ひろば 川崎高津公法研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

2012年5月、名古屋市営地下鉄・名古屋鉄道(その1)

2017年03月24日 00時10分40秒 | 写真

 (以下は「待合室」第490回として、2012年8月11日から同月18日まで掲載した記事の再掲です。なお、一部を修正しています。)

 2012年の5月2日午後から4日まで、名古屋に滞在しました。それまで、名古屋市を訪れたことがなかったので、機会をうかがっていました。これまで、新幹線で、あるいは車で、名古屋を通ったことは何度もあるのですが、通過するだけでした。これではいけないと思い、連休を利用して、東京駅から東海道新幹線に乗り、名古屋駅で降りることとしました。そして、名古屋市営地下鉄の全線と名古屋鉄道の本線などに乗り、写真、動画の撮影を楽しんできました。

 今回は、5月2日に撮影した写真を掲載します。いずれも名古屋市営地下鉄の路線の写真となります。

 名古屋市は、日本で3番目に地下鉄が開業した都市です。東京メトロの銀座線と大阪市営地下鉄の御堂筋線は第二次世界大戦より前に開業していますが、その他の路線は全て戦後の開通です。名古屋市では、まず東山線が開業しています。当初からカルダン駆動の車両が活躍しており、吊り掛け駆動の車両は運用されていません。

 現在の東山線は高畑から名古屋、栄、千種を経由して藤が丘までの路線で、第三軌条方式を採用しています。建設費の負担を減らすためなのか、建築限界が厳しく設定されているようで、銀座線の車両と比べても小型であることが特徴です。そのせいもあってかなり激しい混雑となります。

 上の写真は藤が丘で撮影しました。地上区間の少ない名古屋市営地下鉄ですが、東山線の一社駅と上社駅の間から藤が丘駅までは高架区間となっています。

 上の写真の右側が5050形で、1992年に登場したVVVF制御車です。左側は5000形で、1980年に試作車が登場し、1982年から量産車が投入されています。東山線で初めての冷房車ですが、撮影日の時点で既に廃車となっている編成もあり、2015年に全廃となりました。東山線にホームドアが設置されることが、廃車の理由の一つともなっています。

5050形の6両編成は、藤が丘工場のほうに向かって走りました。後に高畑行きとなって、向こう側のホームに到着します。

 5000形の高畑行きが発車しました。線路と線路との間に第三軌条があるのがよくわかります。この第三軌条から集電して走るという訳です。台車に集電靴があるので、走行中に何度もカチッというような音が鳴ります。

 第三軌条方式は地下鉄で見られる集電方式ですが、日本では主に古い路線で採用されています。最も多いのが大阪市営地下鉄で、御堂筋線、谷町線、四つ橋線、中央線、そして千日前線が第三軌条方式です。この他、東京の銀座線と丸ノ内線、横浜市営地下鉄ブルーライン(1号線および3号線の総称)、札幌市営地下鉄南北線、そして名古屋市営地下鉄の東山線と名城線と名港線が第三軌条方式です。

 また、東京メトロを除く大手私鉄で第三軌条方式を採用する唯一の例が近鉄けいはんな線です。これは大阪市営地下鉄中央線との直通運転を行うためです。

 なお、第三軌条の場合の電圧は、東京と名古屋が直流600V、その他が直流750Vです。また、中央案内軌条式を採用する札幌市営地下鉄南北線を除き、レールの幅が全て標準軌の1435mmとなっています。

 藤が丘から東山線に乗り、本山で名城線に乗り換えました。上の写真は、本山か新瑞橋で撮影しました。名城線と名港線で使用される2000形で、1989年に登場しています。

 方向幕に「右回り」と書かれています。山手線や大阪環状線では外回り、内回りと言われますが、名城線ではこの表現ではなく、右回り、左回りという言い方を使います。日本では珍しいのですが、実はこちらのほうがわかりやすいとも評価されています。

 名城線は、名古屋市営地下鉄の2号線と4号線から構成されます。本来、大曽根から栄を経由して金山を通り、名港線の終点である名古屋港までが2号線であり、金山から新瑞橋を経由して大曽根までは4号線です。実際、長い間、名城線は大曽根⇔栄⇔金山⇔名古屋港であり、その他の区間は4号線と呼ばれていました。しかし、4号線の名古屋大学⇔新瑞橋が開業して環状線が完成し、環状運転を行うということで、2号線の大曽根⇔栄⇔金山と4号線の大曽根⇔新瑞橋⇔金山が一体化されて名城線、2号線の金山⇔名古屋港が名港線となりました。

 なお、名城線、名港線のいずれも、営業運転区間に地上区間はありません。

 新瑞橋で桜通線に乗り換え、終点の徳重まで乗りました。ホームドアが設置されています。上の写真は6000形で、同線ではこの6000形と6050形が運用されています。桜通線の全駅は島式ホームで、常に進行方向右側の扉が開くため、6000形および6050形の運転席も右側に置かれています。

 ホームの先端には運転士用のモニターがあります。桜通線ではワンマン運転が行われているためです。

 他の路線との直通運転はありませんが、桜通線は第三軌条方式ではなく、架線集電方式を採用しています。レールの幅も1067mmです。これらは鶴舞線に合わせたものとなっています。

 今回の写真では唯一、名古屋鉄道の車両が登場します。100系です。鶴舞線の丸の内駅で撮影しました。行先が名鉄犬山線の柏森駅となっています。

 鶴舞線は上小田井⇔赤池の路線で、上小田井から名鉄犬山線に、赤池から名鉄豊田線に直通運転します。赤池は日進市にある駅で、名古屋市営地下鉄では唯一、名古屋市にない駅ということになります。

 最後に、東山線に戻り、西の起点である高畑駅で撮影したN1000形です。2007年に登場しており、5000形を置き換える形となっています。利用客の多い東山線ですが、時間帯のためなのか、名古屋から高畑までは比較的空いていました。

 


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1 コメント

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Unknown (松本人志)
2020-01-14 00:29:54
祝え!わが名古屋最強の王の降臨を!
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