しるばぁうぃ~くという新たな日本人を堕落の一途へ向かわせる連休を知ったのはカレンダーを捲った先月の終わり。
今シーズンの沢登りの目標の一つだった黄蓮谷右俣へ行こうと準備をしていたが、体調不良で前日入渓前敗退決定。
グレード下げてやさしめの沢、大田切本谷をのんびり遡行して来ました。
確か古いガイドブックには『たまには滝見ハイキングも楽しい』と書いてあったはず。
下調べをほぼ何もしていかないでとりあえず地形図とトポ図を持って菅の台Pへ。
7時頃菅の台Pに着くとすでに駐車場は満車。
黒川平Pに1台分空きがあったのでそこへ車を停める。
下山のことを考えて駒ヶ根高原スキー場に停めておけばよかったのですが、思いつきで行くと細かな技も使えず要領悪いことをしてしまう。
下山がスキー場の駐車場って知らんかったもので・・・
バスは長蛇の列、めんどっちいのでタクシーで檜尾橋へ。
檜尾橋を100mぐらい過ぎた所からえらく立派な取水口巡回路を2kmほど歩く。
で、着いた先の取水口には結構な滝が右岸から落ちこんでおり遡行意欲を掻き立てるが、今回はこちらの沢ではないので取水口裏に回り入渓。
今回初めてアクアステルスの沢靴を履く。
そしてアクアステルスの特徴を理解しないまま濡れた大木に乗ってわずか入渓3分で尻餅をついて終始尾骶骨が痛いままの山行となった。
大岩が多くジワジワと前進。
一ヶ所フィックスロープに助けられ5,6mの大岩の間を越えたぐらいであとは記憶に残らない程度の滝を越えていく。
ゴルジュと記されているようだが渓相は明るい。
退屈なゴルジュを淡々とこなしながら遡行していくと前方に眼を覚ましてくれるような立派な滝が現れた。
5,60mはありそうな梯子ダル沢のF1らしい。
ゴーロ帯をウダウダと歩きいい加減嫌になってきたところで東熊沢の二俣。
立派に整地されたテン場適地があり、今日はここでビバーグ。
谷間から見る星が綺麗でした。
人工衛星や天の川を久しぶりにくっきり見た。
2日目朝、遡行中トポ図、地形図、高度計に矛盾が多く悩む。
結論からいうと空木岳山頂で高度計を合わせると40mほどズレて示していたので、現在地の認識がズレていたらしい。
なので本来詰め上がるべき谷の1本手前を詰め上がる。
そしてあのピークに立てばあとは草原が広がっているはずという期待を裏切られるハメに。
小尾根を50mほど右へトラバース藪漕し、正しい谷に復帰。
そして、木曽殿越山荘に向かって最後の登り。
墓標のような十字架な道標に辿り着き遡行終了。曲がりなりにも出るべき所に出ました。
注)ガイドブックでは東川岳斜面途中の登山道に出るようですが、空木岳経由で下山する為直接鞍部に出るように遡行していた。そのほうが無駄なく楽なんで。
30分ほど休憩、装備の解除etcで木曽殿越山荘に滞在。
下山の為にまず空木岳ピークを目指す。沢の後の登りはキツイでし。
ガスで山頂が見えなくて、あれが空木のピークかと思いきや、第一ピーク、第二ピークだったりしてかなりガッカリさせられる。
乗越から1時間ちょっとでようやく空木岳ピークに到着。
日が暮れてしまいそうなのであまりゆっくりもしていられず、早々に下山です。
長~い池山尾根を下降・・・いやトラバース道のイメージが強いなぁ
なかなか標高が下がらず疲れましたわ。
日が暮れてヘッデン下山。
19:15頃、ようやく駒ヶ根高原スキー場の駐車場に到着。
千畳敷カールからロープウェイで下山した大勢のハイカーに会い、この時間でも観光客がカールに閉じ込められているのを知る。
おそるべき千畳敷人気としるばぁ~うぃ~く。
で、お約束の高速渋滞をこなして帰宅。
おかげさまで体調もやや悪化という具合です。
大田切本谷、決してやさしい沢ではありません。
下山が長いので・・・。