今回の原作は第2巻から |
「働く妻VS専業主夫」後半です!
前半はこちら!
白石事務所に電話をかけ,怒鳴り込んでくる小百合。
ついに平太が家庭裁判所に調停を申し立て,今にも家を出ようとしているのだ。
◇
小百合と平太,家族の部屋で九頭と武田をはさんで
にらみあいとなる夫婦。
離婚を取り下げて素直に謝れば許してやるとふんぞり返る小百合だが
もちろん既にそんな状況では全くない。
小百合が慰謝料も財産分与も1銭も出さないといえば
そんなものはいらないと言う平太。
会社勤めもしたこともない平太が生活費を稼げるわけない,
母親替わりで翼は平太になついているんだから翼を引き取れと言い,
平太が引き取ってちゃんと育てるといえば
子どもには母親が必要だと言い出す小百合。
「それじゃ,親権はお前,養育権は俺。それでいいだろう」
「そんなの,絶対許さないわよ!」
「奥さんが謝らないと解決しない状況なんですよ」
「うるさい!結婚もしていない青二才のくせに」
「そうだよ。2.5のくせに。
(武田,アワアワワ…)
奥さん,降参したら?本当は別れたくないんでしょ?
女の子は素直が一番,お色気二番だよ」
バカ話には付き合っていられないとムッとする小百合に
「ああ…あんた見てたら思い出したよ。
北欧神話の『リュサの童話』。武田くん知らないの?
ユングも人類共通の普遍的意識を説明するのに引用している
有名な童話だよ。大学出てんのかよ。奥さんは知ってるよね」
「ああ…知ってるわよ。小さい頃のうろ覚えだけど」
「だよね。これは挨拶の起源をモチーフにした話だ。」
森に住む少年リュサは毎日沼におつかいにいくことを母親にいいついけられていた。沼のあるじであるタイヒケに木の実と沼の魚を交換して貰うためだ。 リュサの両親はいつも2つの言葉の玉を持たせてくれた。1つは「ありがとう」というお礼の玉,もう1つは「すみません」というお詫びの玉だ。決してなくしてはいけないといわれている2つの玉をリュサは大事にしまって持って行った。リュサの持って行く木の実はいつもタイヒケのくれる魚より少なかったが,「ありがとう」「すみません」の2つの言葉の玉と一緒にわたすといつも快く交換してくれた。 しかしある日,リュサは道の途中で2つの玉をなくしてしまった。玉を探す時間のないリュサはおそるおそるタイヒケに木の実を差し出すと,何か恐ろしいことが起こりそうな気がしたが何も言わず大きな魚と交換してくれた。木の実だけでも交換してくれることに気が付いたリュサは,その後,2つの玉を使わなくなった。 そしてある日,タイヒケがとても怒っていることに気が付いたリュサは,慌てて袋の中から2つの言葉の玉を取りだしたが,ずっと使わずにいたお礼とお詫びの玉は錆び付いていて使えず,かわりになるものを探して,取り出したところ…「こんな魚,臭くて木の実は少なくて当然だ。」出てきた言葉の玉は「ののしり」。リュサが止めようとしてもののしりの言葉は止まらず,怒ったタイヒケは… その後,リュサの姿を見た者は…誰もいない。 |
という,世にもありがたい話が,『リュサの童話』だ。
奥さん,このままだとリュサになっちゃうよ。
たった一言が言えずに,あなたはすべてを失うのか?
「…なら,言ってあげてもいいわよ。『ごめんなさい』。
これでいいでしょ」
平太は,軽いため息の後「いいよ,無理しなくても。
僕の気持ちもすっかり固まってしまった」
翼も「ママなんて嫌いだ!(約束を破ったかわりに
休みに連れて行くと言った)ハワイなんて行きたくない!
幼稚園の友だちはみんなパパとママと動物園に行ってるのに
僕だけ行ったことないんだ!」
翼を連れ,出て行こうとする平太に
九頭「だんなさん,彼女は命を捨ててるんだよ。
この女は缶コーヒーが落ちて大事故につながろうとも
絶対に自分を曲げないプライドの塊だ。
この女にとってプライドは命なんだ。そのプライドを捨てて
あんたに謝っている。
だんなさん,あなた1枚だけなくなってる写真があるって
言ったよね。その写真,今も持ってるんだろ。奥さん」
小百合が無言でカバンから取り出した革のケース。平太が開けると
輝くばかりの彼女の笑顔の写真が綴じてあった。
「奥さんはずっとその写真を持ってたんだ。
会社で1人っきりになるといつもその写真を眺めていた。
(秘書の川上ちゃんから聞いたよ)
仕事を必死にやることであんたはあんたなりに家族を愛していた。
だんなさん,彼女が絶対謝らないって言ったよね。
身内には頭下げないって言ってても,
仕事じゃ取引先にさんざん頭下げてるんだ。
この人があんたに頭を下げないのは,あんたに甘えてんだよ。
あんたもこの人と別れたいのは,子どものためじゃないんだろ。
あんた自身が奥さんから放っておかれて寂しかったんだ。
自分ではプライドがないと言ってたけど,嘘なんだよ。
奥さんに愛されていることを誇りに思っていたけど
それが傷つけられた,だから別れようと思ったんだ。
自分をいじめるなよ。それはあんたを思ってくれている人も
傷つけることになる。
あんたらの意地の張り合いで,一番傷つくのは子どもなんだよ!」
翼の前でかがみ込むと,手をパン!と叩く九頭。
「ママにかかっていた魔法はもう解けた。
これからは優しいママだよ」
「翼…ごめんね…」息子を抱きしめる小百合。
帰りの道すがら,よかったですねと満足感に浸る武田を
「今ごろだんなさん離婚しなくて後悔してるんじゃないの?」
とまぜっかえす九頭。
「いい本を教えてくれたお礼にキャバクラでもなんでもごちそうしますよ。
国光さんの店に寄っていってもいいですか?在庫あるかなぁ…」
「あるわけないよ。
あんなの作り話だもん」
「ハ?」(;゜Д゜)
「リュサはサユリをひっくり返しただけ。
ユングとか小難しいこと言わないと,あの女聞きゃしないからな」
「一瞬でも感心した僕がバカでしたよ…」
◇
九頭・国光・武田がくり出したキャバクラ,
今回はパイロットとスチュワーデス(フライトアテンダント)バージョン。
すると向こうのテーブルで
「君はグズでノロマなカメか。(教官!)
Good Luck!」と絶好調に飛ばしている白石センセイ。
「おお九頭センセイ,あなたが国光さん,お噂はかねがね。
武田くん,まさか君までがキャバクラ通いとは…」
和気あいあいと盛り上がる中,
九頭,「お,(タバコが)あと1本しかない」
武田「あと1本…もうあと1本ですか!九頭先生!」
「そう,かれこれもう11本,やっといい感じになってきたと思ったけど
いよいよ次週,グランドフィナーレ,最終回だよ」
「色々ありましたけど感慨深いものがありますね…」
「このくっだらないドラマ,どうオチつけるんだろうね」
「ハイ!僕と九頭先生が法廷で対決する!」
「全然ないない。定番で言えば白石法律事務所が乗っ取られるとか」
(ショ●ニか?!)
白石先生「それは困るよ~。僕の事務所なんだから」
国光さん「若先生と加藤先生が結婚とか」
武田「国光さんと夕花ちゃんがカップル成立とか?!」
夕花「それはありませ~ん」とスッチー姿で登場
徹子さんも同じくスッチー制服で「定番なら海外とか」
「いいです!センセイ萌え~です!」と興奮武田。
「次のクールからは,『スッチーのくず』スタートぉ!」
一同「ないない!」
「次のクールの心配するより,最終回,最終回!」
「最終回だから九頭先生が撃たれて死んじゃうとか」
「いいねぇー。ショーケンも長淵剛も撃たれて死んだ,
これぞ男の美学!というわけで,次週,最終回!予告!」
◆次回の予定◆
第12話最終回は『愛と金』
今回のストーリーとかぶるような気がしないでもないですが
とにかく原作の連載第2話で,作品の方向性というか,
特徴を漫画ファンや業界に印象づけた代表エピ。
ただ途中でオチがばれると面白さが半減してしまうので
実写化で1時間話を進めるのは制作側の力量が試される話といえるかも。
ヒロイン役の畑野ひろ子さんの演技力,責任重大です。
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それにしても,杉本彩さん演じる女社長・小百合,
登場早々あの棒読みっぽい重々しいしゃべり方で
「大根?!」
と凍り付きかけましたが,実は,相手に重苦しい圧迫感を与える
威圧的なオーラが役柄の小百合そのものだったんですね。
そして,身勝手というか,本心は別にあるのに素直になれなくて
わけのわからない否定のための否定を繰り返して
堂々めぐりになるシーンなどは,まさに
お礼とお詫びの言葉の玉が錆び付いて「ののしり」の言葉しか
出てこなくなってしまったリュサそのものでした。
小百合の,自分でも意識しない心のさらに奥底では
本音が言葉にならず悲鳴を挙げていたのでしょうね。
また,田辺誠一さんも誠実で真面目な男を演じさせれば天下一品ですね。
とても正月番組『里見八犬伝』でキモいチンピラ侍をやってた同一人物とは思えませんw。
今回はじっくりたっぷりと事件を解決した割には
場面転換が少なかったからでしょうか,次回最終回の前振り用に
たっぷり時間が余りましたね。
だったら,心の鎧から解き放たれた小百合社長のその後の姿を登場させて
あげればよかったかな?
「だんなさん今ごろ後悔してるんじゃないの?」
ってだけのは,そりゃひどいよ。
もう身内ネタとか楽屋オチとか悪乗りとかいう
表現では言い表せないくらい,いくとこまでいっちゃってる
『弁護士のくず』ですが,
伊藤英明さんの「いろいろありましたけど,(次回が最終回だと思うと)
感慨深いものがありますね…」とは本当に同感です。
※橋本P日記によると,11話と最終回は同時並行で撮影したそうなので,
もしかして,この最終話予告トークは最後の収録?
19日ロケ撮影オールアップ→20日深夜法廷シーン撮影終了
→21日白石事務所のシーンで北村さんと亜希さんがオールアップ
→同日深夜 ゴールデン街の飲み屋のシーンで全撮影終了,
豊川さん、伊藤さん、高島さん、モトさんオールアップ
まだこの時点で最終回分の撮影は残っているようですね。
(真彩ちゃん=美月ちゃんの撮影は最終話分のほうを
先に撮り終えたとのこと)
最新の「橋本P日記」によると11話は「弁護士のくず」放送開始以来の
最高視聴率を記録したとのこと。
> 皆さんの口コミ効果が、数字を押し上げてくれた最大の要因になっている、とのことでした。
> くずサポーターの皆さん。
> 皆さんの熱い気持ちに心から感謝致します。
> 本当にありがとうございました。
いや,本当に,キャストの言葉に,スタッフの声に,
視聴者が呼応して(知らない者同士,その存在すら実感する
ものがないと言ってもいいのに)なんか一体感を感じましたよ。
先週のこの番組DVDプレゼントなんて,応募ハガキの宛先が
メモできなかったってBBSカキコがあったらBBSレスやらブログやら
そこら中でUpされましたからね。応募者増えたら自分の当選確率が
下がるというのに。
そんなこと関係無しに,応募数が増えれば番組の応援になると
まさに皆が「くずサポーター」になっていました。
うん,くずファンとくず関係者に悪い奴はいないね。
きっと。
◆キャスト◆
インモラル杉本彩新潮社 |
武田真実(新米弁護士28)… 伊藤英明
小俣夕花(事務員26)… 星野亜希
白石誠(事務所所長60)… 北村総一朗
加藤徹子(敏腕弁護士39)… 高島礼子
国光裕次郎(古本屋店主48)… モト冬樹
秋野美月(10)…村崎真彩(むらさき・まあや)
大塚小百合(Letitia社長)…杉本彩
大塚平太(専業主夫)…田辺誠一
大塚翼(息子5歳)…渡邉奏人
川上真由美(小百合の部下)…久保恵子
櫻井昌代…武藤晃子
キャバクラ店長…北原雅樹(元グレートチキンパワーズ)
カワニシ…豊田梨沙
太田彩乃 滝ありさ
弁護士四天王
民事訴訟の白石誠
行政訴訟の片岡三郎…小林茂和(原作の監修),
医療訴訟の岡島敬一郎…本村健太郎(浅井企画所属弁護士),
企業訴訟の山岸敦夫…橋本孝P
同番組のやらしいプロデューサー…川西琢P本人
黒田裕久 山根亜矢子 木口亜矢
今週のコスプレキャバクラ…航空会社コスプレ「ハイテンションプリーズ」
(もちろん“アテンション,プリーズ”のもじり)
今週の着ぐるみの犬…沼のあるじ
今週のばんそうこう…左ほお(鬢の前あたり)。
今週の掛け軸…泣いて暮らすも一生 笑って暮らすも一生
ドラマ弁護士のくず公式ページ-TBS
ワールドカップ記念しかけUp!…わんこ先生,川口か?!
◆過去の記事
弁護士のくずカテゴリーつくりました。
過去の10話分もすべてUp!
「ドラマ化希望コミック『弁護士のくず』」(去年7月に書きました。まさか実現するとは…)
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※『弁護士のくず』はトヨエツの顔だけでも笑えるwという人,人気ブログランキングにジャンプ♪
6/23,テレビラジオ部門27位!トップ25まであと一歩。
gooランキングでは「元検弁護士のつぶやき」の先生の紹介により
いきなりIPポイント(アクセス数)倍増,超久しぶりにトップ50に入りましたが,
1日限りで定位置に転落することは必至(^^;)応援お願いいたします。
もしくはブログランキング にほんブログ村ブログ村では5位。
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GO MY WAYhitomiエイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ | オーガズム・ライフ―私の解放宣言杉本 彩ロングセラーズ | 眠らない羊角川書店田辺誠一さんが自らの半生と自主制作映画『DOG-FOOD』をベルリン国際映画祭で上映するまでのエピソードを語ったエッセイ |
久保恵子「Per Sempre」竹書房 |
2クール連チャンだったりしたらどこまでいっちゃうのか想像するのが怖いくらいですw。
>ワールドカップ記念しかけUp!…わんこ先生,川口か?!
>あるコツがあって、それさえ分かればゴールできますよ。
>「ズバッ」とね(笑)
再度挑戦してみたら早々に成功。
その「コツ」を確認するために何度もやってみましたが…
タイミング,で,いいんでしょうか?
(方向はどれでもいけましたから)
で,「ズバっ!」ってのがまさかネタふりだとは…
そのセンスには完膚無きまでに打ちのめされた感じです。
「仙崎大輔」の意味も他の方のブログを見るまで気が付きませんでしたし,うっかりすると見落とすようなネタや振りが相当詰め込まれていますね。
色々ととっても挑戦的です。(笑)
それでも根本となるストーリーと演技は外しません。
>ワールドカップ記念しかけUp!…わんこ先生,川口か?!
あるコツがあって、それさえ分かればゴールできますよ。
「ズバッ」とね(笑)