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今さら総選挙を振り返る

2009-09-04 17:38:13 | 政治・事件
世間的には賞味期限が過ぎた今さら感のある総選挙の話題ですけど
これからの民主党政権を考える上でもちゃんと振り返っておかないとね。

選挙速報特番を見ていても,やはり落ちた人は
落ちるべくして落ちたなという感,
「やっぱり!」とか「あーあ,やっぱりね」とは思っても
意外な結果というのは特になかったような気がします。

チルドレン片山さつき、落選の意味
密着リポート「静岡7区」、無所属の城内実はなぜ勝ったか
(日経ビジネスオンライン)

本人は「どこへ行っても笑顔で迎えられて逆風とは感じていなかった」
と述べてましたけど,放送されたVTRを見たらお祭で懸命に歌って踊り,
集会では土下座して,どんだけ必死なんだよと思わず引いてしまう
選挙活動。こりゃその場では笑顔でもその人たちが票を入れる
あてはないですわね。あれだけ小泉旋風の吹いた郵政選挙で
辛勝だったんですから,“生みの親”である小泉元総理に
「議員は使い捨て」と言われた通り有権者に捨てられたこの結果もしかたがないものでしょう。

「郵政選挙で当選後最初の2年は国会の仕事で
選挙区の支援を固める活動ができなかった」とも分析してますが
ポスト欲しさに一太議員らと一緒に安倍総裁に媚び売ったりと
浮ついた印象しか残ってませんからテレビの力は残酷ですね(棒読み)。
仮にこれまで党や政府の仕事を人一倍やってたとしても,それが
国民に否定されることが確実の選挙だったんですから,
自分がこれからの日本のために必要な人間であることをアピールしないと
意味ないんですよね。

それにしても,片山氏はともかく,これだけ全国的な旋風の
吹いた民主候補もダブルスコア以上で封じた城内候補,すごい。
この結果を知ったときは「当選しても,無所属の立場で
国会でどうやっていくの?」と思いましたけど,
無所属でこの4年間,本当に草の根の地道な活動を続けて
有権者の信頼を勝ち得たんですから,本当の政治家といえるかもしれません。
政党政治,最終的には多数決で決まるため各党の人数がそのまま
国会の議決票数になると考えればわかりやすいですから
ついつい単純に頭数で考えてしまいますけど,
本来国会の票は党議拘束などなしに議員1人1人の判断で
投じられなければならない(米国なんかもそうですよね)し
選挙でも“人物”で選ばれるべきなんだなと改めて思いました。

無所属でも高知の橋本大二郎氏はズタボロに敗れ去りましたが
この違いが今の日本の有権者のマインドを物語っているように思いました。


こちら,投票日前に景気のしくみについて客観的に解説しつつ
自民・民主の政策を比較するという趣向で注目を集めた(らしい)
某巨大掲示板のスレ(のまとめ)
ギコ教授(とやる夫)で学ぶ景気対策(ハムスター速報2ろぐ)
麻生政権の定額給付金は,受給した人がそれを使い,
使われた先がその金をさらに使い…という循環で
国が支出する何倍もの経済効果を生みだす効果がある。
その他数々の政策も経済学的裏づけがあるのだが
民主のマニフェストには景気対策につながるものがないという論旨。
日本は世界有数の内需に偏った経済の国である(つまり
円高で輸出が経ることで大打撃を受けているというのは
ある意味ウソ)など,多くの人にとって数々の思いこみから
解き放たれる,目を啓かれる内容になっています。

ですが…,いや,まあ,確かにそうかもしれんけど,
冒頭で「借金国といいながら外国に対しては世界トップクラスの債権国,
それに巨額の国の財産や企業資産・個人資産を考えれば国がそうそう
潰れるわけもないのに,景気が悪いのは,まさに気分の問題,
皆がお金を使わなくなり世の中をお金が回らなくなったからだ」
と言われていたとおり,たとえ経済学的に理屈が通っていようと
自らの行いで信用を地に堕としまくってきた自公連立体制が
政権にとどまって「これで景気がよくなるぞ。さあ金使え」
と言ってきたところで,そんなもの気持ちが明るくなるわけがない。

ひと目見て欠陥商品であることが丸分かりの年金制度を
「100年安心」と言い張ったり,日本人の雇用がまともに
確保されていない状況で外国人を1000万人入れようと言い出したり
(その外国人労働者が何万,何十万という数がヤクザから一流企業まで
自由を制限された状態で働かされている現状を解決するのが先のはず)
縦割り行政を廃して消費者の暮らしを守るためと称しながら
“こんにゃくゼリー”事故のような見当外れな事でアピールして
結局役人の受け皿と中小企業をスケープゴートにして
大企業の問題にはそんな触る気がなさそうな本音を垣間見せたり
日本薬剤師会の利権絡みが見え見えの一般用医薬品の通販禁止を
厚労省と政治家がグルになって薬事法施行規則改正省令で強行したり。
(いまや自民の国会議員で人気ナンバーワンの舛添厚労相も
この問題は完全スルー)

まあ,長らく続いた自民一党政権,自公政権が抱えている
本当の闇の部分はこんなもんじゃないんでしょうけどね。

選挙期間中のテレビ討論で
小泉政権が格差社会を生んだとか,ワーキングプアや
零細企業に対する支援がないとかいう批判に対して
自民側(人気のある大臣とかですけど)はデータや
実際の支援体制,制度を示して説得力のある反論をし,
当時の野党の追及がただのいいがかりにしか見えない力の差
(みんな格差社会は自公政権のせいだと思ってるんだから
 データの裏づけや分析なんかいらないだろうという野党側の適当さ)
を私は見ましたけれど,それでもやっぱり自民は退場すべきだった。
『太田総理』で道路特定財源廃止の論議をしていた際に
「各自治体で自由に使えばいいけどどうせ道路を造るんだからやっぱり
 道路に特定すべき」という訳のわからない主張を展開し
有吉氏に「なんだお前」というあだ名を付けられた
明らかに自分の脳味噌で喋っていない議員もいましたしね。

政権交代と同様,世代交代が大事だと前に書きましたけど,
それがこの機会に一気に進みましたね。
民主勝ち過ぎ、「2大政党制」雲散霧消か
自民残党、「野党の覚悟」と“乗っ取り”の算段
(日経ビジネスオンライン)

河野太郎はポスターに自民党の文字を見えにくいグレーで小さく入れるなど
自民色を極力抑えて個人の名前を前面に出す選挙活動で当選。
13年前に初当選した際,既に疲弊しきっていた年金制度の改革の必要性を
訴えたら先輩議員に白い目で見られ
党の重鎮に「お前は自民党の冥王星だ」とまで言われ
昨年6月に発足した自民の「無駄遣い撲滅プロジェクト」で
官僚の言い分に鋭く斬り込んでいけば,官僚に泣きつかれた
森喜や与謝野に「いいかげんにしろ」と怒られ…
河野は特に“国立マンガ喫茶”として有名になった、「メディア芸術総合センター」に噛みついた。土地に30億円、建物に70億円、設備に16億円、事務費に1億円、合わせて117億円「中に入れるマンガやアニメやゲームの予算が残っていないじゃないか」と突っ込むと、「ご寄付いただこうかと思います」と文科省。

 「(著名なアニメ作家、監督、脚本家である)宮崎駿さんがそっぽを向いたら、宮崎アニメは建物に入らないじゃないか。そんなのありか。じゃあ、どうやって運営するんだ」と聞くと、入場料収入で1億5000万円、グッズの売り上げで2億円、合計3億5000万円を見込んでおり、それで賄うと言う。

 「入場料収入はいいけれど、グッズの2億円は仕入れがあるよね。当然、全部使えないよね。仕入れは幾らなの」と詰めると、課長は「えっ、それは、その…」と言ったまま絶句したという。

 「もうこれはダメだね、はい凍結」と結論を下した河野は、またしても前財務大臣の与謝野馨から、「河野はマンガやアニメやゲームの重要性をちっとも分かっとらん。けしからん」と怒られた。

わかってないのはどっちだ?って話。
上層部がこんなやつばっかりなら一度このくらいぶっ壊れて
出直したほうが絶対いいですよ。
この件については,以前メディアセンター御意見募集のページを見て,「117億円のハコモノ」が麻生さんの肝煎りというわけではなくて前々から進められていたプランだということがわかりましたけど,役人が「できました」と持ってきたものを何も考えずそのまま発表したのは麻生さんですから総理が批判を受けてもしかたないですね。あの時期に斜め上に景気のいい話をして国民が喜ぶ,未来に希望を持てると思ってたのでしょうかね。そんでさらに,問題は「わざわざお台場なんかに膨大な税金を使ってハコモノなんか作って」という点なのに,世間の多くの人間に「皆生活がこんなに苦しいのに」(私個人は日本人の大半はそんなに生活が苦しいと思いませんけれど麻生さん,自分で「100年に1度の経済危機」なんて言っちゃってるんだもん)「アニメなんかに税金を使って」と思われてしまったという点でアニメ業界やマンガ・アニメ好きの層まで敵に回すという救いようのない世論の読めなさっぷり。麻生さんを批判する連中もマスコミや世間に迎合してるだけでベテラン議員連中なんか皆同じ穴のムジナだって自分でわかってるんでしょうかね?
そりゃ一度切除して膿を搾りださないとだめですよ。

もはや崩壊状態の自民,メリットがないならなぜ残るのか?
民主党に対抗する軸をつくるためには,自民を一度壊して
それを乗っ取ったほうが早いから。いやごもっとも。

いちおう新党日本とは協力関係にあるとしてますけど
民主が連立を組む場合の相手は9条大好き特亜の友・社民党と
古い自民の体質を残した搾り滓・国民新党なんですよね…
要は,衆議院で単独308議席とっても参院で法案をスムーズに
通すにはこれらと協力が必要でみんなの党などとは
組んでも意味がないってことなんですが,
あんなバラマキ政策を,税金の無駄遣い撤廃で賄おうというのなら
むしろ共産党やみんなの党のほうが役に立ちそうな
気がするんですけどね。
「みんなの党」って案外いいんじゃない?
シリーズ「政界ガラガラポン」(6)「参加型政党」マニフェストを独自に採点
(吉田鈴香の「世界の中のニッポン」 /日経ビジネスオンライン)
世の中うまくいかないというか,難しいもんです。

まあニュース番組などで社民党の政策を見てると
外交・安全保障はともかく福祉などに関してはむしろ
民主よりまともな方針に見える部分もありますから
結果的に多少プラスに働くということがあるかもしれない。

どちらにせよ,外国人参政権やら人権保護法やら
変なことをしないよう監視を続けて,
いい方向に動くよう期待をかけていくことが我々には必要ですね。
変わったという事実,希望を持てるような
まともな税金の使い方を国民に示せるなら
それで景気が良くなることは十分ありえますしね。
これだけアメリカ追従の心自由主義で格差社会を広げただの
どうのと言われている小泉政権だって,その任期中は
格差の広がりも若干ブレーキがかかっていたわけですし
前任者と後継者が下げまくった株価も純ちゃんの時代は
悪くなかったわけですし。(まあ逆に言えば上っ面の改革で
気分だけの景気回復は長続きしないどころか
後で大きな副作用が起こる可能性もあるわけですからね)

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池上彰の政権交代がわかる!
池上 彰
毎日新聞社

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