CYCLINGFAN!!

自転車をこよなく愛し、自分の脚と熱いハートで幾つになっても、可能な限り、どこまでも走り続けます~♪

攀じ登る(4)

2024-08-28 15:12:19 | スポーツ
 バラエティ番組はあまり観ないのですが、昨夜はスポーツクライミングの森選手が出演すると知り、「踊る!さんま御殿」を観ました。注目はパリオリンピックでのボルダー第1課題の高さに対する森選手の感想でしたが、「高いなと思ったんですけど…スタート。でも自分の脚力とかあれば(行けると思った)自分の実力不足です」と真剣な表情で振り返っていました。明石家さんまも流石で「かわいそう」ではなく「それが世界のルールやもんな!」と返し、森選手も「はい!」と元気よく返事をしていました。

 私が最も興味深かったのが、彼女の登り方に関する発言でした。明石家さんまから握力について尋ねられた森選手は「45(kg)ぐらいですかね…」と答えた後に、周囲の驚きをよそに「クライマーの中では低い方だと…」と本人は首をかしげていたのです。確かに成人男性の平均と比べれば高い数値なのですが、アスリートとしては本人が言うように決して高い方ではありません。
 この握力でどうしてあんなに登れるのかという疑問には「私は引っかけて上るタイプで。第1関節から上を使って引っかけるような登り方。腕に乳酸を溜めないようにしている。腕だけで登るんじゃなくて体幹とか足のかかとか使っている」と答えていたことでした。「攀じる」とは「物に登るのに取りすがるように動く」ことと先に書きましたが、森選手は指先と体幹と足のかかとを使って壁面やホールドに取りすがる登り方、まさに「攀じる」という言葉を体現しているように感じました。

 その結果、腕に疲労物質の乳酸を貯めずに登ることが、森選手のスタミナの秘訣だったのです。瀬戸選手も言っていましたが、乳酸は最終的には筋肉内でエネルギーに替わるのですが、クライミングでは爆発的なパワーではなく持久力が必要で、乳酸がエネルギーに替わる域には入らないようです。
 これはロードバイクでも同じで、坂で高い出力を必要とするようなシーンでは、乳酸がエネルギーに替わることも起きるのですが、低出力の長時間走行だと乳酸が徐々に蓄積されて疲れが蓄積されて行くのです。
 今は乳酸は単なる疲労物質ではないという説が有力なのですが、リード種目で世界一の森選手が「競技中は乳酸との戦い」と力説していたので、スポーツクライミングでは乳酸は未だ疲労物質なのかもしれません。

 たかがバラエティ番組と侮るなかれで、水泳のメダリスト瀬戸と世界一のスポーツクライマーの森のアスリートとしての意見は大変参考になりました。運動後のクールダウンの必要性やこの乳酸問題など、大いに参考になる発言が多く、楽しく観させていただきました。
 
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洗車用具の進化(2)

2024-08-28 08:56:23 | 自転車用品
 この錆びの大きな要因は酸性雨だと考えています。化石燃料の燃焼(人為起源)や火山活動(自然起源)などにより放出される二酸化硫黄(SO2)や窒素酸化物(NOx)です。これらのガスは、大気中で光化学反応などの化学変化を起こし、硫酸や硝酸となって降水に溶け込み、酸性雨となるのです。しかもこの影響は大陸を越えてくるものなので、今の異常気象のように、人類に多大な害悪をもたらしているものなのです。

 今は雨ざらしの自転車はあっというまに錆びてしまいます。定期的に洗車をしていても、少しでも水分が残っていると錆びの原因になってしまいます。チェーンのように常時オイルやワックスでコーティングされていれば別ですが、特に錆びやすいのがステムやクランク周りのネジの部分です。特に自転車のパーツは六角レンチで締めるものがほとんどで、このヘッドの穴に水分が残り易く錆び易いのです。

 チェーンやリアスプロケットが錆びている自転車も良く見かけますが、この錆びはチェーンオイルを小まめに使っていれば簡単に防ぐことが出来るものです。街乗りや自転車通勤用で雨の日も走る場合は、より小まめな注油が必要となります。また、雨に強いルブなども市販されていますので、用途に応じて使い分けることも出来ます。また、粘度の高いグリスなども有効でしょう。ただ、粘度が高いグリスの場合汚れが付着しやすく落とし辛いので、注意が必要です。

 特に雨の中を走った後は細目の洗車が必要です。汚れは勿論ですが、最近の雨は酸性が強い傾向があるので、そのままにしておくとすぐに錆びてしまいます。錆びの原因はこの酸化だからです。特にステムやクランク周りのネジ部が錆び易いので、しっかり洗剤と水で洗い流す必要があります。加えて、しっかりと拭き上げて、水分が残らないようにすることが特に大切です。
 私は洗車は細目にする方ですが、拭き上げが不十分なのか、ステムボルトやクランクの固定ボルトに錆が出てしまうことがありました。ボルト類はサイズが合うものをAmazon等で購入し、交換もしています。一度錆びてしまうと、錆び落としで錆びを落としてもすぐに錆びてしまうようになります。また、錆びたボルトは放置しておくとあっという間に周囲へ広がりますので、早目の交換をお勧めします。

 自転車用のボルトにはM5とかM6という規格の違う六角穴付きボルトが使われています。基本ステムボルトはM5規格のものがほとんどです。一方、クランクの固定ボルトはM6だったりします。勿論、長さも違います。ステムボルトはおおむねM5の18mmだと思います。ボトルケージ用のボルトもM5ですが、こちらは長さが12mm~15mmと短いので注意が必要です。
 



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