CYCLINGFAN!!

自転車をこよなく愛し、自分の脚と熱いハートで幾つになっても、可能な限り、どこまでも走り続けます~♪

ロングライドの秘訣(2)

2024-08-26 14:11:08 | ロードバイクの科学
 ロードバイクに乗り始めた頃は教科書的にケイデンスが80rpm程度が理想と信じて走っていましたが、徐々に自分には75rpm程度で走る方が向いていることが分かってきました。これは心肺機能の問題で、心肺機能が高い人なら90rpmでも良いと思います。ここは個人差が大きいので、無理に人に合わせることはないと思っています。
 ただ、ロングライドを考えるとできるだけ軽いギアで走ることが理想ですから、そこそこのケイデンスは必要です。重たいギアを無理して踏むような走り方は長続きしないからです。理由は筋肉疲労です。重いギアを踏むほど脚にかかる負荷は大きくなるので、筋肉が疲労し易くなります。そして、筋肉疲労は抜け辛いという特徴があります。

 且つては乳酸が溜まることが原因と言われていましたが、最近では、乳酸が作られる過程で発生する水素イオンなどの作用で、筋肉のpHバランスが酸性に傾くことが疲労の一因と考えられるようになっています。 血液中の乳酸は、肝臓でグリコーゲンに再合成され、再びエネルギー源として利用されることも分かって来ているのです。
 ケイデンスを上げると心拍数は上がりますが、心臓は少し休めば心拍数は戻ります。一方、脚などの筋肉疲労は蓄積して行くので、休み休み走っても疲労が完全に抜けることはありません。ロングライドの最大の敵は身体の疲労なのです。そして、この疲労は年を重ねると共に蓄積し易く、抜け辛くなって行くのです。

 ロングライドをする前に50~60kmほどの距離を走り、自分が一番楽で効率よく走ることが出来るギアとケイデンスを知っておくことが大切です。この距離を無理なく走ることが出来れば、その2倍の時間を走れば100~120kmになるのですから。
 私の場合はフロントが50/34Tのコンパクトクランクなので、リアが19Tでケイデンス75rpmなら25km/h前後のスピードになりますが、これが私のロングライドのベースです。これなら心拍数も120bpm代で収まりますので、走っていて苦しいと感じることもありません。勿論、途中に強い向かい風や登りがあれば心拍数も上がるのですが、それも出来るだけ心拍数が160bpmを越えないようにケイデンスとギアで調整しています。
 



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マイヨ・ロホの行方(3)

2024-08-26 09:42:29 | ブエルタ・ア・エスパーニャ
 ブエルタ・ア・エスパーニャは第1週目を終え最初の休息日に入りました。厳しい暑さのせいか序盤から波乱の様相を呈している今年のブエルタは、第9ステージでも大きなリシャッフルが起きています。

 第7ステージではワウト・ファンアールトの勝利のためにゼッケン「1」がアシストをするという状況には驚か冴えました。エースのセップクスが総合争いから後退したこともあるのでしょうが、総合優勝を争うエースがスプリンターをアシストするというのは極めて珍しいことなのです。

 続く第8ステージではログリッジとレッドブルチームが意地を見せ総合のタイム差を1分半近く縮めてステージ2勝目を挙げています。このステージで総合優勝争いをしていたアルメイダが大きく遅れ、UAEは総合優勝争いから大きく後退してしまいました。

 アルメイダはコロナ感染が判明しリタイヤとなった第9ステージでは第4ステージで遅れ総合優勝争いから脱落していたアダム・イエーツが意地の走りで区間優勝。UAEもヴィスマもステージ優勝争いではなく。ステージ勝利に目標を切り替えざるを得ない状況のようです。アダムはこのステージで山岳賞ジャージを手にしているので、今後はこのジャージを守る戦い方になって行くのでしょう。

 第9ステージで奮闘したもうひとりはツールで山岳賞と総合敢闘賞を獲得しているリチャル・カラパスでした。この日1つ目の1級山岳プエルト・デ・エル・パーチェ(距離8.9km/平均7.6%)でプロトンから単独でアタックしたカラパス。この段階で逃げグループとは4分以上ものタイム差があったのです。
 単独で飛び出したカラパスですが、ここまでチームメイトのルイ・コスタやリゴベルト・ウランという有力アシストを失っていて、この日総合3位まで順位は上げましたが、総合争いは相当に厳しい状況です。ただ、総合表彰台は見えて来たので、そこが目標となって行くでしょう。

 それにしてもアダムの執念にも関心させられました。最初からマルク・ソレルと共に逃げに乗り、残り60km近くは単独で逃げ切って見せたのですから。カラパスも単独で追いかけましたが、1分40秒ほど届きませんでした。
 ここまでを見る限りログリッジはベン・オコーナーに大きなタイム差を与えてしまった第6ステージが痛かったと思います。この日もフェリックス・ガルが逃げを諦めてオコーナーのアシストに回っています。レッドブル陣営にとっても大きな誤算でしょう。
 AG2Rはフランスの歴史あるチームですが、これまでロメン・バルデがツールの山岳賞を獲得したことはありますが、グランツールの総合優勝はありません。そんなチームに巡って来た数少ないチャンスにチームのモチベーションも上がっていると推測されます。今季はチームの調子も良く、このままオコーナーがマイヨ・ロホを守っても不思議ではないのです。

 ただ、先にも書きましたがAG2R自体にプロトンをコントロールするだけの力はまだ無いので、第9ステージのような展開がこれからも続くことが考えられます。総合争いから後退したヴィスマやUAEがステージ優勝を狙って動いてくることは確実で、残り2週AG2Rがどこまで耐えきれるかがカギとなるでしょう。
 
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