかなり異なります ロシア:コジェーブ」、イリイン、バフチンetc⇒大陸 アメリカ:ジェームス⇒イギリス 少しパーに寄り道し . . . 本文を読む
前回お話した経緯で、日本に紹介された「構造主義」には以下のような母斑がおされる事となりました。 ➀科学ではなく思想・思潮に重点 ②フランスを始点とする捉え方 この結果、レヴィストロースは一点透視法の消失点扱いされ。この観点から把握される事となりました。曰く ➀ソシュール⇒ヤコブソン⇒レヴィストロース ②ブルバキ⇒レヴィストロース ③モース⇒レヴィストロース . . . 本文を読む
構造主義という用語も、半世紀も越えてしまうとそれなりに歴史的遺物としての”客観性”がついてきますが、それでも、日本語としての導入時の薫習が無意識の前提として付いて廻ります。そこで時計の針を55年ほど戻してみます。 時は1968年<パリ5月革命、チェコ事件、10.21新宿、ベトナム戦争>、ある季刊雑誌が創刊されます。パイディア:創刊号の特集は「構造主義とは何か」 。多分雑誌 . . . 本文を読む
前回書いたトゥルベツコイの印欧語六要素。伝統的な印欧語比較言語学者からみれば挑発とも全面否定ととれるものです。(この六要素があれば、歴史的因果関係が否定出来ても印欧語と呼ぶのかと聞かれて、然りと答えたと言われています*) これに対して激発としか言いようがない反発を示した日本人印欧比較言語学者がいます。高津春繁さんです。戦中に旧版が上梓され1950年に岩波全書版が上梓された「比較言語学」(現在は「 . . . 本文を読む
日本でのN.トゥルベツコイ紹介の嚆矢が、行地社による「ヨーロッパと人類 」の翻訳であったことはこれまで述べた所ですが、ドゥーギン⇒グミリョフ⇒N.トゥルベツコイと言った良くも悪くも”西欧ジャーナリスムの眼(ある種のオリエンタリズム)"を通して復活したこのルート以外にも、これまでに以下に記すようなルートで紹介された事があります。 ➀音韻論の創始者であり「音 . . . 本文を読む
バックグラウンド❶1904年:日露戦争⇒ロシア第一革命❷ヴラデイミール・ボロガス:「人民の意思」メンバー:左派ナロードニキ❸トゥルベツコイ兄弟(ニコライの父と叔父:当時40歳過ぎ):Беседа(体制内リベラル)の中心メンバー❹ニコライの祖父の名前ニコライ(1900年没:モスクワ音楽院の創設者) 勿論”早熟故に遭遇した悲喜劇”と表現通りに受け取るのが常道ですし、す . . . 本文を読む
トゥルベツコイの民俗学・民族学関係エッセイの英訳アンソロジー「The Legacy of Genghis Khan」の序文は、V.V. イヴァノフが、ローマン・ヤコブソンから直接聞いた話として、ある逸話を述べる事から始まります。 その骨子は以下の通りです。 ❶著名な民族学者ヴラデイミール・ボロガス(N.A.タン)が、学術的書簡を取り交わしていた、トゥルベツコイ一族の一人であるニコライ . . . 本文を読む
前回「脱線・寄り道❶ナターシャの踊りから①ユーラシア主義の波」にて言及した際は迂闊にも斜め読みで済ませてしまった、「西欧文明と人類の将来」 訳者序です。 トルベツコイの原著が1921年末上梓ですので、1926年の紹介は当時の事情から考えるとかなり早いと言えます。満鉄・行地会のアンテナの高さに驚くあまりに、訳者序文を斜め読みしてしまっていました。 訳者は革命直前にペテルブルグ大学に留学した島地三郎 . . . 本文を読む
物理的にも時間的にも認識の枠組み的にも遠い世界の物語まずはご一読を譯者序 トルベツコイ教授は現代に於ける歴史學の大家にして兼ねて又社會學の権威である。教授今十年に亘る考察の成果「西欧文明と人類の将来」を發表して、これを世界の論壇に投ず。外形は僅々百餘頁の小冊子に過ぎざれども之が内容する所は、非凡なる識見、廣汎なる學殖。精緻なる論理に基ける欧羅巴文明の批判であり、其根本悪の指摘であり、最後に其討滅の . . . 本文を読む