さっさと国会を閉じて、一方的に「記者会見」を行った安倍晋三には多くの批判が出ていたことは昨日つぶやいた。
正確に表現すれば「記念すべき第200回目の臨時国会が、安倍首相の朗読で幕を閉じた」ということであろう。
「臭い物に蓋」をしても完全密封の金属容器ならば腐臭は漏れないが、今回の「桜ゲート」は、入れ切れない程の「疑惑」が木製の樽に詰め込められているようなもので、時間の経過とともにその腐臭は漏れ始めるものである。
自分たちに都合の良いルールを作り「ルールに則り適切に廃棄処分しました」という説明は永田町では通じるかもしれないが、一般常識のある人々には理解されないのは言うまでもない。
先日、神奈川県庁で大規模な重要書類の漏えい問題が発覚したが、それは使用済みのハードディスクの廃棄処分を下請け業者に任せっぱなしだったことで批判が集中したが、これを見てある新聞の読者はこう言っていた。
「人に見せられない重要な情報は、安倍政権に廃棄処分を依頼すれば安心だ!」
国の法律制定は国民から負託された国会議員が集まった立法府にその権限がある。
したがって行政府は勝手に法律は作ることができない。
しかし、失言とは思えないことを平然と口走る輩がいる。
これは3年も前の話なのだが、本人は今でも本気で思っているかも知れない。
それは「閣議決定」という仕組みで重要な事項を決定したり、修正したりしてもかまわないと思い込んでいることからもうかがわれる。
先月末頃、「安倍政権の言い訳やウソの辻褄を合わせるため壊れてしまった日本の官僚」とのつぶやきの中で、野党の追及ヒアリングでの「警察官僚」の反社会勢力は「平成19年に犯罪対策閣僚会議にて定義が確定された」という事実を紹介した。
それにもかかわらず、新たな質問主意書に対して、先日には「『反社会的勢力、定義するのは困難』答弁書閣議決定 『桜を見る会』巡る質問主意書に」という記事が掲載され、直ちにこんなコメントを付けてオジサンはツイートした。
「その時々の社会情勢に応じて変化し得るものであり、限定的・統一的な定義は困難だ」ということで、経産省の役人を秘書にしたにもかかわらず、安倍昭恵は「私人」としたのか?
— 無職労オジサン (@649rouojisan) December 10, 2019
「反社会的勢力、定義するのは困難」答弁書閣議決定 「桜を見る会」巡る質問主意書に - 毎日新聞 https://t.co/F3SRo6H653
この閣議決定した答弁書には、さすがに無理筋であり多くの批判ツイートが飛んでいた。
「反社会的勢力」の定義について、#菅義偉 官房長官は「定義は一義的に決まっているわけではない」
— たけたけ (@taketake1w) December 1, 2019
しかし第一次安倍政権時の07年、「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団または個人」と明示していた
警察庁は「07年時と同じ認識かどうか言えない」
『忖度』警察庁 pic.twitter.com/pFwN7KH6me
「自民党の複数の議員が反社会勢力の構成員と記念写真を撮っていた問題を追及されている安倍晋三首相は10日、「反社会勢力の定義は社会状況によって変化するため、統一的に定義することは困難」という答弁書を閣議決定した」とのこと。閣議決定って首相の犯罪を隠蔽するためのシステムみたいだね。
— きっこ (@kikko_no_blog) December 10, 2019
この答弁は酷いな。
— 初鹿明博 (@AkiHatsushika) December 10, 2019
「社会情勢で変化するから限定的その時々の社会情勢に応じて変化し得るものであり、限定的・統一的な定義は困難だ」それじゃ、民間企業はどうやって反社かどうかの判断すれば良いんだ!
真面目に取り組んでる民間企業は怒ると思う??https://t.co/2NFbWmHKzs
平成19年の第一次政権の時に自分で決めた定義を自分でひっくり返す、ってこれはさすがにまずいんじゃないの?
— (=゚ω゚)ノぃょぅ 祝!古市古墳群世界遺産認定 (@aaaiyou) December 10, 2019
「反社会的勢力、定義するのは困難」答弁書閣議決定 「桜を見る会」巡る質問主意書に https://t.co/O38pAzHTBj #Yahooニュースアプリ
安倍政府は、反社会勢力を判断する力が無いという無能ぶりを自ら訴えたのですね。
— Mich (@Mitsuru46661264) December 10, 2019
政治を執行する能力に欠けてるので、安倍政府即刻全員辞職するべき。。?? https://t.co/av7XerzXvD
この閣議決定、「安倍政権(及び自民党)はこれからも反社会的勢力と仲睦まじく付き合っていきます」という宣言と解釈しても良いと思う。 https://t.co/qW2UTBE2JS
— ??????? ??(てぃんぶく) (@timbuk16) December 10, 2019
恐ろしいことに、こんな事実も発覚した。
Wikipediaの反社会的勢力の定義が閣議決定によって更新されてるのワロタ pic.twitter.com/NXvZofpSTC
— ddong_bba(??) (@BbaDdong) December 10, 2019
これでは公文書も社会情勢に応じて適宜「改竄」すると言っているようなものである。
今回の政府の閣議決定により安倍政権は完全に蟻地獄に陥ったようである。
これからは、「公的機関との契約で必ず提出させられる『私は反社会的勢力ではなく、反社会的勢力とも取引した事がない』旨の宣誓書は今後要らなくなるんだな。」という声が上がってきそうである。
さて、ドイツ在住のこの人は現状を冷静にこんな風に見つめていた。
<逃げる自民党、次期国会まで国民の関心は持続するのか> 2019.12.10 毛ば部とる子 ・・・前略・・・ 2019年は、5月から10月まで国会がほとんどまともに開かれないという異常事態が、大した世間の批判も浴びず続いてしまった。 ところが、補正予算がある今回は、「半年も開かない」などというわけにはいかない。 年末・正月を挟むとはいえ、たった1か月半ですべて忘れてもらうというのは、ちょっと無理がある。 |
そういう弱みを振り切って、さらなる支持を取り付けるつもりなのか知らないが、今月に入ってから、政府は数々の大盤振る舞いを発表している。
・26兆円規模の経済対策
・1兆円規模の東北復興支援事業
・全国50か所に高級リゾートホテル建設
などだ。
これは、支持を取り付けるための「撒き餌」ではないだろうか。
疑い深い人の中には、「ホテル建設は、オークラへの口封じじゃないか」などと言う人もいる。
また、新年早々の解散を睨んでの「撒き餌」の可能性もある。
しかし、この「撒き餌」作戦は、恩恵のない一般市民には、却って不快感を与えたのではないかと見ている。
いずれにせよ、こんなもの、断末魔の利権以外のなにものでもない。
景気のいいバラマキの発表をする一方で、菅官房長官は、会見でもしどろもどろになることが増えた。
あの鉄壁のスガ氏が・・などと言われたりもしているが、スガ氏の会見はこれまでも鉄壁でもなんでもなかった。
だって、厳しい質問が一切来ないのだから。
「問題ない」「当たらない」と言っておけば、それ以上は問われない。
誰でも出来る簡単なお仕事だったのだ。
どころが、最近それが揺らいできたのは、マトモな質問が上がるからだ。
こう言っては申し訳ないが、決して厳しい質問ではない。
日本以外の先進国なら、当然あってしかるべきレベルの難易度だ。
スガ氏は、毎日の会見の中で、その答弁を充実させてきたのではなく、質問するマスコミたちを都合よくコントロールしてきたのに過ぎない。
彼らの間で、どんな駆け引きがあって記者たちが質問に手心を加えていたのかは、部外者には知る由もないが、近ごろ会見内容が揺らいできたのは、スガ氏と記者たちの間にある、なんらかの力関係に変化が出たのではないかと思われる。
「桜を見る会」問題の急先鋒となった、共産党の田村智子議員が言う。
「『桜を見る会』名簿はありますよ。」
うん、私もそう思う。
毎年慣例になっている官僚の実務として、それは捨てられるはずがないのだ。
公正な行政を行っている証拠でもある「文書」が、政府内でメチャクチャに扱われていることは、国家の程度が下がることにも等しい。
名簿を「出せ」と、地道に抗議することが、国家のレベルの低下を食い止めるために、私たちが当面出来る唯一の手段なのだ。。
最後に、国民を舐め切ったような自民党幹事長の放映内容が印象操作だと騒いでいる輩たちと擁護派を紹介。
報ステ
— ジョンレモン (@horiris) December 10, 2019
与党内、早くも年越しムード。
自民 世耕参院幹事長
「#桜を見る会」しっかり説明した。
もう「よいお年を。ガハハ…」
徳永メインキャスター
「これだけ納得できない声があがっているのに…」
信じられない…
コイツら、国民をナメ過ぎてる?? pic.twitter.com/0g4hx0v9Oq
いつまでやるんですか、という質問に良いお年を、と答えられて笑っておられるのだから、充分報道の趣旨と合致した引用かと思います。
— 平河エリ@読む国会 (@yomu_kokkai) December 10, 2019
メディアの切り取りは酷いときはひどいですが、何でも切り取りと言えばいいものではないのでは。 https://t.co/SYfk0OJdz8
「国家のレベルの低下を食い止めるために、私たちが当面出来る唯一の手段」は、ダメなものはダメと地道に抗うことではないだろうか、とオジサンは思う。