下ノ廊下 その壱

2006年10月27日 | mountains
10/24 阿曾原温泉小屋に電話した。
今回で5回目になるであろうか?10日に一回は電話していることになる。
「正式には通行可ではないですが、通っている人はいます。」
という返答。
山岳警備隊の監査など待っていたら紅葉が終わって、雪が降っちまう。どうせ山なぞ自己責任の世界。人に迷惑かけないように行ける時に行きましょう。ということで、膝は痛いわ、風邪が治りきらないわの体調不良の中行ってきました。

毎度のネットでの予習では「すれ違いに大変だった」、「幅60cmの水平道」、「凄い高度感」という相変わらずの大げさな表現に、前回の西穂-奥穂間の二の舞は踏まないと話半分で知識として頭の片隅に入れておいた。
すれ違いは3人しかすれ違っていないので全く大変ではなく、幅は1mぐらいあるところがほとんどで、崩落が激しいところは30cmぐらい、60cmという幅もあるにはあるがずっとではない。凄い高度感というのも主観であり、つり橋の上からではそうも思えたが真下を覗きながら歩いているわけではなかったので僕はさほど高度感は感じなかった。少しでもあぶないと思われるところではわりと太い針金が張ってあるので不安な人は確保することで安心して通れるだろう。でも普通に岩場をやり過ごすことのできる人なら問題ないと思うのですが・・・・ハーネス持っていったけど出番はなかった、残念。

10/25
7:30 扇沢発
7:42 黒部ダム
8:07 黒部ダム下
8:57 内蔵助谷分岐
9:54 鳴沢小沢
10:22 新越沢合流点
11:20 黒部別山沢
12:09 白竜峡
12:59 十字峡
13:57 作廊谷合流点
14:13 半月峡
14:55 東谷吊橋
15:20 仙人ダム
15:56 権現峠
16:27 阿曾原温泉小屋

朝一のトロリーバスに乗り、黒部ダムへ。下車後そのまま進行方向へ向かってダムの下へ向かう。黒部ダム付近の紅葉もなかなか綺麗である。
「旧日電歩道」、下ノ廊下のことである。

黒部ダム、放水はされていない。

黒部渓谷内蔵助谷付近
岩肌に紅葉が滴り落ちているようだ。

内蔵助谷

鳴沢小沢

鳴沢小沢付近の黒部川
尺物の岩魚でもいそうだ。次回は釣竿も持って行こう。



高巻きを強いられた。
なかなか開通させなかった犯人はこのスノーブリッジ。時々崩落の音をたてて通行時にドキッとした。

ようやく下の廊下らしくなってきた。









十字峡

セルフで演出


十字峡を過ぎる頃には高度感が増す。


永遠とつづく水平歩道。どこまでも続く岸壁の岩棚。

半月峡

S字峡


なんだ?パックマン??
黒四地下発電所の送電線出口です。

東谷吊橋

今回、一番恐怖だったかも。吊橋の上から。

仙人ダムでは道に迷った。どこから抜けていけばいいのか??
鉄の扉を開けて、ダムの内部に侵入すると関電の方が明るく「こんにちはぁ!」と挨拶してこられた。
「こっ、こんにちは・・・・・」
なんなのだ?この登山道は・・・・・・



高熱随道、異常に蒸し暑くカメラが曇ったため、また水が浸入したのかと軽くビビる。


こんなところに出てしまった。「人見寮」、関西電力の寮の玄関ではないか・・・・

ようやく阿曾原への登山道が復活し、急登が始まる。
膝が痛いのに水平歩道の終点から100m下って吊橋を渡り、仙人ダムから100m登って水平歩道、標高1000m前後。その高度にこだわりがあるらしい。
日のあるうちに小屋に着くのだろうか?
日没30分前に着きました。阿曾原温泉小屋。


10/25は小屋に13人の泊り客。
週末は激込みだったらしいのですが(キャパ50にテント泊、小屋泊合わせて150人も泊まったらしい)この日はガラガラ。
温泉にもゆっくり入りたかったのですが、膝が痛くて温泉のある場所まで下ることが出来ずに入れなかった。少し残念である。
のんびり歩いたおかげでさほど疲れはないけれど。
同室の方は寝てしまっている。食堂でビールを飲んで時間をやり過ごす。
夕飯は結構ボリュームあった。
腹が減っていたのでがっついてしまい写真を撮り忘れた。
久しぶりに丼飯3杯いきましたわ。

つづく