小うつな人・ケアマネな人、を応援する日記

小うつな方・ケアマネな方、どっちでもある方のために捧げる、ネタのたわごとです。めざそう癒し人!?

家族概念格差-悲しい出来事

2010-02-14 20:19:03 | 弱さへの思考
近頃、「家族概念格差」を感じる出来事が多い。
この時代、家族をいとおしく大切なものとしてつながりを保とうとする人々がいる一方、家族概念がないのではないか、または、家族というものをどのように考えているのか理解できない人々が増えているのも事実である。
今回は江戸川区の事件を、次回はデイサービスでの話を。

東京新聞2010年1月26日 朝刊から
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昨年9月『虐待の疑い』 江戸川の小1死亡

 東京都江戸川区のアパートで区立松本小一年岡本海渡(かいと)君(7つ)が両親に虐待され死亡した。
この件で、同小の校長と江戸川区の児童女性課長が二十五日、会見、昨年九月中旬、海渡君を治療した歯科医師が、海渡君のほおが腫れて足にあざがあることから、虐待の疑いがあることを区に通報し、学校側が父親で電気工の健二容疑者(31)=傷害容疑で逮捕=に注意していたとのこと。小岩署は海渡君の両腕と背中に古いあざがあることから日常的な虐待があったとみて、健二容疑者と母親の千草容疑者(22)=同=の容疑を傷害致死に切り替え、二十六日に送検。同校長らによると、歯科医師は海渡君が「パパにぶたれた。ママは見ていて何も言わない」と話したことから区に通報。連絡を受けた担任教諭(28)らが家庭訪問したところ、健二容疑者が「しつけで殴ったが、暴力はよくない。もう二度としない」と約束した。担任教諭は昨年十二月にも三回家庭訪問したが、虐待の兆候は認められなかったという。
海渡君は昨年十月、頭痛を理由に十一日連続で欠席したが、小原校長は「親から休むと連絡があり、宿題や持ち物も忘れなかったので、親が目をかけていると思っていた」と話した。一方、区は「緊急性や日常的な虐待は感じられなかった」として児童相談所へは文書での報告にとどめ、学校側に対応を一任していたという。両親の逮捕容疑は、二十三日午後、海渡君に「ご飯を食べるのが遅い」などと言い、一時間にわたり顔などを殴ったとされる。

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某局の後日報道によると、海渡君はとても成績優秀であったとのこと。
母親が22歳で7歳の子ということは16歳ぐらいで出産したことになる。父親は実父ではないとのことであった。ということは離婚経験ありである。
そして、夫婦揃って虐待をしたことで死亡に至った。

まず、海渡君の冥福を祈る。

そして、暴力がしつけの名の下に日常的に行われているという現実が、この瞬間もあると思われる。社会学者や児童心理学者等に言わせるとこのような現象は「暴力の連鎖」であるという。つまり、暴力を振るうものは、過去(児童期)に暴力を振るわれている。よって、自分も子どもに対して暴力を行う。それを見て見ぬ者(たいていは母親)の行動は、様々な理由によりドメスティックバイオレンスをパートナーから受けている。そして、自分も虐待に加担する。

問題は深刻かつ複雑なのだ。にもかかわらず、今回捜査権のある児童相談所が動かなかったことは悲しく、江戸川区の責任は重いと思われる。

子どもへの暴力。
なぜ起こってしまうのか。
血族ではない家族を構築する人々がいる一方で、自らの手で家族を壊す人々。
「病」では片付けられない何かが、現代にあるような気がする。


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