DayDreamNote by星玉

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#72.旋律

2018年04月27日 | 星玉帳-Blue Letters-
【旋律】


隣室の弦楽士は



夕陽の刻になると弦を奏でる。



その音階は韻律のように



何度もわたしの部屋の窓を叩く。



目を凝らすと音が見える。



音は色を帯び、軽やかな大小の玉になり



宙を飛ぶ。



幾つも幾つも音数を超えて彼方へ。



遠く飛んだ旋律は



宙に迷う星を流星に変えて窓辺に呼び寄せるのだと



弦楽士は言う。