新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

野党第一党に求められるものとは?

2021年11月01日 11時33分28秒 | 衆院選挙

衆院選、戦い済んで与野党対決には勝者なしだったか。
 
衆議院選も終わってみれば、予想に反して自民党が単独過半数超えで、自公安定多数を確保。
 
しかし世代交代からなのか元閣僚らが小選挙区で落選し、かろうじて比例区で救われた候補者が多かった。
 
その中では、苦戦が予想され、党の選挙戦の元締めともいうべき幹事長が地元小選挙区で野党統一候補に敗れ、比例でかろうじて議員失職を免れたという大失態を演じてしまった。
 
当然ながら党内での発言力の低下は確実で、ヒョットすると安倍晋三の息のかかった人物が幹事長に、ともなれば大混乱か。
  
期待していた投票率も55.9%で戦後3番目の低さとかで、昨夜の渋谷の若者たちの動向をみていると、おそらく20~30代の投票率は相変わらず低かったのであろう。
 
自民単独過半数確保 野党共闘も伸び悩み、立民後退 戦後3番目の低投票率か 第49回衆院選
 
当初オジサンが「政権交代は国民の多くは望んでいないが、せめて改憲できないほどの野党議員の議席数を確保してほしい」とのささやかな希望は、「与党に日本維新の会を加えた3党で、改憲発議が可能となる3分の2(310議席)を上回った。」ということになり、打ち砕かれてしまった。
 
自民党の党是でもある「自主憲法」への動きに拍車がかかる恐れがある。
 
もっとも、「笑顔なき岸田首相、奇襲狙うも幹部ら苦戦 『コロナ禍の不満が形に』」という記事からは、こんな3者の姿が象徴的なのだが、小選挙区で現役の幹事長として敗れた甘利明の顔を見ている高市早苗の顔が不気味である。
 

               【朝日新聞DIGITALより】
 
朝日新聞社編集担当補佐・コンテンツ戦略ディレクターの前田直人がこんなツイートを飛ばしていた。


確かに10月26日付朝日新聞の選挙の当選者数の予測を見ると、維新を除く全政党の議席が朝日の予想の範囲内に入っている。
 
そのうち立憲民主党は朝日の予想の94〜120に対して結果が96議席、共産党は朝日の予想の9〜21に対して結果が10議席と、いずれも下限ギリギリに近いが、それでも予想の範囲に入っている。
 
また山本太郎組が近畿ブロック最後の1議席を獲って3議席になったが、これも朝日の予想の0〜3議席の上限値であった。

新しい政権の受け皿になるにはそれ相当な強力な野党が必要で、一定の時間をかけて「影の内閣」で経験を積んで2009年当時の民主党のような国民から期待される政党でなければならない。
 
今回の総選挙では、与野党対決の場を小選挙区に絞り、少数野党の獲得票を死に票にしないための「統一候補」という戦術は確かに有効であった。
 
それが奏功し前回の総選挙に比べれば野党候補の頑張りが目立った小選挙区であったが、比例区の投票用紙に記入する政党名が、今回は政党の略称名が立憲民主党も、国民民主党もともに「民主党」であり、多くの有権者に混乱を生じさせていたらしい。
 
さらに、統一候補といっても、多くの選挙区で共産党候補が辞退し立憲民主党候補が「統一候補」になっており、昔からのコアな共産党支持者は全員「比例は共産党」となり、4年前に立憲民主党が獲得した比例区での当選者数はかなり減少してしまった。
 
いわゆる「戦術的」には小選挙区での統一候補はそれなりに効果があったが、その候補者の属する政党のすべての政策が同じではないことは当然であり、さらには政権交代が実現すれば閣内には共産党は入れないという強硬なナショナルセンターの連合の脅しもあり、共産党は事前に「閣外協力」と宣言していた。
 
同じ「野合」でも公明党にかならず閣僚の席を与えていた自公連立政権との違いはここにあり、今後の野党の戦略の再構築が必要となることは言うまでもない。
 
2週間ほど前のこんな調査結果が、今回の結果によく表れている。
 
衆院選、比例自民29%・立民9% 共同通信トレンド調査
 
この差を縮めることを日常的に行い、「与党と野党が逆転する」という13.9%の割合をすこしでも多くすることが野党第一党の枝野幸雄に求められているのではないだろうか、とオジサンは思う。

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