新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

選挙制度を変える前に政策論争できるプラッとフォームづくりが必要

2024年08月01日 11時44分07秒 | 衆院選挙

以前から米国のドジャーズに移籍した大谷翔平のおかっけにうんざりしていたのだが、それも朝から昼から、夕方までのニュース番組でも「ホームランを打ったとか、ヒットで盗塁したとか毎日洪水のように垂れ流されたきたのだが、突然主役が「パリ五輪」に代わってしまった。
 
テレビはオリンピック一色で、スポーツウォッシングに精を出しているのだが、オリンピックにつきものとは言え、感動の押し売りするアナウンサーやコメンテーターにも辟易してしまう。
 
米国在住作家の冷泉彰彦がこんな記事を書いていた。
 
パリ五輪『悪趣味な開会式』と萩生田光一『大相撲優勝パレード』、今月の恥知らずNo.1はどっち?ポイントは罪悪感のなさ
 

■どうせこういうのが好きなんでしょ?五輪で透けた仏の本音
パリ五輪の開会式で、大胆な演出が話題になっています。
宗教タブーへの挑戦や、革命の血塗られた歴史の紹介など、確かに大胆といえば大胆でした。
また、メインスタジアムを行進する選手入場をスパッと切り捨てた演出は、既成概念の捨て方のいいお手本とも言えるでしょう。
ですが、あの演出をあまり大真面目に受け取るのも問題だと思います。というのは、演出の中には「国際市場へのサービス」が満載だったからです。
もっといえば、「アメリカ人などが喜ぶような演出」に徹底しよう、どうせ「五輪なんてそんなもの」という「ナメた」姿勢が顕著でした。
フランスの奇抜演出は確信犯、真面目に受け取る必要なし
例えば主要なタレントの起用ですが、レディー・ガガにセリーヌ・ディオンというのは、フランス的には「全くやる気なし」ということだと思います。
北米などの視聴率が取れればそれで「仕事としてはおしまい」ということで、観光客向けの「おざなりセットメニュー」でごまかしたとしか言いようがありません。
この「おざなり」ということでは、ほぼ決定的な証拠があります。それは、ミュージカル『レ・ミゼラブル』の楽曲が使われていた点です。
この作品、原作はユーゴーですし、楽曲も基本的にはフランス人のシェーンブルが書いています。ですが、ヒットしたのは英語版であり、大受けしたのは英語圏ですから、フランス人にはそんなに愛着はないはずです。
近年はフランス語版の再演の動きもあるにはあるのですが、五輪の晴れ舞台でこの音楽を使うというのは、やはり英米向けという感じです。
そんなわけで、本物のフランス文化の精髄を見せるという気はサラサラなく、内容的にはそんなに真剣に作ってはいなかったように思います。
あまり大真面目なリアクションは不要と思う次第です。
■萩生田光一氏は「居直っている」のではなく本当に「罪の意識がない」
大相撲名古屋場所が終わった7月28日、優勝した横綱照ノ富士が優勝パレードを行いました。これは当然のことですが、そのオープンカーの中央に萩生田光一衆議院議員が座っていたことには批判が殺到しています。
萩生田議員は、照ノ富士の後援会会長なのだそうで、そう考えれば自分はパレードに乗っていてもおかしくないと考えたのでしょう。と言いますか、後援会長を引き受けたのには、このような舞台に出られることへの期待もあったのだと思います。
この行動で改めて感じられるのは、萩生田議員は「裏金問題」について全く罪悪感はないのだということです。悪いことだと知りながら居直っているのではなく、本当に罪の意識がないのでしょう。
■むしろ自分は被害者!? 萩生田氏の恥知らずな思考回路
つまり、自分は旧安倍派の中では総理総裁候補の一人である。ならば、その総裁レースに勝ちたい。そのためには、地方議員を多く子分にしたい。自分の選挙区は八王子なのでカネでどうなるものでもないが、地方では政治に金がかかる。そこでカネに困っている政治家にはカネをばらまきたい。そのためにはどうしても裏金が必要だ。これは正しい政治を行うには必要な「グレーゾーン」の行為だが、決して悪いことではない、そんな意識なのだと思います。
あるいは共産党系の学者が始めた告発であっても、それを利用して検察を巻き込んで問題を派手に展開したのは岸田周辺の策謀だ。ならば自分は被害者で、徹底的に戦う。そんな意識もあるかもしれません。
これは本当に困ったことだと思います。萩生田議員は「そうではない」こと、どう考えても「法律には反している」こと、それ以上に「世論はしっかり怒っている」ことを認識すべきです。
もっと言えば、色々あっても現職ということで、知事選では小池知事が勝ったわけですが、自民党への裏金批判というのは、それとは比較にならない逆風だということを認識すべきだと思います。

 
「罪悪感のなさ」はもはや自民党議員の代名詞でもあるのだが、またもや週刊誌をにぎわせた トンデモ破廉恥議員が露呈した。
 
セコい裏金、私的流用、挙げ句は秘書の給与詐取…盗人にも色々いるが、自民党の卑しさは最低だ
 
志ではなくセコイ金集めのための政治屋稼業、ここまで腐った集団に国政を担えるはずもなし。「宝の山」を得た検察が大甘処分に怒りの世論による相次ぐ告発を恐れて、さあ次はどう出るのか。
 自民に必要なのは総裁選ではなく、総辞職と解党だ。
  ◇  ◇  ◇
 自民党の腐敗は底なしだ。「チョメ姉さん」こと広瀬めぐみ参院議員(58=岩手選挙区)が30日、詐欺容疑で東京地検特捜部のガサ入れを食らった。家宅捜索されたのは、議員会館事務所や都内の自宅などの関係先。勤務実態のない公設秘書の給与を国からだまし取った疑いだ。広瀬は初当選から間もない2022年から23年にかけて、公設第1秘書の男性の妻を公設第2秘書として届け出て、総額で数百万円を詐取したとみられている。つまり、かすめ取った公金を懐に入れ、裏金化していたということ。自民党入りする弁護士はロクなのがいない。党本部で取材に応じた広瀬は「まだ事情が分かっていないので、しっかり事情が分かった上で対応します」と釈明していたが、よく言うよ、である。
 というのも、秘書給与ネコババ疑惑は「週刊新潮」(3月28日号)で報じられていた。それによると、自民党を熱心に支援する不動産業者が広瀬の初選挙を支えた流れで、本業を妻に任せて公設第1秘書に就任。ところが、夫の事業を託されたはずの妻も第2秘書に登録されていたというのだ。新潮報道に猛反発した広瀬は、自身の公式ホームページに「令和6年3月28日号週刊新潮に掲載された記事について」(3月23日付)と題した4500字超の声明をアップ。〈記事内容は事実無根であり、当該記事で指摘された公設第二秘書は、令和4年12月から同5年8月まで、しっかりとした勤務実態を以て働いていた〉と訴え、具体例をまじえてこう主張していた。
〈平日は主として遠野市に在住してリモートワークで支援者の方々のリスト作成・更新作業や祝文作成などをし、土日は盛岡に在住して、上記のような作業のほか、盛岡事務所で事務作業をしたり、私の駅などへの送迎をしてもらったりしました〉
〈令和5年7月5日、岩手県議会議員選挙立候補予定者であった方の盛岡市内で開催された100人規模の会合にて活動の記録や参加者へのご挨拶を分担してもらったりと、平日においてもリモートワークのみならず、広い岩手県を駆け巡る私を多彩な形で支える活動をしていただきました〉
 これに先立ち、代理人弁護士名で新潮編集部に宛てた抗議文や、〈断固抗議します〉とする後援会長の声明文もホームページに掲載。だいぶ盛っていたのか。広瀬は当選1回とはいえ、与党議員だ。副総裁派閥の麻生派所属。特捜部は強制捜査に安易に踏み切れない。広瀬は有権者はもちろんのこと、新潮にどう申し開きをするのか。間髪を入れず、30日離党したのは後ろ暗いからだろう。
■ポケットマネーで、「チョメ姉さん」?
 おさらいしておくと、「チョメ姉さん」の由来は、これまた新潮による不倫報道。「エッフェル姉さん」として全国に名を知らしめた松川るい参院議員(53=大阪選挙区)から派生した。松川が党女性局長として率いたお遊びの仏視察に同行した広瀬も炎上する中、真っ赤なベンツを乗り回し、カナダ人サックスプレーヤーと新宿・歌舞伎町のラブホテルにしけこんだことからついたあだ名。翌朝、予算委員会に直行したようだから、なかなかの器だ。これについては広瀬は「昨日のデイリー新潮web版及び本日発売の週刊新潮の報道について」(2月29日付)とのタイトルで〈この度は私の不徳のいたすところにより、多くの方々に多大なるご迷惑とご心配をおかけしてしまったこと、まずは深くお詫び申し上げます〉などと、350字程度でサラッと詫びて済ませている。逢瀬にあたって食事やラブホの支払いは広瀬持ちだったようだが、ポケットマネーなのかどうか。ここにも疑問が湧いてくる。
 政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言う。
「秘書給与ネコババが事実だとしたら、古典的な手口。立憲民主党の辻元清美参院議員が社民党代議士時代、発覚から1週間で辞職に追い込まれたのを知らないのか。その後、自民党は辻元氏を予算委員会に参考人として引っ張り出した。自民党の基準でも、離党で済む話ではないでしょう。陣笠議員までがダメなのは百も承知でこすいことをやっているような自民党は、劣化しているとしか言いようがない。議員バッジをつけている限り、大丈夫だという特権意識が隅々まで蔓延しています」
■裏金サウナに寄付控除、大臣規範無視のパーティー
 自民党の悪しき体質は、金権腐敗そのものである裏金事件が端的に表している。派閥の政治資金パーティー券をノルマ以上に売りさばいた議員ほどキックバックを受け取り、出世にもつながる構図だ。
 案の定の使い方をしていたのが、安倍派から2196万円(18~21年)の還流を受けていた五輪銅メダリストの堀井学衆院議員(52=比例北海道ブロック、自民党を離党)。少なくとも22年に選挙区内の有権者に秘書らを通じて香典を配った公選法違反(寄付行為)容疑にとどまらず、スーツや靴の購入費、クリーニング代、趣味のサウナ利用代などに数百万円を使っていたとみられている。事務所内でいさめる声があったものの、意に介さなかったという。21年6月に菅原一秀元経産相が選挙区内で香典などを違法に寄付したとして略式起訴され、罰金40万円、公民権停止3年の略式命令を受けた後も平然と悪事に手を染めていたのだから、悪質も悪質。在宅起訴される見通しだ。
 同じく安倍派の菅家一郎元副復興相は、自身が当時代表を務めていた党支部に裏金を原資に寄付。税控除を受けたことが判明している。
 セコイ裏金、私的流用、挙げ句は秘書給与をめぐる詐欺。古来、盗人もさまざまだが、自民党の卑しさは最低だ。裏金事件に世論の怒りが収まらない中にあって、武見厚労相は29日、都内のホテルで数百人規模の政治資金パーティーを開催。政府が01年に閣議決定した大臣規範で首相や閣僚による大規模パーティーは自粛すると定めているのに、どこ吹く風。志ではなく、セコイ金集めのための政治屋稼業、ここまで腐った集団に国政を担えるはずもない。
■幹事長外遊中のガサ入れに2つの意味
 裏金事件の捜査で「宝の山」を得た検察はこの先、どう出るか。大甘処分に世論の怒りは収まらない。裏金事件の端緒を開いた神戸学院大教授の上脇博之氏らは、関係議員に対する告発状を次から次へと提出している。
自民党ナンバー2の茂木幹事長の外遊中に特捜部が与党議員の関係先をガサ入れしたのは、自民党にはもはや力がないと見ているからです。幹事長を『ポスト岸田』とも見なしていない。総裁候補と目していたら、次期首相に恥をかかせちゃいかんという忖度が働くものです」(永田町関係者)
 巨悪を眠らせ続け、小悪すら一掃できないようでは特捜部の名が廃る。
 自民党は2カ月後に迫る総裁選のお祭り騒ぎで世論の怒りをけむに巻こうとしているが、腐れ自民党に必要なのは内閣総辞職と解党だ。
 立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言った。
「当選前は頭を低くして、議員バッジをつけた途端にふんぞり返るのが自民党議員。主権者国民の代表者ではなく、国民をコントロールする法を超えた存在だと思い違いをしている議員がいかに多いことか。自民党が自ら下野し、野党による選挙管理内閣に総選挙を託す。それくらいのドラスチックな動きがなければ、裏金事件が象徴する自民党の金権腐敗を絶つことも、決着をつけることもできません。野党には世論の怒りを受け止め、行動する責任があります」
 機は熟している。

 

 
やはり自民党政権を倒すには今の選挙制度では困難であるという声に対してジャーナリストの高野孟は、こんな提案をしていた。
 
悪玉扱いの「小選挙区制」は、まだまだいくらでも面白くできる
 
自民党も立憲民主党も、9月の総裁選・代表選を目前にして、いまだに何を争点にして誰と誰が競うのかの構図が見えてこない。与党と野党それぞれの第1党が共にそんなありさまであることが、日本政治の劣化の深刻さを象徴している。こういう状況になると、必ず浮上してくるのが「小選挙区制=悪玉」論で、去る6月には自民から共産までを含む「衆議院選挙制度の抜本改革を実現する超党派議員連盟」が約100人を集めて結成され、近着の「月刊日本」8月号の特集「政治劣化の元凶・小選挙区制」ではその共同代表の一人である国民民主党の古川元久代議士と政治学者の白鳥浩氏が登場して、その趣旨を語っている。
 私は、どんな選挙制度にもプラス面とマイナス面があり、これがベストだというものはあり得ないので、やってみてうまくいかなければ大いに議論して変えるべきは変えていけばいいと思っている。が、日本の場合、93年政治改革国会の大激動から生まれ、96年から実施されている小選挙区比例代表並立制は、政党・政治家も民主主義の主役としての有権者も「まだ上手に使いこなしていない」というのが実情で、そのことを十分に検討することなく、すぐに制度をいじくりまわそうという発想には賛成でない。
 例えばイタリアの場合、日本とほぼ同じ時期に似たような制度に切り替え、保守陣営もリベラル・左翼陣営も選挙の度に多党間で政策協定を結び、連立政権を実現して次の数年のうちに何を達成するかのビジョンをはっきりと示し、場合によってはそれを担う首相・閣僚候補も目に見えるようにして争うなど、小選挙区制を主とする選挙制度をうまく活用して「政権交代のある政治風土」を耕してきた。そうしているうちに、次第に群小政党も整理統合されて、おのずと2大政党制に近い形ができてきた。
 また小選挙区制の下では党執行部に候補者の公認権が集中するので組織として活性が失われるというのも、よく言われる議論だが、これも選挙区ごとの公募や予備選、あるいは選挙戦が始まってからの全候補者の「朝まで政策激論大会」など、制度を生かすためのインフラを作り上げていけばいくらでも面白くできるはずだ。せっかくの議連が「制度さえ変えればきっとうまくいく」という貧しい議論に終わらないよう切に願うものである。

 


 
確かに都知事選でも「全候補者の「朝まで政策激論大会」など、を行えば、小池百合子も蓮舫から逃げられなかったかもしれない。
問題は、小選挙区という制度を生かすためのインフラを作り上げていけばいいということを、だれがイニシアティブをもってやれるのか、それが最大の問題なのかもしれない、とオジサンは思う。 
 

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