理学療法士PT、作業療法士OT、言語聴覚士STの'T'は『セラピスト』のTである。
その誇りをもってそれぞれの分野を開拓した先達がいた。
同時にリハビリテーション医学もQOLの医学として発展を遂げ、現在のチーム医療が成り立っている。
かつて診療報酬に余裕があった頃、良心的な病院は算定できなくてもSTを雇用し、患者のために失語症や嚥下訓練を実践していた。QOLのためには必要な人員は雇用するという立派な姿勢である。
ところが全般の報酬が抑制される中、念願の(PT、OT並みの)診療報酬がSTで認められた。
そのとたんに、これまで非採算部門でQOLを考えていればよかったST部門が、採算性を初めて求められるようになった。
皮肉な現象である。
そして、現在の養成校乱立の時代。供給過多は目に見えていても、学校「経営」とすれば学生さえ集まれば何とかなる。
就職先があろうとなかろうと、学生がいれば学校は成り立つ。
そんな時代を見越して、診療報酬上も1人あたりの『水揚げ』がベテランも新人も一律に決められ、しかも上限単位数あり。
数字だけ見れば、『質より量』『ベテランより新人』という流れができてしまった。
365日リハビリの時代になって、求人も好調のようである。有資格者の浪人数はまださほど多くはないであろう。
365日リハビリで語られるキーワード「病棟リハ」『生活リハ』『車椅子偏重からの脱却』・・・・さほど極端でなければ異論はない。
ところが、最も極端な例では、早出、遅出でPTが病棟で歩行訓練か歩行介助か不明のことを実施し、OTはADL訓練と称して、ADLそのものを実施している。STは嚥下訓練を複数の患者に実施したいのに、1人の患者の食事介助につきっきり。ユニフォームは3職種全く同じで区別なし。
これではまるで、
PT=>歩行介護士 GH:Gait Helper?
OT=>ADL介護士 AH;ADL Helper?
ST=>食事介護士 EH:Eating Helper? (Swallowingならまだ良かった・・・)
・・・でいいのか? 介護のプロに対しても失礼である。
セラピーはどこに行ったのか?
これを1日3時間実施して、250点×9=22,500円(!)
1か月で22,500円×30=67,5000円
プラス管理料1680点×30=50,4000円
毎月の診療報酬が1人あたり、1,179,000円
これはビジネスチャンス(!)・・・・本当にそんな志で良いのか??
理学療法士PT、作業療法士OT、言語聴覚士STがきちんと実施されていれば、ルールとおり算定して良い。
しかし、そこで行われていることが、『セラピー』ではなく『介護』であれば、診療報酬を請求すべきではない。
『介護』することが治療にもなる、という理屈もわかる。しかし、『介護』以上に効果を上げることが『セラピー』なのではないか?
同じ動作を行うにも理学療法士PT、作業療法士OT、言語聴覚士ST、看護師Nsそれぞれのプロの視点があって、最適な動作方法や介護方法が見いだせるのではないか?それがチームアプローチの本質ではないか?
動作自体を行いつつ、そこの姿勢やトルクや運動学習の観点を取り入れて、最も効果的に動作を習得させるように『治療』するのがセラピーではなかったか?
マッサージ的な、動作から遊離した「治療」のアンチテーゼとして現れた、今のADL至上主義には、専門職存続の危機が潜んでいることに、早く気づいて欲しい。
各職種、どの世界でも専門家である。それがこの国では否定される方向にみずから進んでいる。集団自殺するレミング現象のようにも見える。それは、歴史あるセラピー、脳科学の応用分野としてのセラピー、患者さんのQOLを守ることができるセラピーから考えても堪え難い現象である。
しっかりとした専門性をもって、高い志で医療に取り組んでこそ、開業の道も見えてくる。
今、求人活況の中、全く逆の方向に進んでいるのだ!
心ある優秀な療法士諸氏の自覚と活動に期待したい!
その誇りをもってそれぞれの分野を開拓した先達がいた。
同時にリハビリテーション医学もQOLの医学として発展を遂げ、現在のチーム医療が成り立っている。
かつて診療報酬に余裕があった頃、良心的な病院は算定できなくてもSTを雇用し、患者のために失語症や嚥下訓練を実践していた。QOLのためには必要な人員は雇用するという立派な姿勢である。
ところが全般の報酬が抑制される中、念願の(PT、OT並みの)診療報酬がSTで認められた。
そのとたんに、これまで非採算部門でQOLを考えていればよかったST部門が、採算性を初めて求められるようになった。
皮肉な現象である。
そして、現在の養成校乱立の時代。供給過多は目に見えていても、学校「経営」とすれば学生さえ集まれば何とかなる。
就職先があろうとなかろうと、学生がいれば学校は成り立つ。
そんな時代を見越して、診療報酬上も1人あたりの『水揚げ』がベテランも新人も一律に決められ、しかも上限単位数あり。
数字だけ見れば、『質より量』『ベテランより新人』という流れができてしまった。
365日リハビリの時代になって、求人も好調のようである。有資格者の浪人数はまださほど多くはないであろう。
365日リハビリで語られるキーワード「病棟リハ」『生活リハ』『車椅子偏重からの脱却』・・・・さほど極端でなければ異論はない。
ところが、最も極端な例では、早出、遅出でPTが病棟で歩行訓練か歩行介助か不明のことを実施し、OTはADL訓練と称して、ADLそのものを実施している。STは嚥下訓練を複数の患者に実施したいのに、1人の患者の食事介助につきっきり。ユニフォームは3職種全く同じで区別なし。
これではまるで、
PT=>歩行介護士 GH:Gait Helper?
OT=>ADL介護士 AH;ADL Helper?
ST=>食事介護士 EH:Eating Helper? (Swallowingならまだ良かった・・・)
・・・でいいのか? 介護のプロに対しても失礼である。
セラピーはどこに行ったのか?
これを1日3時間実施して、250点×9=22,500円(!)
1か月で22,500円×30=67,5000円
プラス管理料1680点×30=50,4000円
毎月の診療報酬が1人あたり、1,179,000円
これはビジネスチャンス(!)・・・・本当にそんな志で良いのか??
理学療法士PT、作業療法士OT、言語聴覚士STがきちんと実施されていれば、ルールとおり算定して良い。
しかし、そこで行われていることが、『セラピー』ではなく『介護』であれば、診療報酬を請求すべきではない。
『介護』することが治療にもなる、という理屈もわかる。しかし、『介護』以上に効果を上げることが『セラピー』なのではないか?
同じ動作を行うにも理学療法士PT、作業療法士OT、言語聴覚士ST、看護師Nsそれぞれのプロの視点があって、最適な動作方法や介護方法が見いだせるのではないか?それがチームアプローチの本質ではないか?
動作自体を行いつつ、そこの姿勢やトルクや運動学習の観点を取り入れて、最も効果的に動作を習得させるように『治療』するのがセラピーではなかったか?
マッサージ的な、動作から遊離した「治療」のアンチテーゼとして現れた、今のADL至上主義には、専門職存続の危機が潜んでいることに、早く気づいて欲しい。
各職種、どの世界でも専門家である。それがこの国では否定される方向にみずから進んでいる。集団自殺するレミング現象のようにも見える。それは、歴史あるセラピー、脳科学の応用分野としてのセラピー、患者さんのQOLを守ることができるセラピーから考えても堪え難い現象である。
しっかりとした専門性をもって、高い志で医療に取り組んでこそ、開業の道も見えてくる。
今、求人活況の中、全く逆の方向に進んでいるのだ!
心ある優秀な療法士諸氏の自覚と活動に期待したい!