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今さら『ドラえもん最終話』問題

2007-02-11 15:26:59 | 本・コミック・かってに配役
2005年に本家アニメの声優陣交替・新シリーズ開始を
記念して描かれたといいますが未だ色々火種がくすぶっている,
「実はのび太が発明者」版“ドラえもん最終話”ようやく見ました。

感想としては,よく出来てますね。
すじ自体はそれを書いたブログで読んで知っていたのと
やたら「泣けた」という感想が飛び交っているため
ちょっと構えて読んだせいもあって
泣きはしませんでしたが,本当によくできている。

 突然動かなくなったドラえもん,未来の技術で直してもらおうにも
 なぜか未来の人間は関与を禁じられドラミちゃんも手出しができない。
 のび太は一念発起して勉学に励み,世界的なロボット工学の第一人者に。
 そしてついにドラえもんの修理に成功,しずかちゃんの見守る中,
 「のび太君、宿題終わったの」と目覚めたドラえもんと抱き合う…。


話自体はよくできているし,絵も原作のタッチを忠実に押さえてる。
模写っちゃ模写だけど,変に自分のものにしていないところ
すんなり入っていけますしね。
身内で楽しむこと,ネットで公開すること…くらいは
いいんじゃないかなぁと思いますけどね。

ていうか,プロの漫画家がそれぞれの『ドラえもん』を描く
トリビュート本なんて企画もありうるわけで,もし
それが実現するならその中に入れてもいいくらいのもんじゃ
ないでしょうかね。
2005年に秋田書店の企画で展開された『ブラック・ジャック』のトリビュート版『ブラック・ジャックalive』『ブラック・ジャックM』の中にはひどいのもありましたしね…。
私はここ数年全然見ていませんけれど,現在のアニメ『ドラえもん』にしても原作のクオリティを相当貶めているという話も聞きますし(個人的には,十年以上前の時点でもオチを改悪してがっかりした記憶がありますけどね。日曜朝にやってた時代はあまりそんな記憶はないですけど…一度,のび太の声が変わった記憶があるんですけど気のせいかなぁ??)

少なくとも20年くらい前に広まった
「のび太植物状態説」
「サザエさん一家,海(海生生物)に還る」
類の都市伝説に比べればよっぽど健康的で心温まる話ですよ。
読んでよかったという人が多いんじゃないですかね。


まぁ1万冊以上も売り上げて儲けてしまった(何百万円)こと,
「これが最終回」といかにも本物だと勘違いしてしまうバカ人が
出てきだして,本物のイメージに影響を与えかねなくなってきた
という2つが問題といえるでしょうかね。

痛いニュースでは,この同人作者にネット日記(さるさる日記は
ブログというよりは自分BBSとでもいうべきものでしょう)で
噛みついたアシスタントが「お前こそ勝手に藤子(F)先生の遺志を
代弁するな」と逆に血祭りに上がってますけど
誰もが「自分のもの」という思いを持っていて,ちょっとした弾みで
暴走させてしまいかねない国民的名作の宿命,というか
罪なところですね。

下に上げたように,2000年に公開された香取慎吾くん主演の
映画『ジュブナイル』この「のび太が発明者説」の元ストーリーを
下敷きにして作られた作品。このことは当初から公言されており
小学館も藤子プロも公認。(寡聞にて知らなかったヨまったく)


■関連サイト
【知はうごく】「模倣が生む才能」著作権攻防(6)-3(産経新聞2/1)

“作者”の田嶋安恵氏(男性説あり)のサイトは見つかりませんでしたけど
検索すると,フラッシュ版が本当にそこら中に上げられてますね。
俺様イズムとか爆笑オッシャとか。
アクア・ステップ・アップ (1)
ラプンツエル
マーメイドレイン
Dual Symphony


ウィキペディアではけっこう詳しい解説がなされていますね。
田嶋安恵
 田嶋 安恵(たじま やすえ)は、日本の漫画家。女性。
 代表作はボードゲームがテーマの作品「アクア・ステップ・アップ」。
 成年コミック作家でもあり、同人作家(サークル「GA・FAKE」代表)でもある。
 2005年に発表した「ドラえもん最終話」では、田嶋・T・安恵という
 ペンネームを使用。


 ちょ・・・・・・『ドラえもん最終話』同人誌,20ページって。
 実質,この16頁の作品で1冊仕上がっちゃってんだ。
 同人「誌」なのか?それは。
 ヤフオクみたら1万数千円とか値段ついてるし。

ドラえもんの最終回
 本物の最終話も3バージョンあったとは!(TC第6巻収録のもの以前の2話は
 単行本未収録。『小学4年生』単独掲載時,読者は年度末で5年生に進んで
 しまうために3月号で「最終話」を載せる必要があった。そのうちの1本が
 日テレ版アニメの最終話に使われた)

 都市伝説の最終話もそれぞれのバージョンについて
 いきさつなど解説されてます。

映画 《ジュブナイル》 と 『ドラえもん』~
 映画『ジュブナイル』山崎貴監督 インタビュー

 「影響を受けてるんじゃなくて、原作と言ってもいいんです。」
 「藤子先生に捧ぐ」と入れさせてくださいと藤子プロにお願いしたら、
 それは是非と言ってくださったのでクレジットを入れることができ
 結局小学館もスポンサーにつき,びびっていた“原作者"の名前も
 スペシャルサンクスで入れることができた…と。
 なんかええ話になっとるやんかw。

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ドラえもん (45)
藤子・F・不二雄/小学館

実質最終話となった『ガラパ星から来た男』は映画版なみのスケールと劇場公開の制約に縛られないシュールさと毒の鋭さで評価が高い。

マンガと著作権―パロディと引用と同人誌と
米沢 嘉博
コミケット
ドラことば~心に響くドラえもん名言集
小学館
映画ドラミちゃん ミニドラSOS!!!/帰ってきたドラえもん/ザ・ドラえもんズ ムシムシぴょんぴょん大作戦!
ポニーキャニオン
ジュブナイル
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コメント (10)
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