ひろば 川崎高津公法研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

八高線の明覚駅

2024年06月30日 00時00分00秒 | まち歩き

 6月29日、大東文化大学東松山校舎で補講を行いました。日程の関係もあって自家用車を運転して行ったのですが、時間に余裕があったので、少し足を伸ばして、比企郡ときがわ町にある明覚駅まで行きました。

 この駅は、ときがわ町にある唯一の鉄道駅です。10年程前までは駅員が配置されていたそうですが、現在は無人駅です。立派な構えの駅舎は有人駅時代に建築されたもので、現在はときがわ町観光協会の駅前案内所「ここから」が設けられています。

 正面から入ると、簡易型のSuica用改札機と乗車駅証明書発行機があります。逆に、自動券売機はありません。すぐに寄居、高崎方面のホームがあり、跨線橋を渡ると高麗川、八王子方面のホームがあります。八高線は単線の路線ですから、ここで列車交換を行うことができるという訳です。

 なお、ホームには1番線、2番線の表示がありません。どうやら、番号が割り当てられていないようです。関東地方では(乗り場が一つしかない駅を除けば)番線表示がない駅は多くありませんが、八高線にはいくつか例があるとのことです。

 こちらが「ここから」の事務室の入口です。月曜日および火曜日を除いて9時から17時まで開いており、レンタサイクルの業務なども行われています。但し、駅の改札業務などは行われていません。

 駅の時刻表も見ながら、果たしてこのレンタサイクルの利用者はどれくらいなのだろうと思いました。八高線の列車の本数は少なく、例えば、私が訪れた12時台は上り、下りのどちらも空白です(2時間以上も間隔が空くことはないようですが)。しかも、列車はワンマン運転のディーゼルカーです。乗客が少ないであろうことは容易に推察できます。

 また、この駅は、ときがわ町の中心から少しばかり離れています。ときがわ町は2006年2月に都幾川村と玉川村が合併して成立した地方公共団体であり、駅は両方の村の境界の近くにあるのです。これという名所も近くにありません。駅から玉川温泉までは2キロメートルを超えます。車で走るとわかりますが、この辺りは平坦ではありません。電動アシスト自転車などでないと大変でしょう。

 明覚駅の駅舎に入ると、このように吹き抜けのような構造になっています。この建物はグッドデザイン賞を受賞しており、明覚駅が関東の駅百選に選ばれた理由にもなっています。

 駅の高麗川、八王子方面のホームに、このような案内標識があります。

 八高線は、八王子駅から高崎駅までの路線という意味です。実際には八王子駅から、高崎駅の一つ手前の倉賀野駅までの路線ですが、倉賀野駅は高崎市にある高崎線の駅ですから、意味の上では誤っていません。実際、この駅から高崎駅までは乗り換えなしで行くことができます。

 しかし、現在、この駅から八王子駅まで乗り換えなしで行くことはできません。必ず、高麗川駅での乗り換えが必要となります。

 御存知の方も多いと思われますが、八高線は、1996年から、高麗川駅で運行系統が分断されています。八王子駅から高麗川駅までの区間は同年から電化されているのですが、高麗川駅から倉賀野駅(正確には北藤岡駅のすぐそばにある高崎線との合流地点まで)は非電化区間です。電化区間では当然ながら電車が走っており、この電車が川越線の川越駅まで乗り入れるのです。一方、非電化区間はディーゼルカーのキハ110系が走っています。私は電化区間を利用したことがあり、しかも非電化時代にも八王子駅から拝島駅までディーゼルカーに乗ったこともあるのですが(どうでもよいことですが、これが私にとっての初めての非電化路線利用でした。それまでは電車にしか乗ったことがなかったのです)、非電化区間を利用したことがありません。


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