新型コロナウイルスワクチンの接種が日本でもはじまりました。
その様子がTV画面から流れてきます。
その動画を見ながら
「アレ?」
と感じる画面に何回かで合いました。
筋肉注射は「針を垂直に刺す」のが基本です。
しかし動画では「斜め45度」くらいに刺しているときが散見されました。
ふつう、「斜め45度」は皮下注射の刺入角度と考えられていますので、違和感を感じたのですね。
はて、成人は子ども(私は小児科医)と違う考え方があるんだろうか、と思い、調べてみました。
すると、以下のことが判明しました。
【刺入方法】
・45〜90度の角度で、針を2cm程度刺入
【刺入深度】
BMI(体格)の数値で異なるようです。
腕(三角筋部)に筋肉注射する深さは、
・18.5 ≦ BMI<30.0(ふつう体格)→ 1.5cm(≒ 5/8 inch)
・30.0 ≦ BMI(ポッチャリ系) → 2.0cm(≒ 3/4 inch)
が適切とのこと。
なお、「BMI<18.5」のやせ体型の人は別の部位を選択すべし、だそうです。
※ BMI=体重kg ÷ (身長m)÷(身長m)
上記を合わせると、
ふつう体型 → 斜め(45度)に約2cm刺す(実際は1.5cm程度)
ポッチャリ → 垂直(90度)に約2cm刺す
のが標準、ということになりますね。
<参考>
■ BMIからアセスメントする筋肉内注射時の適切な針刺入深度の検討