【軌跡】
金星塔の小窓から
彼方の惑星へ飛ぶ船を眺めた。
雨雲の切れ間に小さな船影が泳ぐ。
かつて雨の季節
階段ですれ違った彼方の人が別れも告げず乗った船は
どこへ向かったのだろう。
どこに着地したのだろう。
あるいは
未だ回遊し続けているのだろうか。
淡い軌跡を窓に描く。
雨がすぐにそれを消す。
金星塔の小窓から
彼方の惑星へ飛ぶ船を眺めた。
雨雲の切れ間に小さな船影が泳ぐ。
かつて雨の季節
階段ですれ違った彼方の人が別れも告げず乗った船は
どこへ向かったのだろう。
どこに着地したのだろう。
あるいは
未だ回遊し続けているのだろうか。
淡い軌跡を窓に描く。
雨がすぐにそれを消す。