DayDreamNote by星玉

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#92.気泡

2018年05月17日 | 星玉帳-Blue Letters-
【気泡】


港の待合で魚は船を待っていた。



魚は泳げない。



なので船に乗り、海を渡る。



魚が好む気泡水を買い求め



待合の椅子に座って一緒に飲んだ。



待合の窓から見える流星を数え



気泡水を口に含む。



出航の時間、



「泡ひとつ消える間に、おおかたの星は流れて見失われます」



誰にともなく魚はそう言い、船の中に姿を消した。







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