【湖底】
記憶が沈むという星の湖を訪ねた。
記憶は糸になるのか。
湖底には様々な色様々な長さ様々な太さの糸が絡み合っていた。
見覚えのある糸がある。
手を伸ばす。
が、
深い底の微かな糸に辿り着くことはできず。
濡れた指が凍え、氷の季節を知った。
この季節もやがて糸となり氷下に沈むことを
湖底の魚たちは各々に説くのだった。

記憶が沈むという星の湖を訪ねた。
記憶は糸になるのか。
湖底には様々な色様々な長さ様々な太さの糸が絡み合っていた。
見覚えのある糸がある。
手を伸ばす。
が、
深い底の微かな糸に辿り着くことはできず。
濡れた指が凍え、氷の季節を知った。
この季節もやがて糸となり氷下に沈むことを
湖底の魚たちは各々に説くのだった。
