goo blog サービス終了のお知らせ 

小児アレルギー科医の視線

医療・医学関連本の感想やネット情報を書き留めました(本棚2)。

筋肉注射の深さは、何cmが適切か?

2021年02月20日 08時10分07秒 | 予防接種
新型コロナウイルスワクチンの接種が日本でもはじまりました。
その様子がTV画面から流れてきます。
その動画を見ながら
「アレ?」
と感じる画面に何回かで合いました。

筋肉注射は「針を垂直に刺す」のが基本です。
しかし動画では「斜め45度」くらいに刺しているときが散見されました。

ふつう、「斜め45度」は皮下注射の刺入角度と考えられていますので、違和感を感じたのですね。

はて、成人は子ども(私は小児科医)と違う考え方があるんだろうか、と思い、調べてみました。
すると、以下のことが判明しました。

【刺入方法】
・45〜90度の角度で、針を2cm程度刺入

【刺入深度】
BMI(体格)の数値で異なるようです。
腕(三角筋部)に筋肉注射する深さは、
・18.5 ≦ BMI<30.0(ふつう体格)→ 1.5cm(≒ 5/8 inch)
・30.0 ≦ BMI(ポッチャリ系)  → 2.0cm(≒ 3/4 inch)
が適切とのこと。
なお、「BMI<18.5」のやせ体型の人は別の部位を選択すべし、だそうです。
※  BMI=体重kg ÷ (身長m)÷(身長m)

上記を合わせると、
ふつう体型 → 斜め(45度)に約2cm刺す(実際は1.5cm程度)
ポッチャリ → 垂直(90度)に約2cm刺す
のが標準、ということになりますね。


<参考>
■ BMIからアセスメントする筋肉内注射時の適切な針刺入深度の検討
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 100年前の日本で開発されてい... | トップ | 新型コロナワクチン「コミナ... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

予防接種」カテゴリの最新記事