ひろば 研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

瀬田隧道

2023年02月27日 07時00分00秒 | まち歩き

上野毛駅から東急大井町線に沿うように二子玉川駅に向かって歩いていると、駒沢通りの坂の途中で「瀬田隧道」と書かれた銘板を見つけました。

 駒沢通りが上野毛3丁目と瀬田1丁目との境界を通る箇所があります。二子玉川ライズの少し北側、玉川2丁目から多摩美大前交差点までの坂の途中に、このトンネルがあります。駒沢通りから入るようになっていますが、初めて気付きました。駒沢通りを車で走ったことは何度となくありますが、この辺りを歩いたのは初めてのことなので、今まで知らなかったのです。

 隧道はトンネルのことですが、門扉は閉ざされており、立ち入ることはできません。地図を見ても、道路でないことは明らかです。入口の前にしっかりとガードレールが敷設されていますし、この高さでは自動車が通り抜けるのも困難でしょう。工事の途中で放棄されたという訳でもなさそうです。門扉に少しばかりある窓(?)から中を見ることはできますが、人が通れそうにもないようです。

 この写真では左側になりますが、すぐそばに階段があります。上野毛や瀬田には、地理では有名な国分寺崖線が通っており、上の方には広い邸宅などが何軒も建ち並んでいます。五島美術館もこの国分寺崖線の上にあります。狭い道が多く、車では走りにくいと思われますので、歩いてみるほうがよいでしょう。

 階段を昇りました。瀬田隧道の真上にあると思われる道路ですが、この下にトンネルがあることを知らない方もおられるのではないでしょうか。ここは瀬田1丁目、左側にマンション、右側に邸宅が並んでいます。この道を真っ直ぐ進めば、瀬田隧道の出口、さらに二子玉川ライズに出られるだろうと思い、歩き続けることとしました。

 先程の位置で、私が昇ってきた階段の方を撮影しました。BMWが停まっていますが、その奥には車で行くことはできません。上野毛ハイム3号棟か2号棟が見えます。そのさらに奥へ向かえば、環状8号線に出ることができます。つまり、上野毛駅または多摩美術大学に向かうことができるのです。

 先程の道を真っ直ぐ進むと、右折か左折かを選ぶこととなります。最初は右折したのですが、歩き進めてみても丸子川のほうに降りることができません。そこで折り返し、結果的に交差点を左折することとなりました。藤和瀬田ホームズの裏で車は行き止まりとなり、階段を降りていくこととなります。丸子川を渡り、すぐに右折します。川に沿って歩くと、整体協会本部集会所の近くに上の写真のような門扉と道(?)があることがわかります。これが瀬田隧道の出口でしょう。手前は橋であり、防護柵がなければ、かつ門扉が開いていれば、少なくとも途中までは車で入ることができそうですし、人が歩くこともできそうです。しかし、実際には閉ざされていて、我々は中に立ち入ることができません。もっとも、いかなる危険があるかもわかりませんから立ち入る気も起こりません。

 私が持っているiPhone12のカメラ機能を使い、ズーム機能を使って撮影してみました。青緑色の鉄の門扉が閉ざされています。現在はこのようになっていますが、かつて「ウルトラQ」や「ウルトラマン」のロケ地にもなったようで(駒沢通り側の門扉のほうらしいですが)、インターネットで検索をかけてみると、やはり気になる方が多かったらしく、瀬田隧道に関する記事がいくつも見つかりました。東京都や世田谷区のサイトに掲載されているのかどうかはわかりませんが行政関係のサイトが見当たらなかったので確たる証拠も何もないのですが、どうやら、この瀬田隧道は水道関係の施設のようです。仮にそうであるとすれば、東京都の公的文書に詳細が書かれているはずですので、何かの機会に参照してみたいと思っています。

 丸子川です。世田谷区鎌田で仙川から分かれ、岡本民家園の南、玉川4丁目と瀬田4丁目の境などを通ります。この奥に向かって流れており、上野毛2丁目、野毛2丁目、東京都市大学世田谷キャンパスの北側、大田区田園調布5丁目などを通って、東急東横線・目黒線の丸子川橋梁の近くで多摩川に合流します。

 元々は六郷用水の一部であり、川崎市にある二ヶ領用水とも関係のある人工河川です。1600年前後に開削され、江戸時代に改修されました。機会があったら、この六郷用水についても取り上げてみたいと考えています。農業用水は、郷土の歴史を語るのに不可欠なものであるからです。


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